特殊イベント
お風呂から出た僕は22時ぐらいに寝ることにした。
まだまだゲームをしたい気持ちがあったが、今日の戦闘を考えたら体調に気を付けなければゲームを楽しめないだろう。
その代わりに30分早めに起きようと、目覚ましをセットした。
はやる気持ちを抑えてベッドに潜り込んだのだが、頭の回転が収まらずになかなか眠れない。
装備品の映像化OFFを探していたときに、モンスターOFFも見つけたのは良かった。
入浴中や睡眠中にモンスターに襲われたら大変だったからな。
ついでにモンスターから300m以内に近づくとアラームが鳴るように設定した。
これで不意討ちも減るだろう。
一番近くのモンスターの方角に矢印と距離が表示される便利機能もあったな。
明日の朝のランニングは矢印を追いかけて行こうかな?
ショップも気になるし、職種や特殊能力も気になる。距離も12㎞程度貯まってたから何か買えるかもしれない。
そういえば白い靴は跳躍と走力に補正って書いていたぞ。
帰りの火事場の馬鹿力はもしかしたらもしかするのか?ならレベルアップは……
駄目だ、駄目だ。このままでは朝まで眠れないぞ。
僕は考えることから、自分の呼吸を感じることに意識をシフトしていく。
頭の中が呼吸だけになって、しばらくすると……
ピピピ……ピピピ……
やっと5時30分か……目覚ましを止めた僕はガバッと起き上がった。
朝日がベランダから射し込んでまぶしい。
「そういえばカーテン閉めるの忘れてた……」
昨日は部屋に入るなり速攻でベッドに潜り込んだからな。
遠足の前の子供か!と一人で苦笑して、僕はベッドから飛び降りた。
体を動かして見ると非常に快調でキレがある。
レベルアップ効果が本当にあるのか検証するために、後で身体能力を確認しておこうと考えながらベランダに近づくとッッ!
「痛!ッッ~!」
小指を角で打ち付けた痛みが体を走る。
僕は片足でピョコピョコしながらベッドに腰掛けた。
「何もないはずなのに……まさか?」
スマホで確認すると、ベランダの前に金色の宝箱があった。
「えっ?なんで……あっ……」
そういえばスマフロの説明をしてたときに最後の方に宝箱出ていたっけ?
間違えてダウンロードしたことに夢中ですっかり忘れてた……。
だけどこんな金ぴかの宝箱だったか?
おそるおそる金色の宝箱を開けて見ると、そこには雰囲気のある巻物が入ってある。
その巻物を手に取ってみるとスマホの画面にあの学者風の男性が出てきた。
『おめでとう。これは「進化の宝箱」といった特殊イベントだ。
スマフロでは様々な条件が重なると特殊イベントが発生する。
今回のイベントの条件は、始まりの宝箱を開けずに10時間以上経過すること、職種を選択していないこと、ショップで売買をしていないこと、レベルアップを一回以上していること、移動距離が10Km以上残っていることだ。
ちなみに先着一名のみのイベントになる。では、賞品を選ぶといい』
そう言うと男が消えて、代わりに文字が表示された。
『選択して一つ取得できます』
『超越鑑定』
『自在転移』
『再生』
『進化』
『レジェンド職種選択可能』