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 最初、それはしもやけかと思う程度だった。右足の薬指、正確には第四趾とか環趾とかと呼ぶらしい。

一月、歩いている時だったから自分でも靴の中の違和感を目視したわけではなかった。家に帰る途中にドラッグストアに寄って、軟膏を買った。しもやけなんかに使う軟膏だ。ただ家に帰って靴下を脱いで、該当箇所を見ても見た目には変化がなく腫れているとか熱をもって赤くなっているとかは全くなかった。けれども、念のため買ったばかりのそれを塗っておいた。

 ところが日が経つにつれて歩行が難しくなった。仕事中の空き時間に歩こうとしても二分ほどを過ぎるともう歩けなくなった。止まってしまい、しばらくじっとしてからまた歩き出す、また止まる。そんな繰り返しだった。痛い、というか疼くというか。痺れも感じる。とうとう脛のあたりまでじんじんとした感じが生じるようになった。寝ている最中に疼いて目が覚めてしまうなんて夜もあった。これはいよいよしもやけではないと思うに至った。

 四十六歳。数えればアラフィフである。それを否応なしに痛感させられた。病院なんて行く場所ではないなんて若い頃には思っていたけれども、自分の体なのに歩けないなんて症状になってしまっているのだ、もうそういう年齢になったのだと自戒して、仕方なく病院に行くことを決めた。


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