179.職人が見つかったみたいです。
今日は、メイドや使用人の募集をしようと思います。勿論、全てギャリソンに丸投げしますよ。私的には結果がよければいいので、最終面接だけすることにします。もちろんギャリソンが選んだのでしたら間違い無いでしょうから、確認だけです。
私が自分でやるのは家具職人探しでしょうか。領都の中で家具を作っている物を探して依頼する感じです。もちろん一度城まで連れていく必要はありますが、職人を見つけることが先です。
「領都の中をぶらぶらしようと思いますが、アリスもついてきますか?」
「ぶらぶらって・・・もう少し言い方はないの?」
「いいじゃないですか、職人探しですが当てがあるわけではないのですから。」
一応、領主お抱えと言われる職人もいるにはいるのですが、前代官の息のかかったものらしいので今回は却下です。
「まぁ、別にいいけど・・・町中ではちゃんとしていてくださいね。一応、領主なんですから。」
「心がけます・・・」
そうですね、一応領主ですからみっともない真似はできませんね。とは言っても私の顔を知る人はまだほとんどいないと思いますが・・・
町中を歩いているとやたらこちらを見る人が多いですね・・・まだ私を知っている人なんて知れているでしょう?
あっ・・・アリスですか・・・王女殿下ですからね・・・顔を知られていて当然ですか・・・一緒に歩いている私が領主だということはすぐにわかるということですね・・・
この町には家具職人というのはあまりいないものなのですね・・・聞くところによると、この領都に3軒しかないようです・・・1軒は除外するとしてあと2軒ですね。順番に回りましょう。
1軒目はそこそこ大きいところですが、なんか大量生産って感じがします。大量生産がいけないとはいいませんが、お城に置く家具じゃない気がします。
もう一軒の方に行ってみましょう。そこもダメなようでしたら仕方ないので自分で作ることも考えましょう。
なんか町のはずれにきたと思ったら、木材置き場のようなところですね・・・確かに家具職人的な感じはしますが、こんな木材置き場で家具を作っているんでしょうか・・・
私が声をかけようとしたら、アリスのところのメイドさんに止められてしまいました。こう言ったところで主人が声をかけることはしないそうです。そうですか・・・私は一般庶民ですからね・・・メイドさんにお願いしました。さすがにこう言ったことはアリスのところのメイドさんに任せた方が良さそうですからね。
アヤハ達には少し荷が重いでしょう。イロハ・・・そこで悔しそうにしないように・・・あなたには無理でしょう・・・アヤハならできるかも知れないですね・・・首を横に振ってますね。珍しいですね、アヤハでもダメなことはあるのですね。残念なような、安心したような・・・変な気持ちです・・・
「カオリ奥様、店の主人が家具を見てほしいとのことです。」
アリスのとこのメイドさんは私をカオリ奥様、アリスをアリス奥様と呼び分けることにしたようです。私が奥様で、アリスが姫様もおかしいですからね。
職人が色々説明をしながら家具を見せてくれているところです。詳しいことまではわかりませんが、よい木を使って丁寧に仕上げていると言うことだけはわかりました。
「どうでしょう、私はここに決めてもいい気がしますが、アリスはどう思いますか?」
「カオリがいいならそれでいいと思うわ。何代も続いているという話だし、信用出来るんじゃないの。」
アリスも大丈夫と言うことですからここに決めましょう。メイドさんに後日、館まで来るように伝えてもらいましょう。職人は決まったので、日程の調整はギャリソンに任せます。城に連れて行って必要と思われる家具の数など決めないといけません。
その時はギャリソンも連れて行きましょう。細かいことはギャリソンに任せた方がいいでしょう。
こうなると、セバスもこっちに呼んだ方がいいのでしょうか・・・本宅をこっちにするとなると、王都の家にはあまり帰らなくなるでしょうから・・・セバスには私のそばで働いて欲しいですからね。
こういったときにあれが欲しくなりますね・・・ええ、青い猫のロボットが持ってる不思議な扉です。好きなところに瞬時にいけるって最高ですよね。
・・・・・・・・・・
それって、転移魔法ですよね・・・転移魔法は魔法陣を使って儀式のように行うのでしたっけ・・・でも、転移トラップがあると言うことは、転移系のアイテムも作れると言うことでしょうか・・・
これは作ってみる価値はありそうですね・・・もし成功したらすごいことになります。
でも、アリスに怒られるやつでしょうか・・・
アリスにお伺いを立ててから作った方がいいですね。不思議な扉を作る際に、私が転移魔法を知らないと作れないかもしれませんからね・・・
「アリス、ちょっといいですか?」
「なに?また何かするの?」
「私がアリスに声をかけるときって、何かするときだけだと思ってないでしょうね・・・」
「じゃあ、なに?」
「ちょっと作ってみたいものがあるんですけど・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「やっぱりやらかすんじゃない・・・」
「ま、まだやらかしてませんよ。」
「そう、まだね・・・これからやらかすのね・・・」
何も言い返せませんでした・・・確かに今回は盛大にやらかすことになるでしょうから・・・
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