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221.準備が出来たみたいです。

 領地の運営も軌道に乗ったため、私がすることはほとんどありません、たまにギャリソンがまとめてくれた書類に目を通してサインをするくらいです。優秀な代官で助かってます。


 家のことは、セバスとメアリに任せておけば問題ありませんし、雇ったメイドさん達も優秀で私が何かいうこともないですね。

 毎日何をしてるかと言えば、アリスと一緒にユキとユウゴの面倒を見てるくらいです。面倒を見るとは言っても、ほとんど遊んでるだけです。2人とも可愛くて可愛くて・・・アリスと2人して親馬鹿してます。




 地図を作成する為、鷹を放ってそろそろ1ヶ月ほど経ちます。やっと、帝国が地図に出てきたところでです・・・自動車で行っても1ヶ月位かかりそうですね・・・出来上がった地図を見ながら細かい計画を立てましょう、結構長い旅行になりそうですからね・・・

 ただ、砂漠の中を延々と走って行くのって退屈ですよね・・・ユキとユウゴが飽きてしまわないかが気がかりです・・・楽しんでもらいたいのですが、難しいでしょうか・・・

 「アリス、帝国までって本当に遠いのね・・・」

 「何を今更・・・王国とほとんど国交がないくらいに遠いのだから・・・」

 そう言えばそうですね・・・今までなら、砂漠を何ヶ月もかけて移動するのですからね・・・国交がないわけではないですが、商売として成り立つかといえば、無理でしょう・・・自動車はできましたが、砂漠用というわけではないですから・・・やはり商売として帝国に行くのはないですね・・・

 「そうですよね・・・帝国まで1ヶ月もかかりますもんね・・・」

 「ちょっと待って、1ヶ月って・・・カオリの自動車で行くとたった1ヶ月で着くの?」

 たった1ヶ月?1ヶ月もでしょう・・・

 「1ヶ月あればなんとか着くと思いますよ。」

 「そうか・・・カオリのあの自動車ならってことね・・・」

 そうですね、販売されている自動車では砂漠は無理でしょうね・・・結構きついと思いますよ・・・

 「なんなら、もっと早く着く方法もあるにはあるんですけどね・・・」

 「もっと早く?」

 「ええ、ホワイトに乗っていけば早いですよ?」

 「・・・却下です。自動車にしましょう。」

 ですよね・・・さすがにドラゴンに乗って行くのは非常識ですからね・・・それに、ユキとユウゴにはまだホワイトを紹介してませんしね・・・きっと驚くでしょうから、もう少し大きくなってからですね。


 帝国に行くのは自動車で行くことになりましたが、ルートを決めなくてはいけないですからね・・・王国から帝国までの地図を紙に書き起こしてもらいましょう。自分でやらないのかって?セバスに頼むに決まってるじゃないですか・・・ここは有能な執事の出番ですよ。

 もちろん地図はお義父さまにも渡しますよ。こう言った地図って、戦略的にも重要だって聞きますからね。国内の地図も全部渡してあります。自分の親には親孝行出来ませんでしたからね・・・ここで親孝行しておきたいじゃないですか・・・


 ちなみにお祖母様は結構な頻度で城まで来てますよ。孫の顔を見に来ただけです。と言ってますが、毎月の様にくるのですよ。最初は半年に1度とか、3ヶ月に1度とかでしたが、私が扉でいつでも移動できると知ってからは、毎月1回迎えに行くのです・・・

 まぁ、ユキもユウゴも喜んでいる様なのでいいのですけどね・・・


 「それにしても、これだけ正確な地図があるというのはすごい事ね・・・」

 「正確な地図があると予定が立てやすいですからね。」

 「まぁ、そうなんだけど・・・いいわ、そういうことにしましょう。」

 きっとアリスの事ですから戦になったら価値があるとか言うのでしょうけどね・・・

 「こっちにオアシスがあるみたいなのでこっちから回りましょうか?」

 「いえ、そっちに行くと遠回りにならない?」

 なんてことを話しながら、帝国までのルートを決めたのですよ。旅行って、計画しているときが一番楽しいですよね?



 領主が領地を不在にするというのはあまりよろしくないと思うので、お義父様にも話を通しておきます。わしも連れてけとか何度も言われましたが、国王が国をあけてどうするんですか・・・却下しました。

 お祖母様には、向こうに着いたら迎えに来てくれてもいいのよ・・・なんてやんわり言われましたが、呼ばないと後が怖そうです・・・


 これで、後はギャリソンに任せておけば一月くらい私がいなくても何とかなるでしょう。帝国に着いたら一度帰ってこれば良いのです。書類にサインをしに・・・

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