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048.口止めをしたみたいです。

 今日は1日フリーです。洋服を作ったり洋服を作ったりするつもりですが、その前にアリシアさんとリリさんのアフターサービスに行っておきましょう。

 しばらくはこの町にいるような事を言っていましたからどこかにいるとは思うのですが、宿の名前を聞いておくべきでしたね。とりあえずはギルドまで行ってみますか。アリシアさんはマメなのできっと顔を出している事でしょう。


 当たりです。アリシアさんがいましたね、リリさんも一緒です。声をかけてお茶にでも誘いましょう。

 「アリシアさん、昨日ぶりです。」

 ただ、こんにちはと言えば良いのですがなんとなくそんな言葉をかけてしまっただけです。他意はありません。

 「こんにちは。カオリさんは依頼途中のはずですよね、ギルドに何か用でも?」

 「ギルドに用というより、アリシアさん達を探しに来ただけなんですけどね。お時間があればお茶でもいかがです?」

 リリさんが何か嗅ぎ取ったようですね。アリシアさんの服の裾を引っぱってます。

 「ええ、特に緊急を要する依頼も無かったようなので大丈夫よ。」

 そういう事なので2人をお茶に誘う事にします。

 「所でアリシアさん、この辺りで良いお店知りませんか?」

 「え、カオリさんがおすすめのお店とかじゃ無いんですか?」

 私がそこまで開拓しているはず無いじゃないですか。この町に来てまだ2日ですよ。

 「いえ、そんなお店は知らないのでアリシアさん任せですね。」

 「お茶に誘ったならお店くらい・・・」

 ブツブツ言いながらもおしゃれなお店に案内してくれましたよ。やっぱりいい人ですね。私の中でぐんぐんアリシアさんの株が上がっていきますよ。

 「え、えっと・・・カオリさん。新しい服とかがあったりするの?」

 リリさん、さすがですね。嗅覚がよいというか、勘が良いというか、正解ですよ。

 「2人の服ってすごく目立つじゃないですか。まぁ、私が言うのもなんなのですけれども・・・」

 「え、ええ。確かに目立ってはいるわね。他の女性冒険者に色々聞かれるもの。」

 「あまり役には立たないかもしれませんが、コートのようなものを作ってみたんですけど。どうかなって・・・」

 あれ?アリシアさんもリリさんも私の事見ながらこそこそ2人で話をしてますよ?なんでしょうか?

 「カオリさん、ひょっとしてこの装備もカオリさんが作ったって事でいいのかなぁ?」

 それがどうしたのでしょうか?

 「そうですよ。それがどうかしましたか?」

 またこそこそ話し始めましたよ。

 「え、えっと。カオリさん、魔物の素材で装備を作れる人は限られているって話はしたよね。」

 「えっ?リリさん、そんな話し始めて聞きますよ。魔物由来の装備は高いって事は聞きましたけど?」

 2人して大きな溜息をついてますね。

 「あのね、カオリさん。値段が高のは作る人が少ないからなの。特に魔物素材を繊維にできる人はほとんどいないの。」

 「えっと、それって・・・私って、けっこうまずい立場だったりする?」

 「う~んと、まずい立場と言うより希少すぎてみんなが血眼になって探す感じかな?」

 それはいけませんね。ゆっくり出来そうにありません。

 「なんとか誤魔化すって事は出来ないでしょうかね?そ、そう。遺跡から発掘したとか?」

 「そ、それは無理だと思う。それこそ桁が違う。私たちなんかが手に入れられる金額じゃ無い。」

 やっぱり2人の口止めが必要ですね。

 「2人が出所を黙っていれば良いんですよね?」

 「それはそうなんだけど、追求されるとねぇ・・・」

 「そ、そう。やたらと聞かれる。今のところカオリさんの事はしゃべってないけど・・・」

 そろそろ話してしまうかもしれないという事ですか。

 「口封じが必要ですか・・・」

 あ、違います。口封じじゃ無く口止めです。

 『母様・・・まかせて。』

 ちょっと、イロハ何をまかせてと言うのですか。剣に手をかけちゃいけませんよ。2人が怯えてるじゃないですか。

 「イロハ、やめなさい。」

 「ね、ねえ、カオリさん。口封じって・・・」

 そんな危ない事しません。

 「やですよ。私がするのは口封じじゃなくて口止めですよ。ちょっと間違っただけです。」

 2人の目の前に先ほど話をしていたコートを取り出します。

 「2人とも、これが欲しいですか?」

 いわゆる賄賂、袖の下というやつですね。これを貰ったらちゃんと黙っていてねって事です。

 「こ、これ貰えるの・・・」

 リリさん、欲しいですか?

 「カオリさん、これを貰ったら黙っていろって事ですか?」

 「早い話がそうかな。これを貰って黙っているか。喋ってしまいそうだからって事で、これを諦めるか。好きな方を選んでくれて良いよ。」

 選択肢なんて無いでしょう。

 「アリシア、私は貰う・・・それで黙ってる。だって、これすごく可愛いよ。」

 「リリさんの深緋にはこっちのキャメルが似合いますよ。」

 手に取って広げて見せます。見た目はポンチョで、袖が自由になる点はコートと同じ。いいとこ取りのコートですよ。

 「リリ、本当に黙っていられるの?」

 「私は黙ってる。絶対に言わない。だから・・・カオリさん、それをちょうだい。」

 リリさんははっきりしてますね。欲しいから私の言った条件を守ると。

 「アリシアさんはどうします?もう、しまっちゃっていいです?紺瑠璃にはこっちのカーキがあうと思ったんですけど・・・」

 アリシアさん思わず手が出ましたね。それって、欲しいって事ですよね?

 「アリシアさんも黙っててくれますよね?」

 「わかった・・・でも、ずっと黙ってのはちょっと難しいよ・・・」

 まぁ、ずっととは言いませんよ。近いうちに商売を始めてもいいかなと思ってますし。

 「そうですね。3ヶ月。それだけの期間でどうですか?その間は絶対黙っていてもらうって事で。」

 「はぁ・・・頑張るわ。」

 アリシアさんも籠絡しました。これでしばらくは大丈夫です。商売を始めたら逆に広告塔になって貰いましょう。


 2人にはちゃんとコートをあげましたよ。魔物素材を使っている事も当然話しましたし。今回は特殊な能力は付いていないけど、防水と防寒、防熱には優れていると伝えておきましょう。

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