063.視察に行くみたいです。
家の中で作りたい所はほぼ作り終えましたし、一度外に出ることにします。外といっても家の外ではなく、他の町へという意味です。
まだ、他のお店を見て回りたいというのもあります。服の値段などは商業ギルドでなんとなくは決めましたが、この世界の物価というものが今ひとつ分かっていません。こればかりは自分の目で確かめる必要があると思います。
しばらく家を空けることをガンテツさんと、商業ギルドに連絡しておいてから出かけることにします。もちろん料理番としてメアリも連れていきますよ。町と町の間を、2日に短縮できたといっても、1回は野営をしなければならないのですからね。私の料理が壊滅的なため、メアリの料理は必須です。
それでは馬車を出しましょう。久しぶりの登場ですね。メアリは御者はできるのでしょうか?一応確認しておきましょう。
「メアリは馬車を扱えますか?」
『はい、問題ありません。メイドとしてのたしなみです。』
そうですか、メイドは皆んな馬車くらい扱えるのですね・・・そうするとこの中で馬車を扱えないのは私だけですか・・・それどころか、馬にすら乗れないですよ。練習するべきでしょうか・・・
料理番がいると旅が快適になりますね。たとえ2日といえど食べ物は大事です。材料はメアリに渡したマジックバックに入っていますから全てメアリにお任せです。
だんだん私がやることがなくなっていきます。確かに私が何もしないで済むようにしてきましたが、いざやる事がなくなると寂しくなるのは我儘なのでしょうね。
『お母様、ワイルドディアが一頭こちらに向かってきますがどうしましょうか?』
ワイルドディアって一応魔物ですよね?ほっとくのも気が引けますし、倒してしまいましょうか?
「アヤハ、放置するのも良くありません。倒せますか?」
大丈夫かとは思いますが、念のため確認しておきましょう。
『はい、お母様。』
えらく嬉しそうですね。そんなに魔物を倒すのが嬉しいのでしょうか?え、違う?私に頼まれたことが嬉しいのですか・・・そうですか、ではこれからも色々と頼みましょう。
『母様、私が回収してくるけどそれでいい?』
イロハが持ってきてくれるんですか。それでは頼みましょうか。
「それじゃあ、回収はイロハにお願いしようかしら」
『うん、じゃあ行ってくるね。』
え、行ってしまいましたよ・・・まだアヤハが魔物を倒してないでしょう。
もう倒した?弓で一発・・・そうですか、アヤハは弓が得意でしたね。それにとんでもなく性能の良い弓を渡していますし。
「アヤハ、ここでしばらくイロハが戻るのを待ちましょう。」
馬車を街道の端に寄せてもらいます。イロハのことですからすぐ戻って来るとは思いますがやはり待っててあげるのが良いでしょう。
しばらく待っているとイロハがワイルドディアを担いで帰ってきますね・・・やはり女の子が魔物を担いで帰ってくるというのはちょっと絵面が悪いですね。後で、ワイルドディアが5匹くらい入るマジックバックを作りましょう。リュックサックのような形にした方がいいでしょうか。イロハにせよ、コトハにせよ手が塞がってしまうのは良くないでしょうから。肩掛けのバックでも良いのですが、もし戦闘などで邪魔になる様ではいけいけません。
イロハが運んできたワイルドディアは私の空間収納に入れましたよ。他に入れるところがありませんからね。
その後は順調に進み、スニドラに到着しました。一応、冒険者ギルドには道中ワイルドディアが出たことを報告しておきます。こういった報告も冒険者としての義務の様なものらしいです。
宿をとってから街中に出かけましょう。スニドラの街もまだじっくり見てませんからね。今回特にみて回らないといけないのは、洋服と冒険者用の装備です。どの様なものがあるのか、どのくらいの値段で売っているのかです。私の売るものが高すぎても安すぎてもいけませんからね。
商品が高すぎれば売れ行きが悪くなりますし、安すぎれば周りに迷惑をかけます。そのくらいは私でもわかります。なので、適正価格を見極める必要があるのですよ。
新品の服というのは本当に売っていないのですね。古着か、布地が売っているくらいでしょうか。皆自分で作るんでしょうね。これは既製品でも十分売れそうですね。自分で作るより楽ですしね。
それと冒険者用の装備も色々見て回りましたが、これも布製の物はあまりないのですね。丈夫な布で織られたローブかマントぐらいですね。それも、魔物由来の物は見当たりません。魔法が付与されている物はあるようですが、これも結構なお値段ですね。
ローブもマントも実用本位で色なども黒っぽい物ばかりです。確かにおしゃれとは言いがたいですね。アリシアさんやリリさんが私の服を見るはずですね。
こうして色々見て回っていて思ったのですが、魔法使いが持つような杖って置いてないんですね。使わないのでしょうか・・・
今度アリシアさんに会ったら聞いてみましょう。私の主観なのでしょうか、魔法使いというと大きな杖を持っている。そんな感じがしていました。
武器として多いのは「剣」、「槍」、「弓」でしょうか。「斧」なんて物もありますが、少数ですね。後は鎧と盾ですか。この辺りはガンテツさんの分野ですね。
私はもし作ったとしても、杖と弓くらいでしょう。
スニドラで、数日過ごしながら品揃えや価格について調べました。もちろんチラ見しながら接客なども見ておきましたよ。前世、日本で某ハンバーガーショップでバイトをしていた経験が活かせそうです。スマイル0円はやりませんよ。たまにいるんですよ、「スマイル1つ」とか言う人が・・・
スニドラを数日かけて視察した後、王都にも行きましたが、そこまで大きく変わった所はありませんでしたね。物価が少し高かった気がします。
そろそろお風呂が恋しくなってきたので、我が家に帰る事にします。
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