表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/373

025.人助けをしたみたいです。

 「あの、大丈夫ですか?」

 とりあえず私はコトハに下ろしてもらってから彼女らに声をかけることにした。そう彼女らなのだ、女性ばかりの4人パーティー。私もか・・・いや、アヤハ達はドールだからソロが正しいのかな?

 「ええ、その子が来てくれたおかげで助かりました。」

 彼女がパーティーのリーダーでしょうか?チラチラとイロハのことを伺っていますね。

 「こちらで戦闘をしている音が聞こえたので、お節介かとは思いましたが手伝いに行かせたのですが・・・」

 彼女らはスワニーを狩りに来た冒険者だという。途中でオーガに襲われてしまったのだとか。この辺りにオーガが出るといった情報は無かったそうで、1人負傷してしまっていることもあり、これから町まで戻るのだとか。


 「私たちも町に戻る所でしたし、ご一緒させて頂いてもよろしいですか?」

 怪我人がいますしね。このまま、はいさよならって訳にもいかないでしょうからね・・・

 「ええ、願ってもないことです。怪我人もいるので助かります。」

 「アヤハ、コトハ、周囲の警戒をおねがい。魔物がいたらすぐに知らせて欲しいの。イロハは私たちの護衛をお願い。」

 『はい、かぁさん。』

 『わかりました。お母様、今のところ周囲には魔物はいないようです。』

 『母様、何が来ても大丈夫。絶対私が守るから。』

 「うん、みんなよろしくね。」

 あちらのパーティの人がぽかんとしてますね、何かあったのでしょうか?うちの娘達がテキパキ動くのが珍しいのでしょうか?娘・・・あ、わかりましたよ私が母親だと言うことに驚いてるのですね。

 「カオリさんでしたっけ、こんな事を聞くのはどうかとも思ったのですが・・・彼女たち・・・娘さんですか?」

 「え、ええ・・・色々ありまして・・・娘です。」

 気まずいですね・・・皆、黙ってしまいましたよ・・・話題がないです。どうしましょう。



 特に話しもないまま森の中を歩いているとアヤハが何か見つけたようです。

 『お母様。進行方向にワイルドベアがいるようですがどうしますか?』

 ワイルドベアですか、イロハに頼めばすぐですね。どうしましょうか?イロハの方をみるとにっこり微笑んでいますね。行く気満々でしょうか?

 「あの、カオリさん。本当にワイルドベアがいるのですか?うちは怪我人もいるので戦闘は出来れば避けたいと思うのですが。」

 まぁ、そうでしょうね・・・私も出来れば戦闘は避けたいですね。

 「アヤハ、ワイルドベアを避けていくことは出来そうですか?」

 『はい、ちょっと遠回りにはなりますが回避可能だと思います。』

 避けて通れるなら避けましょう。怪我人もいるのだし無用な戦闘は避けるべきですね。

 「では、少し迂回していきましょう。コトハ安全なルートで森を出たいの。案内お願い出来るかしら?」

 『はい、かぁさん。じゃあ、私の後についてきてね。』

 元気よく先頭に立ちますね。ではコトハの後をついて行きますか。イロハ、そんなにがっかりしないように。今回は戦いを避けたいの。解ってくれるわよね。私はニッコリと笑顔を向けておきます。イロハが急に元気を取り戻しましたね。まぁ、いいでしょう。

 彼女たちが胡散臭そうに私たちをみてますね。そりゃそうですね、オーガの首を簡単に落とすわ、視界に入りもしないうちからワイルドベアがいると言い出すわ。こいつら何者って感じですよね。助けられたので無ければ文句の1つも言いそうな感じですよ。私ならきっと言ってますね。


 視界が開けてきましたね。やっと森から出られるようです。まぁ、色々ありましたが収穫はありましたし良しとしましょうか。


 アヤハと、コトハの索敵のおかげで何事も無く森を抜けられたようです。やはりうちの娘達は優秀ですね。


 本来出るはずの無いオーガが出たこともあり、いったんギルドに報告しなければいけないようです。私は知りませんでしたけど、そういったルールだそうです。確かに危険ですからね。こういった情報は共有しなければいけないものですね。


 報告は彼女らに任せて私はアリスさんのところに行きましょうか。え、だめ?私たちも報告に参加するのですか・・・面倒くさいです・・・

 そのまま会議室のような所に連れて行かれます。あ、怪我をしていた子は手当を終えているようですね。たいした怪我で無くて良かったです。

 オーガが現れた辺りのことは私たちはわかりませんので彼女らに説明をお願いします。特にかわったことは無かったようなのですが森の奥からオーガが現れたそうです。森の奥に何かあるのでしょうか?その辺りはギルドの方で調べるのでしょう。私には関係ありませんね。

 今度はオーガを倒した件での報告ですか・・・いえ、私が倒したわけではないので知りませんよ。

 「イロハ、オーガを倒したのはあなたですよね?」

 『はい、お母様に頂いた剣で首を落としました。上手く切り落とせたと思うのですがどうでしたか?』

 ニコニコして言わないでください、アリスさんの視線が痛いのです。なぜ人助けをした私が責められるのでしょうか?アリスさん、怖いです。

 「カオリさん・・・後ほど別室でオハナシしましょうか・・・」

 あ、これ普通のお話しじゃ無いやつですね。いわゆるお説教でしょうか?何も悪いことしてませんよね?


 とりあえずはオーガが森の中で発見されたこと、近くに他の個体はみられなかったこと、等を報告して倒したオーガはギルドで買い取りたいとそれだけの話をしてとりあえずは解散となった。


 もちろんアリスさんにドナドナされて危ないことをしないで欲しいとお説教をされたのは言うまでもない・・・

少しでも面白いと思った方は評価をお願いいたします。

★1個でも大変喜びます。

次も読みたいと思った方は

ブックマークをお願いします。



次回への励みとなります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ