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314.そのうち覚えるみたいです。

 何日かに分けて、町の中にある商店を全て回りました。もちろん食べ物屋なんかでは食事もしましたよ。女王としてですよ・・・周りから見られながらってこんなにも緊張するんですね・・・

 平然として食べているアリスとレイナはすごいと思いましたよ・・・やっぱり王族というのはちがうのでしょうか・・・そう言った感覚が鈍いとは思いたくないですね・・・


 「これで、どの店が特別だとかそう言ったことはなくなるのでしょうね・・・」

 「ラッセルはなんか考えついたって顔してたわよ・・・」

 ラッセルさんがですか・・・何を考えついたのでしょうか・・・後で店に行ってみましょうか・・・いえ、呼び出しましょう・・・

 ポケベルを使った呼び出しをかけましょう。

 「045100106(おしごとまってる)」でいいでしょう・・・



 「カオリさんお呼びでしょうか?」

 ラッセルさんが来ましたね。ちゃんと通じたようで何よりです。

 「ええ、ちょっと話があって呼んだの。」

 「仕事関係と言うことでよろしいのでしょうか?」

 「そうだと思うわよ。それはラッセルさんの方がよく分かってるのじゃないのかしら?」

 「はぁ、私の方が分かっているですか?」

 「私達が町をまわっている最中に何か思いついたみたいだとアリスが言ってたけど。」

 「ああ、そのことでしたか。せっかくですから、毎年1回食のコンテストを開いたらと思いまして。」

 「食べ物ですか・・・それを私に審査しろと言うことですか?」

 「お察しがよいですな。料理コンテスト聖女杯などとして、大々的に行うのです。」

 「・・・・・・・・・・」

 「お嫌でしたか?」

 「いえ、食べることは好きですけど・・・審査というのはそれほど得意ではないので・・・」

 「カオリさんが1番美味しいと思った料理を選んでいただければいいだけですよ?」

 「まぁ、そうですけど・・・」

 「選ばれた店にはカオリさんが何か看板のような物を送ればいいのです。」

 「看板ですか?」

 「はい、聖女杯優勝店とか文字を入れてです。」

 特別な店をあえて作らせると言うことですか、それで町を活性化、その上お祭り騒ぎをして外貨を稼ごうって事ですね・・・さすが商人です。

 「そうですね・・・審査するのが私だけではなく、アリスとレイナも加わると言うことなら賛成ですよ。」

 「ちょっと・・・なんで私まで・・・」

 「そうですよ、私やアリスは関係ないと思います。」

 「帝国基準なら2人も聖女なのだし、この国の副王ですから、審査に加わるのは当然だと思うのです。」

 「それは・・・わかりました・・・そう言う言い方をされると断る理由がありませんから・・・」

 「そうですね・・・町の発展、国の発展と考えればそのくらいはしないといけないのですよね・・・」

 2人を巻き込むことに成功しました。

 「それで、ラッセルさん的にはいつ開こうと思ってるの?」

 「はい、告知期間もありますから半年後、建国祭に会わせたらどうかと思うのですが・・・」

 建国祭・・・やりましたね、そんなことも・・・まだ、1年目で何もできなかった感じですが・・・2年目のお祭りですから盛大にと言うことですか・・・

 「アリス、どう思う?」

 「いいんじゃないの、建国祭の催しの1つとして行えばいいと思うわ。」

 「それじゃあ、準備は全てラッセルさんに任してもいいの?」

 「一任していただけるのでしたら、このラッセル身を粉にして働かせていただきます。」

 「そんなところで畏まらなくていいから、わざとやってるでしょう。」

 「わかりますか?カオリさんはこういったおふざけがお好きでしょうから。」

 確かに好きですよ、こういった事をするから気楽に付き合えるんですよね、ラッセルさんとは・・・



 準備にかかるであろうお金をいくらか渡しておきましょう。先立つ物は必要です。細かい打ち合わせは全部セバスに任せましょう。お金関係はよく分かりませんから・・・それじゃあダメですか・・・そのうち覚えますよ・・・そのうち・・・



 「それにしても、聖女杯は無しですよね・・・」

 「名前のこと?」

 「そうですよ・・・ちょっとおかしくないですか?」

 「そうですか?私はいいと思うのですけど・・・」

 レイナはこれでいいと思うのですか?

 「そうね、悪くないと思うけど、カオリはなんでダメだと思うの?」

 「えっ・・・なんでって、格好悪くないですか?」

 「ねぇ、カオリ・・・価値観が違うのは分かってるけど、聖女というのはすごく権威のある物よ。その名前を冠した物がどうして格好悪いってなるの・・・」

 「そうですよ、これはこの国のみならず周辺諸国すべてのコンテストになり得るのですよ?」

 えっ、そうなんですか・・・聖女ってそこまでのネームバリューですか・・・

 「それじゃあ、やっぱり聖女杯はやめない?大きくなりすぎると思うんだけど・・・」

 「建国祭で行うのですものそのくらいでもいいと思うわよ。そのくらい大々的にやってもいいと思うの。」



 色々話し合いましたが、何とか聖女杯を回避することに成功しました。何にしたかって?べたですが、「フードフェス」にしましたよ。食べ物のお祭りですし、それでいいじゃないですか。アリス達はまだ何か言っていますが、今回は女王としての権限で聖女杯だけは却下です。

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