032.タイランスに向かうみたいです。
アクセスが4000を超えました。
ありがとうございます。
改めて女将さんにお礼を言って出かけることにしましょう。ギルド前集合です。アリスさんともう1人いると言っていましたね。まぁ、女の人と言うことですしいいでしょう。
いましたね、ちゃんと待っていてくれたようです。馬車を前に止めます、もちろん御者はアヤハにお願いしてあります。イロハもコトハもできるようですが、今回はアヤハにお願いすることにしました。甘やかしすぎたこともありしばらくは御者をやってもらおうと思います。
「アリスさん、おはようございます。」
「おはようございます。王都までの道のりよろしくお願いしますね。それでこの子が同行する子です。」
「アンナと申します。よろしくお願いします。」
アンナさんと言うんですか。一応釘だけ刺しておきますか。
「アンナさんですか、よろしくお願いしますね。聞いているかと思いますが、この馬車のこともですが他言無用でお願いしますね。」
「ええ、勿論です。私だってまだ仕事は続けたいですから。」
何か不穏なことを言いましたね。私の情報を漏らすとクビになるんですか?それはどうかと思うんですが・・・まぁ、安全が確保できるのなら仕方ありませんか。
「では乗ってください。2人は後ろの席に乗ってください。イロハは御者席にコトハは私と一緒ね。」
今日はコトハを隣に置きましょう。順番に中に入れてあげないと拗ねますからね。アリスさん達が何か言いたそうにしていますが無視です。
「アヤハ、出発してください。道はわかっていますね。」
『はい、調べてありますので大丈夫です。』
いつ調べたのでしょうか。まぁ、分かっているのならいいでしょう。
「コトハ、何かあったら教えてくださいね。」
『はい、かぁさん。魔物とかが近づいてきたら教えればいい?』
「そうね。だいたいはアヤハが気がつくと思うけど、アヤハが見逃してしまうような事があったらお願いね。」
頼られると嬉しいのでしょうか。ニコニコしていますね。タイランスまでの道中アヤハとコトハにはしっかりと警戒してもらわないといけませんからね特に可愛がってあげましょう。勿論イロハも可愛がってあげますよ。
さて、車内に目を向けましょうか、色々言いたげな2人がいますね。
「アリスさん、何か言いたそうな顔をされてますが何かありましたか?」
「ありすぎて困ってますよ。このソファはなんですか、それにこの馬車全くと言っていいほど揺れてないじゃないですかどうなっているんですか。」
「さぁ?ソファは私が座りやすくて疲れないように考えただけですし、馬車の揺れに関しては揺れない方がいいなぁと思って作っただけなのでどうなっているかなんて解りませんよ?」
「わかりました。もういいです。カオリさんだからと言うことにします。」
「そのカオリさんだからって言うのやめません?なんか悪いことでもしてるようで・・・」
「悪いことはしていないんでしょうけど、人には言えないことですよね?」
それを言われると辛いですね。確かに人には言えないことですが・・・
「何にしてもそれはできるだけやめませんか。」
「考えておきます。」
あ、これ絶対に実行に移さないやつだ、考えるだけは考えましたよってやつですね。ひょっとしたら考える気もないかも知れませんね。
「でも、座り心地が悪いよりいいでしょうし揺れない方がいいに決まっているってことでいいじゃないですか。」
「それは確かにそうなんですが、理不尽です。ギルドにも1台くらい欲しいです。」
「却下です。作りませんからね。」
あ、また舌打ちしてますよ。アンナさんまで舌打ちしないでください。2人は街の外への出張が多いのでしょうか?馬車に乗る機会がきっと多いのでしょうね。まぁ、この馬車は色々やらかしていると思うので作りませんけどね。でも、お金に困ったら考えてあげましょうか。
「タイランスの町までの間に休憩できるような村が一つあるんでしたよね?」
「ええ、こちらから1日くらいのところにありますよ。そこを出ると1回野営をしてタイランスに着く感じです。」
なるほど、1回は野営する必要があると言うことですね。まぁ、私は馬車の中で快適に寝るのでいいのですが。2人はどうするのでしょうね。
「そういえばお2人は荷物が少なかった気がしますが野営はどうするんですか?」
「このバッグの中に野営道具一式入っているので大丈夫ですよ。ギルドにはこういったマジックバッグがいくつか用意されているんですよ。誰かさんみたいにバカみたいな量が入る空間収納があれば1番なんでしょうけどね。」
嫌みですか、それとも僻みですか?何にしてもこれは女神様からの貰いもんですからね。何を言っても仕方ありませんよ。
でもマジックバッグですか。いいですね・・・私も大きめのバッグを持ち歩くようにしましょう。何かあったらマジックバッグですと言い張りましょう。本物のマジックバッグを持つというのも手ですね。容量なんか小さくても構いませんので。
「アリスさん、そのマジックバッグっていくら位する物なんですか?」
値段次第では購入したいですね。
「カオリさんは自前の空間収納があるからいいじゃないですか。」
「その空間収納を偽装するために持とうかなと思うんですよ。ただのバッグでもいいんですが誰でも取り出せないと疑われる原因にもなりかねないので。」
「なるほど、そういう考え方ですか。確かに空間収納を持ってますと言うよりもマジックバッグですと言っておいた方が人目にはつきにくいですね。」
だからいくらくらいかが気になるんですよ。まぁ高ければ作っちゃえばいいかなとは思ってるんですけどね。
「小さい物であれば金貨50000枚くらいから出るときもありますがだいたい100000枚くらいで競り落とされるのが普通ですね。因みにギルドのはその5倍位の価格がします。」
高いですね、今の所持金じゃとてもじゃないけど買えそうにありません。これは作るしかないでしょうか?
「カオリさん?ひょっとしてマジックバッグも作れるんですか?」
「え、え、そんな、作ったことなんかありませんよ。」
「作ったことがないですか・・・作れない。じゃないんですね?」
あ・・・また嫌な間が開いてしまいましたね。この間がいけないんですよね。即答で作れませんと答えれば納得してくれたんでしょうね。
「いや、作れるかどうかも解りませんよ。作ったことがないんですからね。」
嘘です、空間収納付きのメイド服を作ってます。だからちゃんと作れるんでしょうね。素材が問題ですけど。最悪あのメイド服を使えば・・・アヤハが泣きますかね・・・仕方ないですね。何か方法は考えましょう。
ああ、またアリスさんがこっち睨んでますよ。これは実演して失敗しましょうかね。そうしたら解ってくれるでしょう。
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