第四話
劉崎「最強の総長か。たしかにお袋もそんなようなこと言ってたな...」
関川「え?親父さん、今はいないのか?」
劉崎「ああ、死んじまったよ。俺が5才の時だ。
癌だってよ...最強の親父も病気には勝てなかったみたいだな。」
関川「そうか...悪いことを聞いてしまったな。」
劉崎「気にすんな。仕事ばっかして、あんまり遊んでもらった記憶も
ねーからほとんど覚えてねーんだ。」
関川「そうか...しかしこんなところに劉崎靖の息子がいるとはな。」
飛田「へへへ。劉崎靖の息子か。じゃあ、俺らのリーダーは決まったな!」
劉崎「え?」
関川「ああ、楼桑連合伝説の総長の息子と聞いてしまったからには
異論は無い。」
劉崎「え?俺がリーダー?」
飛田「そうだ!これからはあんたがリーダーだ。よろしくな、玄ちゃん!」
劉崎「げ、玄ちゃん?」
関川「玄さん。俺たちはあんたに付いていくと決めた。
それにあんたの言葉には強い重みを感じる。
是非、俺たちのリーダーになってくれ。」
劉崎「リーダーかー。んー...いいけどリーダーって何すればいいんだ?」
飛田「そりゃ、リーダーって言ったら。ほら。あれだ...何すればいいんだろうな。」
関川「そうだな...当面は特に何もしなくてもいいだろう。
仲間探しは俺と飛田がやる。
玄さんは今まで通り普通に高校生活を送っててくれ。」
劉崎「んー。そうか。なんか悪いな。」
関川「気にしないでくれ。玄さんはリーダーとしてどっしり構えててくれればいい。
時期が来たら出番が来るよ。」
劉崎「わかった。よろしく頼む!」
数日後
関川と飛田は放課後待ち合わせをし、
街を歩いていた。
飛田「玄ちゃんにはああ言っちまったが、俺たち何すりゃいいんだ?」
関川「そうだな。とりあえず、不良達が集まる場所を色々と回るしかないだろうな。」
「なんだてめーら!俺たちに逆らうつもりか!?」
繁華街で黄巾連合5人と揉めている3人の不良がいた。
鋭い目の男「俺がお前たちに逆らう?変なことを言うやつらだ。
お前たちが俺に逆らったんだ。俺はただ道を開けろと言っただけだぜ。」
黄巾連合「てめーら。俺らに逆らったらどうなるか教えてやるよ。
やっちまえ!!」
鋭い目の男「バカなやつらだ。」
男の両脇にいた2人がニヤリとした顔で前に出た。
一人はスキンヘッドの男。
もう一人は隻眼の長髪男。
あっという間に黄巾連合5人を倒してしまった。
倒された黄巾連合に向かい、鋭い目の男がゆっくりと近づいていった。
鋭い目の男「いいか?これからは俺たちの顔を見たら目を合わせずに道を譲れ。
わかったな。」
黄巾連合「ふ、ふざけんな...だれがてめーらなんか...」
その瞬間、鋭い目の男は黄巾連合の顔面を、力いっぱい何度も踏みつけた。
黄巾連合の顔は、血まみれになり、もはや原型を留めていなかった。