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169.吹き飛んだみたいです。

 到着までは2日ほどかかりますし、操船の練習をしながら行きましょう。スピードを上げたり落としたり、細かい旋回行動をとったりです。それなりに動いてくれます。

 サハギンなどの魔物に出会うこともなく、無事に岬近くまでやってくることが出来ました。

 さて、どうしましょうか・・・いきなり大砲を撃ち込んでやってもいいのですが、降伏勧告くらいしてあげるべきでしょう。

 手紙を書いて臙脂えんじに持たせます。相手の船の上に落としてもらえばいいでしょう。

 「この手紙を持って行ってもらえますか。」

 臙脂えんじが頷いているのでわかってくれたのでしょう。1時間ほど待つとしましたが、白旗を揚げてくれると助かりますね。

 まぁ、戦闘になるとは思いますけどね・・・



 臙脂えんじが戻ってくる頃には3隻の船がこちらに向かってくるのがわかります。降伏の意思はないようですね・・・

 「アヤハ、砲撃の準備だけはしておいて。」

 『はい、お母様。』

 「ねぇ、アリス。撃っちゃってもいいですよね?」

 「そうね、降伏の意思もないようですし・・・撃ってもいいと思いますよ。」

 「アヤハ、右舷を相手に向けますから一発だけ威嚇射撃して下さい。」

 『当てたらダメなんですね。』

 「ええ、もう1回だけチャンスをあげます。」

 『右舷、2番発射。』

 アヤハが2番を発射しましたね。先日見た限りでは弾は石で出来ていましたが、十分ですね。2リットルのペットボトル大の石が落ちてくるのです。穴くらいあくでしょう。

 結構大きな水柱が上がりますね。

 「ねぇ、アリス。魔法ってどのくらいの射程があるのかな?」

 「う~ん、弓矢と同じくらいか、もう少しあるくらいでしょうか・・・あとは個人の技量ですね・・・それでも1㎞は届きませんよ?」

 「なら、まだ大丈夫ですね。こちらの射程は10㎞ありますから。」

 「はぁ~・・・ほんと、カオリは規格外ね・・・」

 まだ、白旗は揚がりませんね・・・それに蛇行しはじめましたね。警戒はし始めたと言うことですか・・・

 「アヤハ、2~3発撃って下さい。ギリギリ当たらないくらいで。出来ますか?」

 『多分・・・出来ると思います。』

 おや、アヤハが多分なんてめずらしいですね。動いてる標的でも結構簡単に当ててる気がするのですが、やはり大砲は勝手が違うのでしょうか・・・

 『3番から5番まで発射。』

 あ、マストに当たったみたいですね・・・穴が開きました・・・えっ、なんで見えるかって?臙脂えんじが見た物を端末でリアルタイムに見えるみたいなのです。おかげでかなり正確な情報が得られます。まぁ、近くにいる鳥だけなんですけどね・・・



 逃げますね・・・そりゃ、これだけ離れたところから攻撃されちゃ逃げますか・・・私なら逃げますね。

 でも、船足が違います。回り込むように追いかけましょう。

 「アヤハ、回り込みますのでマストに穴を開けた船を撃沈しちゃって下さい。」

 『はいっ!お母様。』

 撃沈していいときいて、喜ばないように・・・それじゃあ、イロハと同じですよ・・・あなたはお姉さんなんですからね・・・


 あっという間に追いつきますね。特にマストに穴の空いている船はほとんど動けていなかったみたいですしね。

 『右舷、6番から10番まで発射。』

 ・・・5発全弾命中ですか、なかなかですね。これで右舷は残り10発ですね。

 轟沈ですね・・・轟沈と言うより吹き飛んだという感じがしますが・・・まぁ、気にしないようにしましょう。

 「カオリ、2隻逃げていくわよ。追いかけないの?」

 「もちろん逃がす気なんてありませんよ。全速で追いかけます。」

 全速で追いかけ、前に回り込みます。十分追いつけますね。船足が違いすぎますからね。それに、なんと言っても風を気にせず操船出来ると言ったところが大きいです。常に全速が出せると言うことです。


 もう1度、降伏勧告をしておきましょう。最後通告です。逃げられるといけませんからね、3時間以内に降伏しない場合は撃沈でいいでしょう。

 「アリス、3時間は短いですかね?」

 「いいえ、3時間も与えるなんて考えられません。即時攻撃でもいいくらいですよ。」

 過激ですね・・・普通、1日とか猶予を与えるとか言うんじゃ・・・私が見た映画とかはそんな感じだった気がするのですが・・・まぁ、3時間と言うことで・・・

 逃げようとしたら撃沈ですね。また手紙を臙脂えんじに頼みましょう。



 2時間経ちました・・・白旗が揚がりましたよ。降伏するって事ですか。

 「アヤハ、イロハ。2人で行って全員を無力化してきて下さい。殺さないよう努力すること。」

 『わかりました、お母様。』

 『うん、努力するね。』

 「イロハ、努力だけではいけませんよ。」

 『はい・・・』

 危ないところでした・・・アヤハが注意してくれるとは思いますが、無用な殺生はしたくないですからね・・・

 「攻撃されるようであれば、容赦することないですからね。」

 イロハがとても良い笑顔で返事していたのが気になりますが、まぁいいでしょう。

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