5日目街
今回からシンのカギカッコを「に統一します。
今までの話はそのとこで毎回終わっていましたが今回からは前回と繋がるようにします。
5日目始まり
眩しい。日の光だろうか。目を閉じていたがだんだん、明るくなっていくのが分かった。
「お、起きたか。まだ眠そうだな、顔でも洗って来いよ。」
相棒にそう言われ顔を洗いに家を出る。朝の、まだ涼しい風が吹いてくる。その風と、日の暖かさのおかげか意識が覚醒していく。川で顔を洗い家の中に戻る。
「朝ごはんを食べたら今日は町に行かないといけないな。」
朝からは少し重い干し肉を頬張りながら、今日の予定を確認する。
「なぁ、俺たちよくよく考えたらお金ないんじゃ」
「それは大丈夫だ。今日行く街には物を買い取ってくれる場所がある。この家に確かウルフの毛皮があっただろ。それを売れば少しは金になるからな。」
「あれってお金になるんだなー」
「早速、行くか。」
***
「やっと着いたな。思ったより遠かったな。」
「俺からしたら初めて来るから遠いのかよくわからないな。」
「必要なものだけ買って早く帰ろうぜ。野菜とかだな。カグツチの世界の言葉は俺は喋れるけど大体の人は喋れねぇと思うから俺が買ってくるな。」
「そうか。じゃあ頼んだ。毎回悪いな、俺にいろんな事を教えてくれてるし。」
「俺が勝手にやってるだけさ。それじゃいってくる。」
(シンがいってしまったし、暇だ。そういえば昨日入手したこの武器ってどんな風に変化するんだろう。)
そうおもった俺は試さずにはいられなかった。最初にいたってシンプルな剣の姿を思い浮かべる。もともと、斧の姿をしていた武器は、瞬く間に剣の形に姿を変える。それを見てテンションが上がってきた俺は色々な武器を思い浮かべる。無我夢中で武器で遊んでいると、突然声が聞こえビクッとなる。
「お前、何やってんだ。凄いニコニコしてたけど。」
「ごめんごめん、武器で遊んでいただけだよ。それじゃあ帰るか?」
「そうだな、ずっとここに居る意味もないし帰るか。」
買い物も終わったようなので家の方向に歩き始める。しばらく歩いて、家と街の中間あたりに着いた時、一瞬にして影ができる。急いで空を見上げると上空に何かが飛ぶのが見える。
「あれ、なんだ。」
「あくまで俺の予想だが称号を持つ龍王かかなり高いくらいの龍だろうな。そうじゃないとあんなでかくはならないと思う。」
「アレはどこを目指しているんだ。」
「それは分からないが飛ぶ方向と速さから考えて家の方向のもっと奥の山だろうな。でも、あの辺りに龍の巣があるなんて聞いたことがないな。」
「家の近くに来ないのならいいんだけどな。」
「そうだな。」
「心配だから俺のスキルで見てみるよ。」
そう言いながらスキル【遠距離観察】を発動させる。少しの間使用していると無機質な声が頭に響く。
『スキル 遠距離観察のレベルが2へと上昇しました。』
レベルが上がると何があるんだろうと思いながら、龍を見ていると、ステータスを見ることが出来るようになったことが分かる。俺は迷わずにステータスを開く。
名前 判別不能 スキル 判別不能
攻撃力 測定不能 防御力 測定不能
素早さ 測定不能 運142
龍のステータスを見ようとしたが運以外のステータスはどれも見る事が出来なかった。
「おい、カグツチ逃げるぞ」
龍のステータスを見るのに夢中になっていたせいで後ろからくるモンスターに気ずく事が出来なかった。
ハードモード要素がないと感じますが楽しんでいただけると幸いです