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アルガス家の祖父

「ゼフィ……」

「ん……」

白い(もや)に少しだけ桃色がかっていて綿のような空間にいて目の前にフィルメイアさんがいる……

「ゼフィ……」

「フィルメイア……」

何にも、わだかまりもなく名前を呼ぶ。

フィルメイアさんが、近づいてきて手を私の背中に回し抱きしめてきて顔が私に迫ってくる。

『ちょっ、ちょっ、ちょっと待って』

と思ってるが何故か体が全く言うことを聞かない。

むしろ、受け入れようとしている。

ぎゅっと、抱き締められフィルメイアさんの体と私の体が密接になる。しかも裸……

私、そっちになるの?

いやいや、私は異性が……

同性愛の議論に関しては中立よりお互いが良ければそれで良い。

でも私は……

と頭の中で議論しているけど、フィルメイアさんの唇が、私に近づいてくる。

体は、それを求めて留まらず、目をつぶり求める。


ふと目を開けると……


フィルメイアさんがぁーフィルメイアさんがぁー


神様の顔になってる。 うぎゃぁぁぁぁ!



そこで目が覚める。

パチクリ

目の前にフィルメイアさん。顔が近い。

だからそんな夢を、最後気持ち悪い……

フィルメイアさんの寝顔が可愛く見ていると、少しだけ甘い匂いがする。


起きようと思い、身体を動かそうとしたけど……

あれ?身動き出来ないぞ。

顔を動かすことも出来ない状況。

今、私の体の状況を確認する。


顔は、フィルメイアさんの前、私が男ならその唇奪っちゃうぞ。

手は、ニヤリ。

手のひらは、気持ちよい柔らかい物に触れている。双丘を包むかの如く頂を中心に包んでいる。

腕は、動けない。狭い物置に二人で入ったかのように腕が曲げてちょうど良くフィルメイアさんのおっ……胸に当たってる。

足は、動かせ なかった。フィルメイアさんの足が絡まって離れないようにしてる。


このまま後ろに行けば脱出出来ると思い、後退しようと試みる。


動かないぞ……背中にフィルメイアさんの腕が回って抱き締められている。

これも夢に出て来てたな。


「ひゃっ!」

変な声が出てしまった。

背中って、もしかして……

やはり。フィルメイアさんの手が、私の服の中に入れて直に触っている。


身動きできない。

うぅー。

「ゼフィ……」

フィルメイアさんが、私の名前を呼んだらぎゅっと抱き締められる。

あれ、これってさっきの夢の続き?

イヤ、イヤ、私は起きている。

フィルメイアさんは、そっちなのか?

とフィルメイアさんを見つめてたら


バサッ!!

掛け布団が、持ち上がりめくられた。

ソコには、妹のルルがいる。

「ふーん。おねえさま そっちの しゅみ が おありのようですね。」

「ルル、間違いだよ。状況を見ればわかるでしょ。」

「これは もんだい ですね。 おかあさまにも いわないと」

大声で言ってると目の前にあるフィルメイアさんの目が開く。

「きゃっ」

それは、こっちのセリフだよと

「ごめんなさい。私ったら」

と言って拘束が解かれる。


「フィルメイアさん おねえさま あさごはん できてますよ。おきてください。」

「ありがとう」フィルメイアさんが、言うと

「おねえさま こんどは わたし いっしょに ねてください」

と私にしか聞こえない声言って部屋を出ていった。

妹もそっち?

フィルメイアさんが、ベッドの上で女の子座りしている。

ここからみるおっ……胸の形もステキと思って何故かベッドから堕ちる。

「大丈夫?ゼフィ。」

「あはは、大丈夫です。」

フィルメイアさんが、手を出してきてくれたので手を掴み私を起こしてくれる。

フィルメイアさん、何故顔赤い?



ーーーーーーーーーーーーーー



温かい美味しいご飯の食卓を囲む私たち家族とフィルメイアさん。

いただきます。の挨拶をして食事が始まる。

「フィルメイアさん、今日は何されるんですか?」

弟のライクの質問に

「今日は、町周辺を調査しに行きます。」

「調査って、何かあるんですか?」

「国より、調査依頼が合ったもので私にも解らないです。」

何か知ってると思うけどそんな素振りを見せないのはすごい


「フィルメイアさんのお父様は、【剣聖】なの?」

私が、何気なく質問すると。

「いいえ。剣聖はお祖父様だけです。」

「お姉さま、知らないんですか?この国、いや世界で1人の剣聖ですよ。」

「知っているわよ! モンディアス=アルガスでしょ。」

「……」

しーんとしてる。フィルメイアさんは、何故か睨んでいるような。

弟ライクは、バカにしてる。

母親のリリィは、キョトンと。

妹のルルは、ご飯を黙々と食べてる。ルルはマイウェイだね。

「お姉さま、何間違えてるんですか!」

口角が緩んでいるぞ。

「剣聖の名前は モンドー=アルガス様ですよ。」

名前違った?いや記憶間違いか?

モンディアスだったと思うんだよなぁ。

嘘つかれたのかな。と思ってまぁ気にせずにいこう。

弟はフィルメイアさんと、剣聖の話題で話をしていた。


食事が、終わり。

「ライクちゃん、早くしないと遅れるわよ。」

「うわっ、」

弟が支度をしていたので

「ライク、危なくなったら?」

「助けを呼ぶ、退路を確認して逃げる。」

「よし、ライアンさんに確りしごかれてきな。」

「行ってきます。」

と元気に家を出ていく。


「ゼフィは、今日非番?」

フィルメイアさんが、聞いていたので

「そうです。今日は仕事無いんですよ。」

私は、背伸びをしてぐるぐる回る。

「ゼフィちゃん、今日も行くの?」

「お母様、行きますよ。いつものお願い。」

「行くってどこに?」

「ゼフィちゃんは、非番の時に町の外でモンスターを狩ってきてくれるのよ。内の食材をね。」

私は頷いた。

「私も着いていこうかしら。」

「ダメですよ。」

「あら、良いじゃない。ゼフィちゃんの危険が無くなるし」

「おにく 2ばい」

「そうね。沢山あるといいよね。」

「わたしも ついて いく。そしたら 3ばい」

「ルルは、危ないよ。」

「フィルメイアさん いる」

「何かあるからフィルメイアさんが、来てるんだから。強いモンスターが出たら守れないよ。」

妹が頬を膨らませてる。

「ルルちゃん、今日はご馳走だからママと一緒に家事をやるよ。」

「わかりました。」

ほっ、妹が着いてきたがるなんて、珍しかった。

「フィルメイアさんも、良いんですか?何かあるのでは?」

私が、何か合って欲しいと願いつつ聞いてみるんだけど。

「今日は、私も非番なの。大丈夫よ。」

イヤな予感しかしない。けど

「フィルメイアさん。1狩り行こうぜ!!」

かなりのノリノリで言ったのにフィルメイアさんが、呆然としている。身も凍る思いだよ。



町の外は広がる草原と街道。そして遠くには山が連なっている。

3年前と何ら変わらない風景でもモンスターは現れる。

今日は、【聖騎士】フィルメイアさんといる。

かなり、歩いているがモンスターとは遭遇してない。

非番なので防具も軽い物にしている。

私は、いつもの防具。

そりゃそうさ。これしか無いしこれが1番軽いし安物だし。

泣きたくなる。

そんな事思いつつ、フィルメイアさんと歩いている。

「牛や豚とか猪系が見つかると良いんですよね。」

「ねぇ?ゼフィ。」

フィルメイアさんの声のトーンが低いけど振り返りフィルメイアさんを見て返事をする。

「なんですか?」

「さっきのお祖父様の名前をモンディアスと言ったの?」

間違いじゃないの?私の勘違いではないの?やっちまいましたかね。一応聞いてみるよ。

「私の勘違いでしたね。モンドーなんですね。」

フィルメイアさん、真剣な眼差しで

「アルガス家に複数ある中に1つだけお祖父様の決まりがあるの。」

決まりごと?

「ゼフィの言ったとおり、お祖父様の名前はモンディアス。だけどこの名前は、私たち家族にしか知らない筈なの。世間に公表しているのがモンドー。」

つまり?

「ゼフィ、あなた何者?」

ありゃ、やっちまったよ。そんな事ぁ知らなかったよ。

「私は、普通の8歳の女の子よ。」

「お祖父様の名前は王でも知らないし。私たち家族が口にする事すら許されてないの。それを知っているのはおかしいの。誤魔化さないで!!」

「フィルメイアさん、ここで私と戦って、私に勝ったら話すよ。」

私も低いトーンで真剣モードで話す。

「フィルメイアさんが、負けたら今回の事はお口にチャック。」

「チャック?」

「黙っててと言う意味です。」(チャックってなんだ?)


お互い間合いを開けて向き合う。

この周囲には誰もいないし見ていない。

索敵スキル等でチャックをしたけど人影とかモンスターは無かった。

「ゼフィ、私に勝負を挑むなんて。聖騎士の私に勝てると?レベルも離れているのに?」

「フィルメイアさん、いや。フィルメイア!!数字やジョブで相手を見定めてると足元すくわれると習わなかった?」

フィルメイアさん赤くなってる。

「こんな場所で呼び捨てで……」

「何か言いました?」

聞こえてたけど知らんぷり。

「確かに教わったわ。けど油断はしないわ。」


偽装スキルは解除しないでおく。ジョブ変更は目を閉じなくても思考で変えれる。【なし】のレベルを2にしたら出来るようになったよ。さすが神様って思った。

今までサブジョブに【戦士】だけだったけど変えて

【なし】ー【剣聖】【賢者】【戦闘達人】【竜騎士】【魔聖】

レベル2にするとサブが2つ増えてサブジョブが5個になった。

少し経ったら偽装スキル解除するかな。


「ゼフィ、行くわよ。」

私に突撃していた。

一般ならかなりのスピードだけど私から見たら遅いのでスルリと交わす。

フィルメイアは、利き脚でスピードを殺しゼフィの方に向かって剣で攻撃をする。斬撃の嵐、連続攻撃だけどゼフィは難なく手持ちの剣で攻撃を防ぐ防ぐ、防ぐ。


「はぁ、はぁ、はぁ……何故当たらない。」

「もぅ終わり?フィルメイアさん。あっフィルメイア」

「いゃ、」

息切れしているけど、今度は私からいこう。

「今度は私からいくから、確り防いでね。」

私は、フィルメイアさんへ走って剣を右から薙ぎ払うんだけど

「左!!」

と言うとフィルメイアさんは左側で剣を構えた瞬間私の剣をぶつける。そんな感じで

「右、左、右上、左下……」言いながらフィルメイアさんにとって素早い斬り込みをする。

フィルメイアさんの苦しい顔していけど、これでも[手加減スキル]を使っている。これ使わないと殺したく無い時に簡単に殺してしまう。【なし】のジョブでは更にパワーアップしちゃうから。


「速い……」

でも軽いよ。手加減スキル使わないでやったら私の体が持たない。まだ8歳の女の子の体だから耐久性が弱いのよ。反動で怪我しちゃうから神様がこのスキルを作ってくれた。

聖騎士でも防げる攻撃。

そろそろ知ってもらうかな。

フィルメイアさんと間合いを空けて

「フィルメイアさん、今一度私を分析してみたら?」


「……」

「…………」

「なし……剣……聖……」

フィルメイアさんが、驚きを隠せないでいる。

「ゼフィ、あなた剣聖なの?」

「まだまだ」

「賢者って何これ?」

「フィルメイアさん、目の前に強者がいるよ。さぁどうする?戦う?それとも……」

フィルメイアに少しずつ近づく。

「くっ」

「剣聖に、必要なスキルの1つ剣術のレベルが15に達すること。モンディアスは剣術に長けてたけど。レベル上げるには強気者と相入れないと上がるのは難しい。個人でやれるのは大抵レベル10まで、ソコからはコツコツ戦って剣術スキルを上げていくだけで……」

「……」

「フィルメイアさんは、剣術レベル14で後一歩で15に達っするんだね。」

「そうだけど……」

「もしかして、15にする方法がわからない?」

「わからないわ。」

「そう。……フィルメイアさん、いくよ。」

聖騎士が8歳の戦士から逃げられないし私は、剣を構えるとフィルメイアさんも剣を構える。

フィルメイアさんは、防御に徹している。

剣と剣がぶつかり合っても[手加減スキル]で攻撃に重みが無いか防げてる。


いつまでこの攻撃を防げるかな。

と思い攻撃をし続けてる。

読んでいただいてありがとうございます。


ブックマークをしていただいた方をはじめ沢山の方々に読んでいただいることを励みにこれからも頑張って行きます。


次回の更新は来週の水曜日です。


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