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【完結】29歳ブラック企業の社員は別会社や異業種への転職ではなく異世界に転移した  作者: よぎそーと
第二決算期

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転職19日目 割と順調に進んでいるその先を心配する

 損失はあったもののそれでも順調に物事は進んでいく。

 その後も何人かの参加希望者があらわれ、一団の数は二十三人となっていた。

 五人一組を作るには人数が半端だが、そこは四人の組を作ることで凌いでいた。

 そして、出てしまった犠牲の事を踏まえて、戦闘のやり方についてはかなり考えて行動するようになった。

(あの連中、ここで役だったな)

 死んでいった連中の態度を思い出し、ヒロノリはそんな事を考えた。

 それ以外ににも、真似してはいけない愚挙の例として彼らは語られている。

 新人達には教育としてそれを伝え、モンスター退治にあたっては警句として彼等の名前が出る。

『あいつらみたいになりたいのか?』というのはこの一団において実に大きな意味をもった言葉になっている。

 実際にあった事なので説得力がある。

 そんなこんなで一団運営の方は上手くいっていた。

 少なくとも、無茶はしないようになった。

 それだけでも上々である。



 その一件があってから全員が自然と慎重に動くようになった。

 意識してるかどうかは分からないが、全体的に無茶をしなくなっている。

 ある程度モンスターを倒したらそれ以上の深入りはしない。

 一度撤退して安全圏まで移動する。

 それから再度モンスターを倒していく。

 この繰り返しが自然と出来るようになった。

 緊急の場合も、手の空いてる者が援護に入り、壊滅するような事態を防いでいる。

 それが安全性をより高めていった。

 相互連携の強みが出てきている。



 人数増加の強みや旨みがはっきりした事で、人員の追加はすんなりといくようになった。

 今の人数でもそれなりにやっていけるが、もっと増やせばかなり楽に行動出来るようになる。

 今回のように人数が減ってもすぐに大きな損害になるという事も無くなる。

 そんな事態に陥らないのが一番だが、常にその可能性はつきまとう。

 損失を見込んでの計画と行動が必要だ。

 対処方法も含めて考えていかねばならない。

 もっとも、それは今の所ヒロノリの仕事になっている。

 他の者は戦闘が仕事なので、そこまで考えてる余裕がない。

 自然と全体の事を考えるのはヒロノリの役目になっていた。

 それについて異論は無い。

 なのだが、一人で全部をやるというのはさすがにつらいものがあった。



(軍師や参謀とかが欲しいな)

 作戦立案や全体運営について考える要員である。

 皆から上がってくる意見などをまとめるだけでもいい。

 その為の存在が欲しかった。

 今のところヒロノリだけで対処出来るが、このまま拡大を続けたらそうもいかなくなる。

 一人で出来る事は高が知れてるし、出来る範囲でおさめようとしたらどうしても規模が小さくなる。

 数人くらいで行動してるならそれで良いが、数十人となるとそうはいかない。

 戦闘してる者達とは別に、組織運営の為の存在が必要になる。

(取締役会……じゃないけど、経営戦略みたいなのを考える人は欲しいよなあ)

 それぞれの部署の代表者の集まりではなく、独自の組織だ。

 シンクタンクと言われるものに近いかもしれない。

 今はまだ早いかもしれないが、そういった存在も必要になっていくだろう。

 行き当たりばったりの行動を減らすためにも、先々を考えていく者達が欲しいところだ。

(どんどん面倒が増えるな)

 人がいない時は戦力的な不安があった。

 人が増えれば管理の問題が出てくる。

 なかなかままならないものだ。



 それでも人を増やす方針は変わらない。

 なんだかんだ言っても、数は力である。

 この力があればこそモンスター退治を楽にこなす事が出来ている。

 その数を如何に保つか、運営していくかを考えなくてはならない。

 とりあえず、思いついたものから書き出していく。

(参謀本部もそうだけど。

 各組の統率者と、それを束ねる部隊長と。

 幹部を集めた取締役会。

 そのうち事務とか人事関係も必要になるのかな)

 様々な所から仕入れた知識と、実際に自分のいた会社などの組織図を思い出していく。

 上に立ってみるとそれらがどうして必要だったのかが分かる。

 大勢の人間をまとめていくにはそういったものが必要なのだと。

 それらがまともに機能してるかどうか、機能してても弊害が出ないかどうかは悩みどころではある。

 しかし、無ければ絶対にまとまる事がないのが組織だ。

 形だけの存在では困るが、全く無いのはもっと困る。

 ただ、どれから手をつければ良いのかが分からない。

 これもまた経験や知識が必要な分野だ。

 ヒロノリではそこまでのものはない。

(まずはレベルアップだな)

 経験値で運営に関わる技術を手に入れるべきかと考えていった。

 その方が手っ取り早い。



 異世界に来てから十ヶ月。

 ヒロノリはサラリーマンから冒険者を率いる団長になりつつあった。

 もっと続きを書きたいが、ネタと筆の進みがねー。

 こればっかりは仕方ない。

 なるべく更新出来るよう頑張るしかない。



 というわけで続きは明日。

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