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私が落ちた日。

作者: 葉月

ふと、CMでみた人が空に浮かぶ様子を見て思いつきました。


また暗めの内容です。

その日私は空を飛んだ。

見えない階段を登り、雲を掴み足を浮かす。


手を離し大きく広げると自然と浮いた。


体を前に傾けると前に進み、後ろに傾けると何かに引き寄せられるかのように後ろに行った。


両手を左に傾けると左に曲がり、右に傾けると右に曲がる。


上に行きたいと思うと上を目指し、下に行きたいと思うと、地に向かって落ちて行く。


まるで翼が生えたかのように私は空を飛ぶことができた。


しがらみのない空。暗い背景にいくつもの光の点が浮かぶ空。厚い雲。水を流す雲。電気が走る雲。

山から流れる水。海に溶けてく水。


光の消えないビル群。アスファルトを駆け抜けてく鉄の塊が発する光。


何もかもが私には見たことのない綺麗な絵画のようで必死に目に焼けつける。



そして私は今の私の原点に帰る。

翼を手に入れた場所。自由になれた場所。


大空をを飛び回り、行きたい場所に行き見たい景色を見る。


これが今の私。



大空を見上げることもせず、行きたい場所などなく、目に焼けつける何かもない。


それが前の私。




眩しくて大きな光。暖かい光が空を包む頃にはみんなが前の私を見つけるはず。


私が落ちた場所。硬いアスファルトの上。

光のないビルの柵から目指した空。


私は今空を飛んでいる。


過去の私を見下ろすと、人が通る。

私を見て驚きポケットから光を取り出し誰かと喋る。

それを見た周りの人がどんどん集まってくる。みんな私を見ている。


前の私を。



今の私は空を飛べる。自由に。壁など関係ない。どこにでもいける。






だけど誰も、今の私を見てはいない。






見えていない。

最後まで見ていただきありがとうございます。


これを見て不快に思われたら申し訳ありません。


こんな内容ばかり最近描いていますが、作者はそれほど暗くありません。

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