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104/373

104.折半になったみたいです。

 ラッセルさんとは門の外で合流する約束でしたので、門の外に向かいましょう。

 馬車が5台ですか・・・護衛の冒険者も何人か見えますね。さすがは一流の商人と言ったところでしょうか。

 「おはようございます。」

 「カオリさん、おはようございます。」

 「では、王都までの道のりよろしくお願いしますね。」

 しっかりと挨拶だけはしておきます。今日から3日間お世話になるのですから。

 「ええ、護衛もおりますし王都までの道のりでしたら危険もそれほど無いでしょう。」

 ラッセルさん・・・私の馬車が気になるのですか・・・さっきからチラチラ見てるのまるわかりですよ。

 「私の馬車、何かおかしいですか?」

 「いえ、見事な馬車ですね。結構かかったんじゃないですか?」

 あ、金額のことですか・・・自分で作ったのでそれほどでもないですよ。材料費だけです。それも一部です・・・

 「そ、そうですね・・・そこそこ・・・ですか・・・」

 誤魔化しましょう、適当にはぐらかしましょう。

 「中を見せてもらっても?」

 断る理由がないですね・・・部屋であれば散らかってるとか理由は付けられますが・・・さほど珍しい物でも無いでしょうから・・・

 「ええ、たいした物ではないですが・・・」

 見てますね・・・それもかなりじっくりと・・・

 「内装もですが、このクッション。どちらで作られた物ですか?」

 どうしましょう・・・色々話しちゃいますか?ラッセルさんでしたらいいでしょうか?



 「もしよろしければ、馬車の中で色々お話しさせて頂ければと・・・」

 もう、色々話しちゃうことにしますよ。ラッセルさんは色々協力してくれるしいいでしょう。この際ですからもっと協力してもらいましょう。



 「ラッセルさんって、口が硬い方ですか?」

 「えっ、いったい何を・・・」

 私が真剣な目でラッセルさんを見ていると、察してくれたのか・・・

 「ごほん・・・ええ、顧客の情報を漏らしたとあっては商人などやってゆけませんからな。」

 「では、ラッセルさんを信じて色々お話しさせて頂くことにしますね。」




 「ラッセルさんは転生者という言葉を聞いたことはありますか?」

 「ええ、色々耳にしますね。今王都などに出回っている便利な道具などは転生者がもたらした物だという話ですから。」

 「そうなんですね・・・ラーメンもですか?」

 「ラーメンですか。あれも転生者が食べていたものが広がったと言われてますね。それがどうかしましたか?」

 「あのラーメンという料理ですが、私の故郷の料理なんですよ。」

 「・・・・・・・・・・」

 「・・・・・・・・・・」

 察してくれたでしょうか?ラッセルさんは頭のいい人ですからわかってくれたでしょうね。

 「カオリさんも・・・」

 「はい、そうです。」



 しばらく沈黙が続きましたが、なんとなく納得してくれたようです。

 「では、あのTシャツという物も異世界の物と言うことですか?」

 「そうですね、あちらでは普通に着られていた物ですよ。」

 「他にも色々便利なものがあるのでしょうか?」

 「ありますね。こちらの暮らしを考えるとまだまだ足りないと思う物が沢山。」

 「沢山・・・ですか・・・」

 ラッセルさん、目が輝いてますよ。上手くいけばすごい儲け話になりますからね。上手くいけばですが・・・


 その後、馬車の中で色々な話をしましたよ。特に、お湯を出す魔導具と、シャワーの話。そしてクッション性のよいベットの話もです。それがそろえば、私が旅行するのに便利になるじゃないですか。街中の宿屋、それから町と町の中継地点にもしっかりしたベットなどが導入出来れば快適な旅が出来ます。もちろん、私の馬車の中で休めば快適ではあるのですが・・・




 「お湯を出す魔導具は難しいですね。なんと言っても魔石が高価なのがあります。そのため普及が難しいのです。」

 そうですか・・・やっぱり無理そうですね。

 「でも、この”ぽけっとこいるまっとれす”ですか。これはいいですね。1度試してみる価値はありそうです。」

 作れるかもしれないとのことですよ。頑張ってもらいましょう。

 「では、このマットレスの件はお任せしちゃっても大丈夫ですか?」

 「私にまかせて頂けるのですか?」

 もちろんですとも、私が出来るはずないじゃないですか。それに、面倒くさいです。

 「私がやるよりもラッセルさんの方が適任でしょうから。」

 「わかりました。では儲けは6:4でよろしいですか?もちろんカオリさんが6です。」

 「えっ?」

 「足りませんか?」

 「いえいえ、ラッセルさんにやってもらうんですから、私の取り分なんていりませんよ。」

 「何を言ってるんですか、これだけのアイデアです。その位もらって当然ですよ。」



 そのご、取り分について色々話し合いをした結果、折半と言うことで納得して頂きました。

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