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129.アヤハが頑張るみたいです。

 『お母様、ドラゴンを見つけました。』

 やっぱりいたのですか・・・出会いたくなかったですね・・・

 「カオリ、大丈夫なんでしょ?」

 一応準備はしましたからね。大丈夫だと思いたいです・・・

 「アヤハ、いけそう?」

 『有効射程外ですが、どうしましょうか・・・』

 当たるかどうかわからないと言ったところでしょうか・・・当たっても、本来の威力を発揮できないと言ったところでしょうね。

 「では、ここからは慎重に進みましょう。有効射程に入ったら撃ちなさい。」

 『はい、お母様。』

 「イロハも念のため盾を準備しておいて。」

 『はい、母様。』

 「王女殿下、なるべくかたまっていてくださいね。イロハが守りにくくなってしまいますから。」

 「え、ええ・・・わかったわ。」

 私の周りに集まってきます。ここからはゆっくり進まないといけませんね。



 ドラゴンに気付かれるのが早いか、アヤハの射程に入るのが早いかです。

 『お母様、気付かれました。』

 気付かれましたか・・・さすがドラゴンでしょうか・・・

 「アヤハ、撃ちなさい。」

 射程に入ってるかどうかではなく、何発撃てるかの勝負でしょう。

 アヤハがAMRを構えます。すぐに撃ちましたね・・・ちゃんと狙ったのでしょうか・・・

 『姉様、風があります。右に5メートルずれました。修正してください。』

 コトハは風が読めるのですね。長距離射撃には必須ですね。

 『イロハ、お母様を守って。あのドラゴン、早いですよ。』

 一気に近づいてきますね。アヤハの射程って確か10㎞ほどありましたよね・・・

 アヤハが2発目、3発目と撃ちましたね。

 『お母様、伏せてください。こっちに堕ちてきます。』

 あ、当たったのですね。でもそのままこっちに落ちてくると・・・

 「王女殿下・・・」

 一応声だけかけて素早く伏せますよ。王女殿下も守らなければいけませんが、非常時です自分の命の方が大事です。コトハとイロハが私の上に覆いかぶさって守ってくれます。王女殿下は・・・メイドさん達が守ってますか。まぁ、当たり前ですね。

 わたしたちの上を通過して後ろの方に落ちましたね。

 「アヤハ、仕留めらたの?」

 『いえ、翼の根元にあたっただけです。まだ生きてると思います。』

 私達の後ろに回り込みますね、そうですね、今の位置から撃たれたら私達にも被害がありそうです。


 『イロハ!』

 アヤハが珍しく叫びましたね、あ・・・後ろでドラゴンが大きく息を吸ってます。これはやばいやつですね・・・イロハが大盾を持って前に立ち塞がりますが大丈夫でしょうか・・・



 アヤハの撃った弾丸と交差するようにドラゴンのブレスが私たちに迫ってきます。炎のブレスではないんですね。雷撃ですか・・・イロハの盾に防がれましたね・・・

 こんな命の危険に晒されてるのに結構冷静に分析してますね・・・やっぱりイロハ達を信頼してるからでしょうね。


 アヤハの打った弾丸は・・・ドラゴンの鱗に弾かれたんですか?10㎞先でも鱗を貫通できるように作ったのですよ?

 『お母様、鱗に魔力を流して強化しているみたいです。』

 なるほど、魔力で強化ですか・・・そこまで想定してませんでしたね・・・

 ちょ、アヤハどこに行くのですか・・・いきなりアヤハが飛び出しましたよ・・・いつも冷静に周りを見ているのにです。

 『お母様、ゼロ距離なら撃ち抜けると思いますので行ってきますね。』

 何言ってるんですか・・・それじゃあ、イロハとやってることが同じじゃないですか・・・あ、イロハが悪いと言ってるわけではないのですよ。念のために・・・

 「アヤハ、戻ってらしゃい。」

 聞こえないふりしてますね。ドラゴンは・・・完全にアヤハに狙いを定めたようです。翼を痛めたせいか飛び立つことは叶わないのかブレスで攻撃を狙ってますね。

 そんなに何度もブレスを吐けるものなのでしょうか・・・

 『母様、姉様が注意をひいてる間に・・・』

 やっぱり、アヤハは私達からドラゴンを引き離すつもりですか・・・無事帰ってきてくれると信じてますよ。もちろん、帰ってきたらお説教です。


 イロハ達と一緒に少し離れたところに避難します。距離などあまり関係ない気もしますが、イロハがここの方が守りやすいと言うのですから従いましょう。確かに少しくぼみになっていますし、盾を使って守りやすいのでしょう。

 『コトハ、母様をお願い。姉様を手伝ってくる。』

 「イロハ、待ちなさい。」

 『ごめんなさい。姉様を手伝ってくる。』

 うん、いい娘なんですけど・・・帰ってきたらお説教ですからね。ちゃんと帰ってらっしゃい・・・


 イロハを見送って、くぼみの中に隠れます。コトハが盾を構えてますが、ちょっと大きいですね。イロハが持つにしても大きめでしたから・・・

 『かぁさん、ちい姉様の代わりに私が頑張るから。』

 イロハの代わりに頑張るですか。可愛いですね。これがドラゴンとの戦闘中でなければ、おもいきり頭を撫でてるところです。


 アヤハもイロハも怪我などしないようちゃんと帰ってくるのですよ。

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