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315/373

315.4時間だったみたいです。

 「カオリさん、準備も整いましたので報告にまいりました。」

 ラッセルさんですね、このところ忙しく動いていたようですが元気そうでよかったです。

 「そろそろ建国祭も近くなってきましたからね。」

 「はい、王国と帝国にもギルドを通じてひろめました。予選を勝ち抜いた物が建国祭に集まるよう手配をしてあります。」

 えっ・・・王国と帝国・・・それに予選ってなんですか?聞いてませんよ・・・

 「ラッセルさん・・・その予選って・・・」

 「はい、聖女杯ですから規模は大きくした方が良いと思いまして、アリス様に確認したところ、一任されたのだから好きにしてよいと言われましたので。」

 アリスは知っていたのですね・・・

 「アリス・・・」

 「カオリがラッセルに一任したのでしょ?その後何も連絡しなかったカオリのミスよ。」

 絶対わざとですね・・・レイナは・・・目をそらしましたね・・・レイナも共犯ですか・・・私には味方はいないのですね・・・私の味方はアヤハ達だけのようです・・・

 アヤハ・・・なぜ目をそらすのです・・・イロハも、コトハまで・・・あなた達みんな共謀していたのですか・・・

 「アヤハ・・・」

 『アリスお母様がカオリお母様のためだと言われたので・・・』

 『うん、カオリ母様が有名になるからって』

 『えっと、かぁさんの為だから・・・』

 みんなアリスにいいように言われたのですか・・・

 「カオリさん、もう告知してしまってますし、予選も終わってますから・・・」

 「わかりました・・・私のミスも確かにありそうですから・・・」

 はぁ・・・諦めるしか無さそうです・・・しっかり外堀が埋まっていたようです・・・


 「カオリは聖女杯の盾を3枚お願いね。」

 「3枚?」

 「私達が出す賞の分も盾は必要でしょ?」

 そうですね・・・私が選んだ物だけでなくアリスやレイナが選んだ物にも賞を出すのでした・・・

 「賞金とかはどうしたの?」

 「賞金?必要ないでしょ、だって聖女様のお墨付きが出るのよ。それ以上の賞などないわよ。」

 そうですか・・・私が1番美味しいと言っただけでそれが何よりの賞品ですか・・・とんでもない世の中です・・・異世界とは怖いところだったのですね・・・


 「盾はどんなのがいい?」

 「そうね・・・カオリに任せるわ。またとんでもないものを作りそうだけど、今回は大目に見てあげるから好きに作っていいわよ。」

 「アリス、カオリに好きに作らせるって大丈夫?」

 「好きに作っていいと先に言っておくとカオリって遠慮しちゃうから大丈夫よ。」

 好き勝手言ってくれますね・・・でも小心者ですから好き勝手やっていいと言われると少々遠慮してしまうのは事実ですね・・・

 とりあえずカイトシールドのような物に「フードフェス」、「聖女杯」の文字を入れておきましょう。色は、金銀銅でいいでしょう・・・本物の金を使うわけではありませんけどね・・・メッキのような物です。


 「こんな感じの盾でどうですか?」

 「そうね、店先に飾るのでしょうからそのくらい派手でいいと思うわ。」

 「そうですね、いいと思います・・・少しだけデザインを変えたりは出来ますか?」

 「できますよ・・・ちょっとリペアするくらいですから。どこを変えるんですか?」

 「ここのフードフェスのところの前に第1回と入れて欲しいです。」

 レイナ・・・来年もやれと言うことですか・・・

 「レイナ、いい所に気がついてくれたわ・・・見落とすところだったわ。」

 いえ、アリスのように見落としてくれていた方がよかったですよ・・・

 「レイナ・・・この盾を持ち回りにしませんか?この盾は世界に3つだけ。第2回の時にはいったん返して貰うんです。」

 「カオリ、それはいい考えね。そのほうがこの盾の重みも増すと思うわ。」

 「そうですね、なまじ第1回と入れて次回も同じようなのを作るよりずっといいですね。さすがカオリです。」

 いえ、いつでも止められるようにです・・・いったん返して貰うならいつ止めてもいいじゃないですか・・・


 「持ち回りにするのならもう少し豪華に装飾してもいいかもしれないわね。」

 「そうですね、1回限りというわけでないなら思い切り豪華にしてもいいと思います。」

 「そういう事だから思い切りやっちゃっていいわよ。」

 何がそう言うことですか・・・それならメッキはやめですね・・・でも、全部金で作ると重くなりすぎますよね・・・重量軽減とか付けたら大丈夫でしょうか・・・少しだけ魔物素材もまぜちゃって、実際に使っても大丈夫なくらいに仕上げちゃいましょう・・・この際ですから防御力アップとかも付けちゃいましょう・・・

 アリスが好きにやっていいと言ったんですからね・・・



 「カオリ・・・好きにやっていいと言ったし、思い切りやっちゃってとも言ったわ・・・」

 「言いましたよね・・・」

 「言ったけど・・・これはないんじゃない?」

 「そうですね・・・これはないと思いますよ・・・」

 別にいいじゃないですか・・・好きにやった結果です・・・一切の手加減無しでやっただけですよ・・・そりゃ、ドラゴンの素材を少し使ったとか、ワイバーンの素材をまぜたとかもしましたけど・・・

 「これだけの大きさの盾でこの軽さはないと思うわ・・・」

 「そうですね・・・百歩譲ってこの軽さをいいとしても、この物理攻撃無効というのは何ですか?」

 「そうね・・・魔法攻撃無効というのもついてるわね・・・」

 「ついちゃった物は仕方ないじゃないですか・・・」

 嘘です・・・できるかなと思ってやってみたら出来ちゃいました・・・厳密には無効ではないのですが、ほぼ無効という感じです。きっとイロハなら壊せると思いますから・・・


 「出来ちゃったというなら仕方ないけど・・・今日はしばらくお説教だからね・・・」

 2時間ほどお説教されました・・・もちろん1人2時間なので、合計4時間です・・・

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