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036.タイランスに着いたみたいです。

 無事タイランスの町に入ることが出来たようです。一応、町に入るための審査的なものはあるんですね。私たちはギルドに登録してあるのでそれを見せるだけですが、1時間位並んだと思いますよ。これで混み合う前に着いたと言う事なので混雑している時には来たくないと切に思いましたよ。

 とりあえずは依頼人の言うとおりギルドに顔を出す事になりました。馬車はギルドで預かってくれる事になってますのでそこで預けましょう。私がそこで仕舞ってもいいのですが悪目立ちしすぎますからね。普通に預けますよ。

 王都であるギルドの会議には当然のようにこの町からも出席する人がいるようです。まぁ、私の知った事ではありませんが。同行?もちろんしませんよ。私の快適な生活が邪魔されます。アリスさん達なら仕方ありませんがそれ以外はダメです。私がまだ信用をおけませんから。

 アリスさん達はここでも仕事があるようなので宿を紹介してもらって私たちはそこに移動する事にします。出発は明後日の朝になるそうで明日はフリーです。まずは宿屋で夕ご飯ですね。


 ギルド紹介の宿屋ですがそこそこ良い所ですね。ギルドの依頼中と言う事もあり割引がきくそうです。夕食を済ませるとさっさと部屋に引きこもりましょう。夜の町を散策する気はありません。どちらかと言えば、朝早く起きて朝市とかを覗いてみたいですから。と言うことでコトハを抱き枕にして寝る事にします。私もこの子達を抱っこして嬉しいし、この子達も満足そうなのでWin-Winの関係ですね。



 今日は朝市を回って鍛冶屋などを回る事にしましょう。私なんかが作る物よりしっかりした武器や防具があるでしょうから。もちろん形の事ですよ。私が武器や防具の形が解るはず無いじゃないですか。ゲームでやったものを少し覚えているだけです。専門家やオタクではありませんからなんとなくの形しか覚えてませんよ。


 朝市を見て回りますが、特にこれと言った物はないですね。あれは何でしょうか、升のような物を使って量り売りをしているようですが・・・まさかお米でしょうか?こちらの世界に来てからと言うものお米は食べてませんね行ってみましょうか。

 結果は残念でした。大麦ですね。それでも碾いていない状態ですのでこれを炊くとか言う選択肢もあるかもしれないです。もちっとした感触はなかったはずですが、栄養価は高かったはずです。

 「おばちゃん、この大麦を二袋もらえる?」

 もちろん30kg位入った大袋を買いますよ。持ち帰り?宿まで届けてもらえれば1番ですが、ダメなら背負って帰ります。イロハ達に任せますけど。大丈夫でしょう。コトハですら私をお姫様抱っこした位です。

 「大袋の方だね、重いだろうから後で配達も出来るけどどうするね?」

 配達の送料はかかるそうですが配達もしてくれるそうです。宿屋の名前を言ってそこに運んでもらうよう言っておきましょう。

 「あと、これよりもう少し小さな粒の物でお米って扱ってないかな?」

 「玄米の事かい?あれはうちでは扱ってないね。確かたまに持ってきていた商人がいたね。なんだっけ、名前を忘れちまったよ。」

 「そうですか、でもとりあえずある事が解れば大丈夫です。これからスニドラまで行きますしそこでも探してみます。」

 「スニドラに行くんだったらあると思うよ。あそこは毎朝大市が立つからね。行ってみるといいよ。」

 大市ですか、楽しみですね。おばちゃんにはお礼を言って移動しましょう。玄米ですか・・・脱穀をしないといけませんね。別にそのままでもいいのですが、ここまで来たら白米がいいです。脱穀機も考えておきましょう。残念な事に構造をよく知りませんけど・・・

 色々回りましたがそろそろお腹がすきましたね。何か売ってませんかね。屋台でも回りましょうか。どこかのお店に入るという選択肢もありますがこれだけ屋台が立っているならそれを回った方が面白いでしょうから。

 マントディアーの串焼きというのがありますね。美味しそうなのでこれにしましょう。聞く所によると山に住む鹿のモンスターだそうです。「マントディアー」ではなく「マウントディアー」ですか。ここいらの訛りでしょうか?まぁ、どっちでもいいです。醤油味ですね。と言う事は味噌もありますかね。これも探さないといけませんね。


 簡単な朝食も終わりましたし鍛冶屋巡りをしましょうか。武器屋などを冷やかしで見て回りながら鍛冶屋を覗く事にしましょう。

 やっぱり色んな武器がありますね。イロハが食いつくように見てますね。あの子はそういった物に興味があるのですね。確かに魔物との戦闘になると率先していこうとしますね。確かに私を守るために強くなって欲しいとは思いましたがもう少しお淑やかになってくれてもいいんですよ。イロハは可愛いのですから。1度可愛いドレスでも着せてみましょうか・・・

 『母様。私盾が1枚欲しいです。』

 「盾ですか?」

 別にイロハが欲しいのでしたら盾位買ってあげますがいきなりなんでしょうね。

 『母様を守れるように盾も1枚欲しいんです。早めに相手を倒しちゃえばいいんですけど・・・』

 ああ、私を守るためですか。なんていい子なんでしょうか。イロハのために色んな盾を見て回りましょうか。けっこう大きめの盾が欲しいんですね。タコみたいな形してますね。え、足?ついてませんよ、そっちのタコじゃありません。カイトですね。なに、カイトシールドという種類?そうなんですね、知りませんでした・・・


 結局3軒程回ったのですがこれと言った物がないようでしたので鍛冶屋巡りでもしようと思います。無ければ作ればいいのです。私が作る?それはそれでいいのですが、形がよく分かりませんのでまずはベースになるものが欲しいですね。

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