324.騎士団を作るみたいです。
「カオリ、話って何?」
「実はですね・・・」
今日、騎士団の詰所に行った時の話をしましょう。やはり、女性の騎士は必要だと思うんですよ。
「女性の騎士ですか・・・」
「女性ねぇ・・・」
あれ?2人とも微妙な反応ですね・・・
「2人とも、反対なんですか?」
「そうね・・・賛成か、反対かと言われたら反対かな?」
えっ・・・アリスは反対なんですか?
「レイナはどうなんですか?」
「そうですね・・・私もできれば作って欲しくないですね・・・」
「なんでですか?王国にも、帝国にもいましたよね?」
「なら聞くけど、どうして女性の騎士が必要かカオリは知ってるの?」
えっ・・・女性騎士が必要なわけですか?
「男女同権とかじゃないんですか?」
「カオリの言っているそのダンジョドウケンというのが何かはよくわからないけど、女性の王族とかの周辺警護のためが多いのよ。」
なるほど・・・男性ばかりだと困ることもありますからね・・・そういうことですか・・・
「カオリの周りにこれ以上女の子を増やすと、お嫁さんが増えそうな気がして・・・私は作って欲しくないんです・・・」
お嫁さんが増える気がするって・・・いえ、増やしませんよ・・・
「そんな、別にそんなつもりはないですよ・・・」
「帝国の商業ギルドに出向いただけで、レイナをお嫁さんにしたカオリの言うことはあまり信用できないわ・・・」
それを言われると、返答に困りますね・・・でも、レイナをお嫁さんにしたことについては後悔はありませんよ。
「てっきりカオリはハーレムを作りたいのかと思ったわ・・・」
ハーレムって・・・普通は男性が多数の女性を侍らすことを指しますよね・・・ここでは、女性同士の結婚も認められているので私が周りに多数の女性を集めるとハーレム扱いされるのですか・・・
「どうしても、カオリがハーレムを作りたいっていうなら、別に認めないわけじゃないけど・・・」
ちょっと・・・認めるんですか・・・
「そうですね・・・一国の女王ですから私以外に側室がいても不思議ではないですから・・・私はこれ以上増えるのは嫌ですけど・・・」
嫌なんですね・・・別に増やすつもりはないですよ・・・ハーレムも要りませんし・・・
「でも、ある意味ここでカオリの周りを警護するための女性騎士を集めてもいいのかもしれないわね・・・」
「えっ、私は反対ですよ・・・」
「これ以上カオリに変な虫がつかないように私たちで厳選して騎士を集めるの。」
「なるほど、私たちから見てこの女性であれば仕方ないと思える者を集めるのですね。」
その仕方ないってのはなんなのですか・・・
「そうね、それに無害だと思える女性をね。」
「ちょっと・・・2人ともなんの話をしているの?」
「カオリの騎士を集める話じゃない、そもそもカオリが言って来たのでしょ。」
「いえ、私は一般の騎士の中に女性がいないなって・・・そう話したつもりなんですが・・・」
「一般の騎士の中に・・・カオリの警護をするための騎士じゃなくて?」
「そう言いましたよね?」
「そうだったかしら?」
「今日、騎士団の詰所での話だと言ったと思うのですが・・・」
「えっと・・・ごめんね?」
可愛らしく言ってもダメですよ・・・ハーレムだとか、お嫁さんを増やすとか散々言ってくれましたよね・・・
「ねぇ、カオリ・・・アリスと一緒に仕事を手伝うから許して?」
仕事を手伝ったら許してもらえるとでも思ってるんですか・・・
「そうね、随分溜め込んでるってセバスが言ってたわね・・・」
「2人とも手伝ってくれるなら今回は許しますよ・・・」
仕事が溜まっているのでは仕方ないですね・・・手伝ってもらいましょう・・・
「まぁ、それはそれとして、本当にカオリの周辺警護をする騎士は厳選したほうがいいわね。」
「そうですね・・・王国と帝国からめぼしい人を何人かと、冒険者ギルドからも推薦させると良いと思いますが、アリスはどう思いますか?」
「そうね、いいアイデアだと思うわ。良い人材は確保しておきたいところだものね。」
2人とも、その話は続けるのですね・・・私の近衛騎士団ができるのは確実のようです・・・
「それで、どの位の規模になる予定なの?」
「そうね、私たち3人の警護をしてもらうわけだから、最低5人は欲しいわね。交代要因なんかも含めて20人は必要ね。」
「そのくらいは最低限で必要でしょうね・・・役職や職種によってはもう少し増えることも視野に入れたほうがいいと思いますよ。」
30人くらいは覚悟しておかないといけないのですね・・・
「そんなに集まるものなの?」
「カオリは、まだ自分のことを過小評価してるのね?」
「そうですよ、聖女様の近衛騎士ですよ・・・王国と帝国から引き抜きすぎないように注意しないといけないくらいです・・・」
「そこまでですか・・・」
「カオリのところまでは報告が行ってないだけで、募集もしてないのに騎士団への入団希望者が後をたたないのよ?」
そうなんですか・・・知りませんでしたね・・・
「流石にカオリが町をぶらついているときに直接声をかけるようなものはいないようだけどね・・・」
そんな人がいたら嫌ですよ・・・どれだけ有能な人材でも却下ですね・・・人柄は最優先ですよ・・・
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