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【完結】29歳ブラック企業の社員は別会社や異業種への転職ではなく異世界に転移した  作者: よぎそーと
第三決算期

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転職33日目 布石になって欲しいと思って打ち出す一手

 馬車による移動が開始され、戦闘に出向いてる者達の負担がかなり軽減された。

 移動にとられていた時間と体力を軽減出来たのは大きい。

 行動範囲が拡がったのもありがたい。

 今まで足を向ける事が出来なかったモンスター出没地域まで出向けるようになる。

 稼げる場所が増えた事で、人数が増えてもまだ対処出来るようになった。

 行動範囲が拡がるという事は大きな利点だった。

 犬頭の出没地域にまでは到達してないが、それでも十分に金と経験値が稼げる。

 まだ暫くは、町から行ける範囲で稼げそうだった。



(でも、もっと先まで展開したいな)

 自分達の行動範囲を考えてそう思いもする。

 確かに余裕は出て来たが、それでも限界はいずれ訪れる。

 町の周囲にだけ拘っていたら先が見えなくなる。

 更なる活動拠点の拡大を狙うなら、もっと先へと動いていかねばならない。

(販売経路拡大も楽じゃないな)

 営業をかけるにしても、拠点となる場所が必要だった。

 その場で寝泊まりが出来るような、常駐型の拠点が。

 自動車も電車もないこの世界では、ある程度離れた場所で活動するにはそうしなければならない。

(営業所、出張所……支社でないにしても、それくらいのもんは必要だな)

 宿泊施設だけでも良いのだが、それを用意しなくてはならない。

 もっと人数が増えて、活動範囲が拡がった時にはそうするしかない。

 その為にも、今から準備をしておかねばならない。



「────とまあ、そんな事を考えてんだ」

 それを事務員達に話す。

 聞いてた者達は目を見開いた。

「本気でやるんですか?」

「凄い無茶を聞いた」

「出鱈目にも程があるかと」

 さんざんな事を事務員達は口にする。

 それをヒロノリは苦笑しながら聞く。

「まあ、そう思うだろうな。

 俺だってそう思う。

 けど、やろうと思ってるのは確かだ」

「はあ……」

「そうですか……」

「いやいや……」

 あきれかえる事務員達は、否定的な反応を続ける。

 だが、ヒロノリはくじけない。

 これで躓いているようでは、ブラック企業では生きていけなかった。

「何も今すぐに始めるつもりはない。

 けど、この先どうあっても必要になる。

 だから、一応試算を出しておいて欲しい」

「試算?」

「そうだ。

 これをやるとしたらどれだけ金と時間がかかるか。

 それを調べておきたい。

 大工とか木材問屋とか大工道具なんかも必要になるだろう。

 そういう所に見積もりを出してもらってくれ」

「はあ……」

「それと、村の住民だった人も探しておいてくれ。

 村の方に俺らが出張ってもいいかどうかを確かめて欲しい」

「わざわざですか?」

「そうだよ。

 わざわざやるんだよ、これからのために」

 そういってヒロノリは目的を書いた紙を渡した。

 それとは別に、調べて欲しい事を書き出した紙も渡す。

「とりあえずこの目標達成に必要なものを調べて欲しい。

 思いつく事はこっちの紙に書いたけど、もっと出てくるはずだ。

 気づいた事があったら、それも調べておいてくれ」

「はあ……」

 どうにも納得しかねる様子だったが、事務員達は受け取った。

 仕事とあれば断るわけにもいかない。

 とにかく言われた通りにやっていこうとしていた。



 そうこうしているうちに、事務仕事に入って二ヶ月目になろうとしていた。

 作業手順や書式などのやり方も固定化されてきた。

 当初の予定通りに事務員として女連中を事務所に入れる。

 それらに仕事のやり方を教えていくために、今暫く事務所に籠もる事になった。

 それと入れ替わるように、戦力として集めた者達が新人としてモンスター退治に加わっていく。

 基本的にそっちは男が受け持ってるのだが、事務員候補の男と、嫁さん候補の女も同じように加わっていた。

 いずれもレベルアップが必要な者達ばかりである。

 それらを育てていかねばならない。

 特に事務員の方は早急に育てる必要がある。

 先々の事を考えると手が全然足りない。

 使える人間をどんどん増やしていかないといけない。

 戦闘の方は手が足りているが、それでもまだまだ人手不足だった。

 無理やりだが一話を出してみる。

 これにて本日の営業は終了。

 続きは明日という事で。



 しかし、主人公のハーレム願望がいまだに達成される見込みがないという。

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