人化したフェニ
「フェニは人化できるよな?」
「勿論だ。見ていろ!」
そういうと、フェニが光りだした。眩しくてつい、目を瞑るってしまった。
目を開けると、そこには20歳くらいの人外の美しさを持つ美女がいた。裸で。
「ふ、フェニなのか?」
「そ、そうだ。それとだな、人化すると、その、人間と同じ羞恥心があるのだ。だから、その、ふ、服を。」
「わ、分かった。」
当然俺は女物の服なんぞ持っていないので今着ているローブを脱ぎ渡した。少し切れているが切ったのはフェニなのでそこは勘弁してほしい。
「まず、街に戻ったらギルドに行って、その後服を買いに行こうな?」
「分かった。」
フェニは元の姿に戻り、王都に戻った。ちなみに再び人化すると元の体に戻る前の服装に変わるらしい。
「主、着いたぞ。」
「おう、じゃあ降ろしてくれ。それにしても流石フェニだな。空を飛ぶと着くのが速い。」
「当然だ。」
そう言って王都に入った。もちろんフェニは人化している。すぐにギルドに向かった。
「神威君!?大丈夫だった、って、傷だらけじゃない!?」
「ああ、かなり手こずってな。おい、フェニ。」
「主の使い魔のフェニだ。」
「え?えと、白井 雪菜です。宜しくお願いします?」
「とりあえず、受付に使い魔のことを少し聞きたい。」
そう言って受付に向かった。
「真央、少しいいか?」
「あれあれ、神威君?どうしたの?」
「使い魔のことを聞こうと思ってな。」
「ああ、なるほど。では、この紙に使い魔のことを記入してね。」
「なんだこれ?」
「使い魔登録用の用紙だよ。一応ギルドに登録扱いするんだよ。」
そういうもんかと思い紙に書いていった。
「ふ、フェニックスキング!?測定不能の魔物ですよ?間違ってませんか?」
「主よ、我はもしかして馬鹿にされているのか?」
「主!?どういうこと、神威君!?そういう性癖だったの!?」
「落ち着け、真央。こいつはフェニ。人化したフェニックスキングだ。」
「フェニだ。よろしく頼む。」
「神威君、ステータス、私に見せる気にならない?」
「なりません。そんなことより使い魔について教えろ。」
「しょうがないな。」
使い魔の制限は基本ない。ただ、問題を起こしたらその使い魔の主人が罰せられるだけだ、とのこと。
「分かった。それじゃあ俺たちは行くよ。」
そう言って俺たちはギルドを出た。
その後、雪菜に付き合ってもらい、フェニの服とかその他諸々を買い、家に帰って寝た。流石に今日は疲れた。