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母は最強なのか?

聖都から戻り町に着いた。

お尻や腰が痛い。クッションみたいなは合ったんだけど硬い硬い。

馬車から降りるとき腰が曲がったままだったからね。

ドッドッドッドッ!!

降りたら直ぐに何かが猛烈に駆けてくる。

母親のリリィが、「ゼフィィィちゃぁぁぁん!」と手を振りながらボクに突進をしてきて、がっちりハグをする。

痛てぇぇぇ絞まるぅぅぅ!!

母親の腕を叩き、ギブ!ギブ!って合図をするけど外れない。苦しくて声でないよぉー。

転生して齢5年あっという間の人生だった。神様ごめんね。破壊の帝王倒せなくて。破壊の帝王より強いのはうちの母親だったよ。

「リリィ、ゼフィが苦しんでいるぞ!」

「ゼフィちゃん!!ごめんねー」

父親が母親に言うと母親がハッとしてボクを放して頭を撫でてきた。

これでまた人生が続けられるな。命だけは助かったね。

「ゼフィちゃんの……」

母親が言いかけたら父親が

「家に着いてからでも夕飯の時にだな。」

「そうだね。」

母親がにっこりしてる。

正直、ボクの腰に買ってくれたショートソードがあるからわかっちゃってるよね。


この日の夜はボクのジョブが【戦士】に決まったこととジョブシステムが授与されたことを家族全員で祝った。

母親は大泣きしてたけど弟ライクと妹ルルは黙々と食べてる。

この2人は現金だね。

「ゲイル、明日からゼフィにこの町の守備など教えてやってくれ。【戦士】に決まった事だからな。ゼフィも良いか?」

「えぇ!!俺がぁですか?」

兄ゲイルが残念な顔をして言う。

「お前の方が良いだろ。話しやすいし。ゼフィも気になった事など聞きやすいと思うぞ。」

と父親と兄の会話が始まったが母親が

「そんな。ゼフィちゃん明日から町の守備の仕事させるなんて帰って来たばかりなのですから」

そりゃそうだ。休ませて欲しいけど

「リリィ、悪いけどゲイルを早く王都に連れて行って【騎士】にさせたいんだ。」

「本当ですか!?よっしゃぁー。」

兄が親の会話中に割って入ってきてる。行儀が悪いから成れるのかね騎士に。

「あなたから色々聞いてますけど……」

「ゼフィを連れて行くわけでは無いしこの町にはゼフィ以外にも戦士がいるのだから大丈夫だろ。」

「そうですけど……」

「お母様、私大丈夫ですよ。直ぐに王都へ行くわけでは無いのですよね?」

「もちろん、ゼフィのジョブは【戦士】だけど成ったばかりの見習いだからな。直ぐには行かないよ。」

親とボクの会話に入ってきた兄が

「そうなんですかぁ!ゼフィ明日全て教えてやるからな。」

「そんな事したら他の人に迷惑かけるだろ!止めろよ。」

「すみません。」

父親が怒って兄がショボンとへこたれてる。

弟ライクと妹ルルは黙々と食べてるよ。

家族団欒しそんな日から3年がたった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ボク、いや私は8歳となり実はこの町の守備している。

一応母親から女の子なんだからと一人称を『ボク』から『私』に変えたよ。

1年近く兄や守備仲間から活動内容を教えてもらい、父親も含め剣術や防御、防衛方法を教えてもらってたんだけど、前世で学んでたので飲み込み速いって誉められてた。

前世でやってたけどやはり身体は子供。技術はあるけど身体がついていかないから訓練の日々なんだよね。

それでも若いなりに熟練の位置に達したらと思う。後は身体が成長するのを待つしかないかな。


「ゼフィ、こっちはどうだ?」

「ライアンさん、全く異常無しです。」

ライアンさんは、この町アーラムの防衛守備隊長。前任は私の父親だったんだけど、王国に出向く事になりライアンさんが任命された。

「まぁ防衛用の魔法が有るからなモンスターなんて来ないだろう。でも日々の訓練は怠るなよ。」

と言い残して別の所に状況確認して巡回している。

「お姉さま!!」

後ろから声かけられ振り返ると弟ライクが

「どうですか?」

「何にも無いぞ。ライクこそ何かあったのか?」

「ライアンさんが、姉の所に行ってこいって言うから来たんだけど」

「私は何にも無いけど……」

「それじゃ、一緒に訓練しても良いですか?僕も【戦士】になってまだまだ日が浅いから」

弟ライクのジョブは【戦士】になって1年を越えた位。父親アルガと兄ゲイルから教わった事を同じように弟ライクにも伝えてる。だけど何かと私の所に来て訓練を一緒にしようとする。

そりゃ技術はピカ1だしジョブは全部あるし。

妹ルルは【家政士】になって母親リリィの手伝いをしている。

「お姉さま、こうですか?」

「ん?何?」

「剣技ソードスラッシュです。」

「そうです。闘気を纏うって言われて……」

闘気を剣の刃に纏って放つ斬撃の1つ。

「闘気を剣の刃に届くようにする練習しないと。そこからだよ。」

モンスターと戦って経験値を積むのが早いんだけどここアーラムの町は聖都より東に位置をしそんなに遠くない町で、聖都の恩恵なのかどうかわからないけどモンスターが、現れ憎くしかも低級しか存在しない地域。

モンスターが現れ憎いから練習をするのが良い。守衛するのは昔モンスターの群れに町が襲われ被害を被ったからだと。

弟に剣技を教えてたら……

「ライク、ライアンさんを呼んできて!!」

「どうしたの?」

「多分数名だけど人がくる。」

突然私の索敵スキルに報告が入る。報告なので相手は敵対してないと考えみていい。

「わかった。」

弟が駆け足でライアンさんの所に行った。


「つかぬこと伺うがここはアーラムの町で良いかな?」

いかにも【騎士】って感じの格好のおっさんに声をかけられた。

「そうです。」

「隊長ここで合ってます。」

いかにも隊長っぽい顔のおっさんがこちらにやってくる。その隣には素敵な女性がいる。

長い金髪の、胸が丁度よい感じのスタイルが良くスレンダーな女性。私もあんなスタイルになりたい。できたら、あのおっ 胸をもみたい。気持ち良さそう……そう言えば前に会ったような?

「こんにちは、初めまして私【聖騎士】フィルメイア=アルガスと申します。」

思い出した。若いって思い出すのも早いって感心しつつ、ここはこの状況にのっておこう。

「初めまして、アーラムの町【戦士】ゼフィ=アルフヴィダントと申します。」

「すまないが、宿を案内書して貰えないですか?」

「はい。」

「何かあったのですか?」

「お前には話すことは無い!!」

私はフィルメイアさんに聞いたんだけどな。【騎士】のおっさんに割り込まれた。まぁ聞く必要は無いんだけど、どうせ関わらないようにするし。


宿を案内したところライアンさんが、やってきて

「すみません、遅くなりました。この町の守衛隊長をやらせて頂いてます【戦士】ライアン=ガリガです。」

フィルメイアさん達とライアンさんが宿の一室で話をしている。

何か嫌なことが起きないことを祈って早めに持ち場に戻る。

関わると、ろくなことが無いからね。一目散にその場から離れる。

「姉さん、あの場所から逃げましたね。」

「違う。戦略的撤退だ!!というか、ライクもだろ」

「にっしし」

挨拶の時は和やかな空気だったのに対し部屋に入り会話に入ると空気が変わった。

弟も感じたらしく一緒に戻っている。


「お姉さま、聖騎士様何だったんですかね?」

「わからないけどお父様やお兄さまの事も関係あるかも。」

「まさか?」

歩きながら2人で話をしている。

「それなら直ぐにうちに王国から使者がくるよ。多分最近モンスターの活動が活発化している事だと……ライク武器を手に取れ!」

少し小走りになり弟も付いてくる。

「何で?」

「良いから早く持て!」

「わかりました。」

弟も何を察知したのか剣を持つ、敵を前にして抜けないとか無いようしないとね。

持ち場に着くなり直ぐに武器をもつ。

私の索敵スキルが警告を発した、敵がくる。

「姉さんあれ?」

「ライク訓練を忘れるなよ。」

狼をしたモンスターがヨダレを撒き散らしてこっちに向かってくる。ワーウルフ3匹。ライクを見ると震えながら強張ってる。

「ライク、落ち着け。」

背中を叩いて

「1匹だけ相手しろ!力抜け!」

「あっ!はい。」

ライクが訓練の時を思い出したのか落ち着いた。


ワーウルフが間合いの外に向かい威嚇するかにように吠えるがコイツら吠えるとき犬の遠吠えみたいな行動をするんだよね。

ワオーーーーーン!!

吠えた瞬間私の剣がワーウルフの首を斬りつけ跳ばす。

「こいつら吠えるとき首を上に向けるからな」

上を見るからに相手がみえないんだよ。

あっという間に2匹、首と胴体が離れたワーウルフが横たわる。

剣を収め弟の初の戦いを見守ることにしたよ。

アドバイスしなきゃね。




読んで頂いてありがとうございます。


投稿遅くなり、すみません。

次回はライクくん初勝利です。

そんな事よりも……

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