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360/373

360.あとは結果を待つだけみたいです。

 「また食べないといけないのよね。」

 アリス、泣き言ですか?苦しいのはみんな同じです。お仕事だと思って頑張りましょう。

 「午前中と同じだけ食べれば終わりです。2人とも頑張りましょう。」

 「午前中と同じ・・・辛い一日になりますね。」


 ラッセルさん、せめてエントリー数を20に出来なかったのですか?私達が辛いです。


 「それでは午後の部です。最初の料理はこちらです!」

 ラッセルさんが張り切ってますね。建国祭の目玉と言ってもいいイベントですからね。気合いも入りますか。

 「午後1番は聖王国の甘味屋、マッシュの赤豆のスープです。」

 赤豆のスープ?甘味屋ですよね。確かおまんじゅうが美味しかった店です。何を作ったのでしょうか?

 ぜんざいですか・・・赤豆、小豆ですね。確かに赤い豆ですね。

 「お餅が入っているとよかったですね・・・」

 「カオリ、お餅って?」

 「ご飯を団子のようにしたものと思って下さい。本当はちょっと違うのですけど、あとで作ってあげますよ。」

 「あとでじゃなく、また今度でいいわ。」

 それもそうですね、あとでと言って食べられるはず無いです。

 「何やらカオリ様からこの甘味をさらに美味しくするアイデアが出されたようです。」

 ラッセルさん、そんなことを言うとこの店に行きにくくなるじゃないですか。


 まだまだ続くのですね。でも、今のぜんざいでずいぶんやる気が出ましたよ。だからと言ってお腹に余裕が出来たわけじゃないのですけどね。

 次は何ですか、真っ赤なスープですね。この刺激的な香りは間違いなく唐辛子ですよ。そうするとこの赤さはカプサイシンの塊ですね。

 「アリス、レイナ。これはダメです。却下です。」

 「どうして?綺麗な色のスープじゃない。」

 この毒々しい赤色がどうしたら綺麗な赤になるのですか?

 「でも、ちょっと辛そうですね。酸っぱい匂いがします。」

 「ラッセルさん、この料理って本当に予選通過したの。凄く辛そうなんだけど?」

 「えっと、これはその辛さがやみつきになると騎士団の方々には評判でしたよ。」

 「ラッセルさんはどうだったの?」

 「ちょっと辛めではありましたが、癖になる味でしたね。」

 大丈夫なのでしょうか?少しだけ飲んでみましょうか。やっぱり辛いですよ。とてもじゃないですが完食は無理です。

 「私は嫌いじゃないわ。でもちょっと辛すぎるかしら。」

 「そうですね、もうちょっと辛さが抑えられててもいい気がしますね。確かに癖になりますね。」

 2人とも唐辛子の辛さは大丈夫なのですか?午前中のカレーはダメだったじゃないですか。不思議です。




 「次が最後の料理となります。帝国からビックリステーキの店主、サンダース。ドラゴンステーキです。」

 聞いたことがありますよ。帝国に行ったときに食べましたね。なかなか美味しかった記憶がありますよ。ちょっと淡泊でしたが。

 「前より美味しくなってますね。ソースが少し濃いめになってますね。」

 「カオリ様は、以前ここで食べられたことがあるみたいですね。以前より美味しくなっているそうです。」

 凄い歓声ですね、帝国の人たちでしょうか。確か帝国に入ってすぐの町の名産でしたね。

 「帝国ではよく食べられる料理ですけど、ビックリステーキは、町に1件はあるチェーン店ですよ。美味しいと評判です。」

 そうなんですね、チェーン店ですか。絶対異世界人が絡んでますね。


 「アリス、レイナ。お腹は大丈夫?」

 「かろうじて大丈夫よ。」

 「私はもう喉の辺りまで来てるので、ちょっと危ないです・・・」

 「レイナ、もう少しだけ我慢して下さい。審査のためいったん奥に行きますから。それまでなんとか頑張って下さい。」

 レイナがもう限界のようですね。仕事とは言え、無理させすぎましたね。

 審査のためいったん奥に下がりましたが、レイナが走って行きますよ。危なかったですね。何がって?レイナの名誉のためそれは言えませんよ。



 「レイナが戻ってくるまで私達だけで話しましょうか。」

 「そうね、カオリは何が気に入ったの?」

 「そうですね、午前の最後にでてきたカレーと午後の最初に出たスープでしょうか?」

 「私はあの真っ赤なスープがよかったわ。」

 あれのどこが気に入ったんですか?私にはわからない感性ですよ。

 「そんなに気に入ったんですか?」

 「そうね、毎日食べたいって訳じゃないけど、どうしても食べたくなるときがある。そんな感じかしら?」

 そんな物ですか。私はあれは食べたいと思いませんよ。王国にあったんですね、あんな料理屋が。

 あっ、レイナが戻ってきましたね。

 「ただいま。」

 「おかえり、もう大丈夫そう?」

 「ええ、ありがとう。大丈夫よ。多分・・・」

 まだ、それほどよくないのですね。早く表彰式を終わらせて休ませてあげたいですね。

 「レイナは何が美味しかったと思うの?」

 「私はなんと言っても、チープルパイがよかったです。」

 なぜあれを選びますか?2人とも私とはかなり味覚が違うと思うのですが、私が美味しいといって出したものは美味しそうに食べるのですよね。よく分からないですね、私にはわからない味覚のツボがあるのですね。

少しでも面白いと思った方は評価をお願いいたします。

ブックマークもして頂けると嬉しいです。

次回への励みとなりますので、よろしくお願いします。


https://ncode.syosetu.com/n4242hu/

にて「シスターズ ~妹は転生賢者のようですが、異世界転生した私は現代知識でチートする~」を新規連載はじめました。

こちらもよろしくお願いします。

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