122.隠し通路みたいです。
とりあえずは、この部屋の安全確保ですね。罠などがないかを確認しておきます。
罠のチェックはメイドさん達にお願いします。せっかく装備があるのですから、活用してもらいましょう。
私達はオーガロード?がいた場所の後ろですね。あそこからオーガが湧いて出てきましたから何かある気がします。なければないでいいのですが・・・
壊れた魔法陣っぽいのがあります。オーガロードと関係があったのでしょうね。とりあえずこの魔法陣からオーガが出てきていたと思って間違いはないでしょう。魔法陣が壊れている以上、もうオーガは出てこないと思いますが警戒はするべきでしょうね。
『かぁさん、ここの向こう側に通路があるよ。』
隠し扉でしょうか?罠などはないようですが、開けるのは休憩がすんだ後ですね。
「王女殿下、とりあえずは危険はないようなので、ここで休息をとりましょう。」
「ええ、ありがとう・・・」
かなり疲れているようですね。メイドさんには隠し扉のことを話しておきましょう。何かあった時王女殿下を守ってもらわないといけませんから。
「コトハ、引き続き索敵をお願い。」
『うん、わかったよ。』
こういった室内ではコトハが頼りになりますね。このような状況に陥って自分の力を隠すのは得策ではありませんね。メイドさん達の剣は直してしまいましょう。
「王女殿下、これも見なかったことにして下さいね。」
リペアで直してしまいます。使っている途中で折れてしまったとか洒落になりませんからね。
メイドさんも、口をパクパクしてますが見なかったことにして下さいよ。
イロハの剣は・・・傷すらついてませんね。鉄でも簡単に切れるんですか?そうですか・・・私がやりすぎたんですね。でもメンテナンスはしておきますよ。
武器、防具類のメンテナンスと修理は終わりましたね。それでは私も少し休憩しましょう。
「カオリ、いろいろ迷惑かけて申し訳ないわね。」
「別に構いませんよ。その代わり、見なかったことにしてくださいね。」
「見なかったことにはできないけど、言いふらすような真似はしないから安心して。」
「見なかったことにしてくれるんじゃないんですか?」
「見なかったことにしたら、お礼ができないじゃない。」
そういうことですか・・・別にお礼が欲しいわけではないですが、それなら仕方ないですね。
「私達のことを黙っていてもらえればいいので、それで構いません。」
「でも、本来ならお父様には報告しないといけないんだけどね。」
「それはまずいですね。ここで置いていきましょうか?」
「ちょ、ちょっと待って。本来ならって言ったわよね。言わないから・・・言わないから大丈夫よ。」
「そうですか、それなら一緒に帰りましょうね。」
「カオリがどこまで本気なのかがわからないわ・・・」
酷い言い方ですね。私はいつだって本気ですよ。置いていくと言ったら置いてきますよ。
そろそろ移動を開始しましょう。次はいつ休憩出来るかわかりませんが、進めるときに進まないといけませんからね。
「隠し通路があるようなので、そこを抜けていこうと思います。よろしいですか?」
「ここを出るまでは、全てカオリにお任せするわ。私達じゃどうにもならないから・・・」
そうですか、ではこの塔を脱出するまで頑張りましょう。
「アヤハ、方法は任せるからその隠し扉を開けてもらえる?」
『分かりました。それでは・・・』
あ、蹴飛ばしましたね。方法は任せるとは言いましたが、蹴飛ばしますか・・・確かに開きましたけどね・・・蹴飛ばすのは女の子としてどうかと思いますよ。後でお説教ですね。
「扉が開いたみたいですので行きましょうか。」
王女殿下達が引いてるじゃないですか。アヤハ、開け方を考えてくださいね。
一本道ですか・・・正面から攻撃されたら大変ですね。
「コトハ、正面には何もいない?」
『しばらく行くと左右に分かれ道があるの。』
分かれ道ですか・・・どっちがいいでしょうか。
「その先は何があるかわかる?」
『うん、右に行くと上り階段で、左は小さな部屋があるよ。』
部屋ですか・・・何か手がかりになるものがあるといいのですが・・・
「部屋の中はどうなってるかわかるかしら」
『う〜ん・・・よくわかんないかな?でも魔物はいないみたい。』
そうですか・・・部屋の中は確認したいですね。
「アヤハ、左側の部屋を探索してから上の階段に向かいます。先頭をお願いしますね」
『はい、お母様。』
「カオリ、あなたの娘達って強すぎない?」
「やっぱりそう思います?」
「ええ、一流の冒険者でもあれほど強くはないと思うわ。」
そうですか・・・これからは加減するように教えておきましょう。今回は手加減抜きです。本気でやってもらわないといけません。
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