308.カオリだから・・・みたいです。
「カオリ、今日の要件は何だ?」
あらためてお義父様が聞いてきました。孫に会えた嬉しさで全て忘れているのではないかと思いましたが思いだしてくれたみたいです。クラン達はお義母様とお義兄さまに任せておきましょう。
「はい、ちょっと便利なものを作ったので、お義父様に1つ預けておこうかと思いまして。」
「便利な物?カオリの作る便利な物はかなりな物だからな。帝国でも自動車はなくてはならない物になってきておる。」
そこまでですか。作った者としては便利に使って貰えて嬉しい限りですが、今回の物はちょっと作れませんよ。
「今回のは私にしか作れないので・・・」
「そうなのか。それで今度は何を作ったのだ。」
「こうやって、数字を使って遠くにいる者と連絡が出来る道具です。」
あれ?お父様の反応が鈍いですね・・・何か呆けているようにも見えますが・・・
「お義父様?」
「あ、ああ・・・これはギルドにある魔導具と同じ事が出来ると言うことか?」
「そういえばそんな魔導具があると言ってましたね。」
「こんな小さな物でか・・・」
「ギルドにある魔導具というのはそんなに大きな物なのですか?」
「そうだな・・・この机くらいはあったはずだぞ。」
それは大きいですね・・・それが電卓程度の大きさですから確かに驚くでしょうね・・・
「それでこの魔導具を使うにはどの程度の魔力が必要なのだ?」
「えっ?」
魔力が必要?なぜでしょうか・・・レイナの方を見てみましょうか・・・首を横に振ってますね・・・知らないと言うことでしょうか・・・
「特に魔力は必要ないと思いますよ。もし必要だったとしてもわずかですね。」
「・・・・・・・・・・」
「どうしたんですか、お義父様?」
「大きさだけでも信じられんのに、魔力もほとんど使わないというのか?」
「ええ、そうですけど、変ですか?」
「ああ、わかった・・・レイナが言ってたあれだな・・・」
えっ、あれって何ですか・・・
「レイナ・・・あれって何ですか・・・」
「えっと・・・カオリだから?」
酷いです・・・ここまで来てまたその言葉ですか・・・
「カオリ・・・諦めた方がいいと思うわ。どこまで行ってもそれはカオリについて回るんだから。」
「あ、アリス・・・それって、酷くないですか・・・」
「仕方ないじゃない。だって、」
「「「カオリだから・・・」」」
そこで3人でハモらないで下さい・・・泣きますよ・・・泣いていいですよね・・・
「それではお義父様、説明も終わりましたし、そろそろ帰りますね。」
「もっとゆっくりしていけばいいではないか。クラン達もいるのだしな。」
「すぐに帰ってしまっても、カオリだから仕方ないでいいじゃないですか・・・」
「うっ・・・わかった、その言葉は極力使わないことにする。だからしばらく泊まっていかんか・・・」
「仕方ないですね・・・」
勝ちましたよ・・・孫と一緒にいたいでしょうからね・・・ちょっと卑怯なやり方かとも思いましたがこの際です。
「カオリ・・・あれはないと思うわ。」
「そうですね・・・あれはないです・・・」
アリスもレイナもそんなことを言うのですか・・・カオリだからと言われる身にもなって下さい。結構堪えるのですから・・・
その後はレイナの妹も合流して、クラン達が可愛がられてました。レイナの妹はまだ12歳とのことですがもう叔母さんですか・・・ちょっと可哀想な気もしますね・・・
なんだかんだで、1週間ほど滞在しましたよ・・・なかなか帰して貰えなかったのですよ・・・誰にって?お義母様と義妹ですよ・・・お義父様は仕事もあるのでそこまで何も言ってはこなかったのですが、お義母様と義妹はそうも言ってられませんでしたからね。必ずと言っていいほどどちらかが一緒にいるのです。クラン達もなついてるのでなかなか帰れなかったのですよ・・・
「次は王国に行かないといけませんね・・・」
「そうね・・・お父様にも渡すんでしょ?」
「ええ、帝国だけではいけませんからね・・・王国の方のお義父様にも渡しに行かないといけませんからね。」
「私も行っていいのかしら?」
「もちろんですよ。レイナも私の家族ですからね。クラン達も連れて行きますからね。」
いったん聖王国に戻って、セバスに何事もなかったかを確認してからですが・・・
ポケベルに何の連絡も入らなかったところを見ると問題はないのだと思いますが、きっと書類は溜まっているでしょうからね・・・
1週間分の書類と格闘してから、王国へと出発することとなりますので3日はかかりそうですね・・・書類はあまり溜める物じゃありませんね・・・
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