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【完結】29歳ブラック企業の社員は別会社や異業種への転職ではなく異世界に転移した  作者: よぎそーと
第三決算期

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転職30日目 戦闘だけにかまけてる場合じゃなくなった

「それじゃ、今日もがんばっていこう」

 屋外に連れ出した者達に声をかけてモンスター退治へと向かっていく。

 慣れたもので、最近はヒロノリが何を言わなくても行動していく。

 新人の教育も、引率係が連れていって自分達で活動してくれる。

 ヒロノリがする事は何もない。

「それじゃ、俺達も行くか」

 一緒に行動する者達を引き連れてモンスターへと向かっていく。

 この日ヒロノリが連れていってるのは新人である。

 その教育にヒロノリも加わっていた。

 既にヒロノリもレベルが上がり、戦闘は難なくこなせるくらいになっている。

 補助が加われば問題なく確実にモンスターを倒せる程に。

 なので、専ら新人達と一緒に行動している。

 一人でも多く、戦闘が出来る者を育てるために。



 人手の方は順調とは言えないまでも確実に増えていってる。

 周旋屋があちこち回ってるおかげもあり、町や村で余ってる人手が流れ込んできていた。

 どの村でも数人は余ってる者がいる。

 町でもそれは同じで、だいたい十人くらいは仕事らしい仕事にありつけないでいる。

 それらを集めて来る事でヒロノリの一団は拡大を続けていた。

 事務員の方はまだ追いついてないが、周旋屋から回ってくる人員を用いてどうにか回している。

 しかし、それだけ全てが回るわけでもなくなっている。



「これが今の状況です」

 仕事が終わり、事務所代わりの部屋に戻ってきたヒロノリは、渡された書類の束を見てうんざりする。

「今日もいっぱいたまったな」

「大分減ったんですけどね」

 周旋屋から回してもらった事務員が肩をすくめる。

 現在三人ほどの事務員は、一団の諸々の作業を行ってくれている。

 日中、ヒロノリが外に出てる間に、事務仕事をこなしてくれている。

 その作業量は結構な勢いで増えてきており、三人でも手が回らなくなりつつある。

 また、ヒロノリが目を通さなくてはならない書類も増えてきている。

 この日も例外ではない。

 どこそこの町や村で何人が応募してきたとか、どの組がどれだけ稼いできたかの報告。

 本日の出欠席と、明日以降のモンスター退治参加人員のまとめ。

 朝の出欠席確認表の作成。

 書き出しておくべき様々な作業が三人で行われていた。

 おかげで一団の運営がどうにか回っている。

 それもかなり限界に来ている。

 絶対的に足りない頭数が、作業を進めることを難しくしていた。

 かといってこれ以上人手を増やせない。

 金に多少は余裕はあるが、事務作業が出来る人間がいないのだ。

 周旋屋の方も人手不足になっている。

 他の仕事もあるので、ヒロノリの所にだけ人を回すというわけにはいかない。

 今、ここにいる人間だけでどうにか回していくしかなかった。



「何人かこっちに回せればいいんだけど」

 人員の一覧表を見て考えていく。

 事務員として育ててる者達を早めにこっちに送り込めないかと。

 出来ればもうちょっと育ってから回したかったが、そうも言ってられそうになかった。

(先に何人かこっちに回しておくか?

 後でレベルの上がった奴と交代させて再教育、って手もあるだろうし)

 そんな事も考えていく。

 絶対的に足りない人手をどうにかするのが先だった。

 人手に余裕が出てきた頃に、上げられなかったレベルを再びモンスター退治で上げる事も出来るのだから。

 そうしていけば、何人かを事務の方に回す事も出来る。

(もっと時間をかけたかったけど、無理か)

 予想よりも仕事が増えてしまっている。

 これ以上引き延ばすのは得策ではない。

 少しばかり早くなったが、人員を回す事にした。

 犬頭退治に向けて人数を増やすと宣言してから四ヶ月ほどが経っていた。



 しかし、それだけでは終わらない。

 事務員の方からは更に色々と質問が出てきている。

 一つ一つは細かな事だが、指示を出さねばならない事でもあった。

 ある程度は各自の裁量に任せてしまいたいところだが、それで全体としての統一が失われてしまったら余計な手間が増える。

 出来るだけ基本的な方針、基本的なやり方に統一させたい。

 一人一人が裁量権を持ち出して勝手な事をしだすと大変な事になる。

 こもまた、ブラック企業の頃に経験した事である。

 個人の力量や能力が必要な事もあるが、組織としての方針をねじ曲げてもらっては困る。

 それらはまずヒロノリが定め、指示として伝えていかねばならない。

 これの積み重ねが方針や教訓として今後の組織を動かしていく事になる。

(こっちに暫くこもってる必要があるかな)

 人数も増やし、それによる混乱も発生するだろう。

 あれこれと指示を出していかねばならない事もある。

 事務所に常駐する必要があった。

(しゃあないか)



 準備に多少の手間がかかったが、次の週にはヒロノリも事務所に入る事になった。

 あわせて教育中だった事務員予定の者達も事務所に連れて行く。

 これからも増大する手間と面倒を片付けるためにも、今やっておくべき事を片付けていきたかった。

 どうにか今日中にもうひとつ続きを出せた。

 明日はどうなるやら。

 続きを出す予定ではいるけど、何時になるかまで指定できる状態ではない。

 何せ、まだ続きが出来上がっていない。

 なるべく書きたいとは思っているが。

 まあ、明日までには答えが出てるだろう、たぶん。

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