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135.イロハが帰ったみたいです。

 馬車で1ヶ月ですか・・・結構かかりますね・・・食事も肉だけというのは厳しいです。なんとかしなければいけないかもしれません・・・こんなことならイロハに食糧を頼んでおけばよかったですね・・・イロハがそこまで気がきく子なら良いですが・・・そこまでは気が回らないでしょうね。



 とりあえず、王女殿下にはアヤハ達のことは納得していただきました。まだ、納得いかないという顔をしていましたが、仕方ありません。

 今日あたりに、イロハと合流できると思いますが、道に迷ったりはしていませんよね?アヤハと違ってどこか大雑把なところがありますから少し心配です。

 そういえば先ほどから王女殿下の視線が気になります。何かあるのでしょうか?

 「どうかしましたか?さっきからこちらを見ているようですが・・・」

 「いえ、たいしたことではないのですが、カオリがさっきから見ているのは時計ですか?」

 時計は街中でも見かけた気がするのですがどうかしたのでしょうか・・・

 「ええ、時計ですがどうかしましたか?」

 「あまりにも小さな時計なので・・・」

 小さいですか・・・そこまではあまり考えていなかったですね。そうですか・・・大きさですか。

 「この大きさのものは珍しいですか?」

 「少なくとも私は見たことがありません。」

 懐中時計くらいならあると思ったのですが・・・ありませんでしたか・・・

 「人目があるところで使うのは控えますね・・・」

 「その方がいいと思うわ。それで、私にも・・・」

 「作りませんからね・・・」

 「そうですか・・・気が変わったらお願いします。」

 欲しかったんですね。でもそうそうホイホイあげるわけではないですからね。




 『お母様、イロハが帰ってきたようですが、かなり道から外れているようなのです。』

 「そうなの?それなら、迎えに行ってくれる?」

 『わかりました。では少しだけ行ってきます。』


 「イロハって一昨日、王都に向かった子ですよね?」

 「ええ、そうですよ。」

 「もう帰ってきたの?王都との往復よ・・・」

 「帰って来れると言っていたので、帰ってくるのでしょう。私もあの子達のことはわからないことがいっぱいですから。」

 「そう・・・」

 諦めてください。私でもわからないことが多いのです。説明できるはずないじゃないですか。



 イロハも帰ってきたようなので、馬車を止めて休息を取ることにします。

 『母様、メアリがすっごく心配してました。』

 「そうですか・・・ここまで遅くなるとは思いませんでしたからね。メアリはちゃんとやってましたか?」

 『はい。それでメアリからこれを預かってきました。』

 マジックバックですか・・・メアリに預けたやつですね。だとすると、中には食材がいっぱい入っているはずです。さすが、メアリです。そう言ったことに気が回るいい子ですね。

 「ありがとう、帰ったらメアリにはお礼を言わないといけませんね。」

 『母様・・・』

 ん?ああ・・・そういうことですか。

 「イロハ、王都までお使いありがとうね。」

 頭を撫でてあげましょう。ニコニコしていますね。正解だったようです。


 食料も手に入りましたし、今日の夕飯は美味しいものが食べられそうです。

 「王女殿下、食料が届きましたので今晩からは少しまともなものが食べれますよ。」

 「そうなのですか。カオリの世界の食べ物が食べたいわ。何か美味しいものがあったら作って欲しいのだけど。」

 美味しいものですか・・・私自身あまりいいものを食べてませんでしたからね・・・ジャンクフードとかが多くなりそうです・・・ご飯が食べたいですね・・・お米です。お肉もありますし・・・やっぱりカレーでしょうか・・・カレーと言ったら大きめの鍋いっぱいに作って、翌日にもう1度煮込んで食べるのですよね・・・私のスキルのいいところは、食器も一緒に出てくるという所でしょうか・・・なので、お鍋一杯のカレーを作りましょう。ご飯ですがお米が来ましたのでこれはスキルに頼らず炊きましょう。

 私が炊くのかって?私がやったらどうなるかわからないじゃないですか。アヤハとメイドさんに任せますよ。上手に炊いて下さいね。



 カレーはスキルで出しておきましょう。火にかけて温めておけば良いですからね。懐かしい、いい香りがしますね。

 作ってから気がつきましたが、結構匂いが強いですね・・・魔物が集まったりしないでしょうか・・・

 集まってきたとしても、アヤハ達がなんとかしてくれますね・・・それでは王女殿下達を呼んで、ちょっと早めの夕飯にしましょう。


 非常に楽しい夕飯となりました。久しぶりのまともな夕飯でしたからね。メイドさんも結構おかわりをした結果、翌日分と思っていたカレーはすっかりなくなっていました。

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