第五話
次の日
父親に交際を反対されたジュリエットは
ロミオ君と共に
胡散臭いローレンスの元へ
相談に行くことにしてみました。
「あのおっさんで大丈夫かな?」
「でも俺らあの人以外に頼れなくないか?」
「それもそぅだけど・・・」
「大丈夫、一応牧師だ」
「モグリの牧師だよ、アレ」
「俺も偽者だと思ってる」
「そぅだよね・・・ってダメやん!」
「まぁ仕方ないではないか」
「そやね・・・」
2人は教会と思われるところに着きました。
「すみませーん、牧師さんいらっしゃいますか?」
すると奥から声が聞こえました
「あ?昨日の2人?ちょっとまっててー」
ジュリエットはロミオ君に言いました。
「ちょっと昨日と喋り方違うくない?」
「うん・・・」
すると奥から
今にも「どんだけー」と言いたくなるようなはだけた格好で
体格のいい頭部がザビエル状の人が現れました。
「ごめんなさい、待ったかしら?」
「・・・・・」
ジュリエットは言いました
「あのぅ・・・ローレンスさんは・・・?」
「私ですよ☆昨日の彼女ね」
「いぁ・・・あなた全然違うかと・・・・」
「んもぅ、失礼しちゃう!夜はあんなんだけど本当のワタシはコレよ♪」
「え・・・・冗談を・・・」
ロミオ君は言いました。
「いや、彼は昨日の奴や。頭部が同じだ」
「え・・・あ・・・・ホンマや!」
「いぁん!失礼しちゃう」
とりあえず不審な牧師ですが
2人は一部始終をローレンスに話しました。
「禁断の恋ね!ワタシもえちゃう!!!」
「そんなことより私たちどぅしたらいいでしょうか・・・」
「そぅね・・・結婚式しちゃいなさい!」
「えーーーー!!!?」
「既成事実なら誰も反対しないワ」
「でも・・・急には・・・」
「大丈夫よ。ここは教会だし、ワタシだっているわ」
「アンタが一番不安なんだよ・・・」
といぅことで
急遽2人の結婚式が行われることになりました。
「ロミオ君はもちろんジュリちゃんに愛を誓うわね?」
「もちろんだす」
だす・・・?(心の声)
「ジュリちゃんもロミオ君愛してるわよね?」
「一応・・・」
「じゃあ、2人でちゅーしてちょーだい☆」
「え・・・・」
「誓いのちゅーよ☆」
ジュリエットは昨日の電車の中を思い出しました。
たったあれだけで、思い出しただけで
心臓が飛び出しそうです。
そうしているうちにまたロミオ君が近づき・・・・
ちゅどーん
「もぅジュリちゃんったらウブなんだから♪
これで2人も幸せになれたらいいけど・・・」
そぅして結婚式は終わり
2人は駆け落ちすることにしました。
誰も知らないどこか遠くへ・・・。
そぅして2人はタコの町で新しい生活を始めることにしました。
2人の甘い新婚生活も2週間たったころ
ロミオ君は町へ仕事にジュリエットは家で洗濯をしていました。
そんなある日、二人の家にあるお客さんが来ました。
「突然尋ねてすみません。マーキューシオです」
ロミオ君の大親友のマーキューシオ君でした。
「何もないけど上がってください。どぅしたんですか?」
ジュリエットは聞きました。
「とっても大変なことになってます。」
「え?どぅいぅこと?」
「ジュリエットさんの親御さんが大変怒ってまして・・・」
「うん・・・」
「ロミオの父親と敵対してるのはご存知ですよね?」
「はぃ」
「2人の争いが激化して黒魔術の横行や牛の刻参りなどが多発してまして」
「・・・・」
「2人にも魔の手が忍び寄っています」
「え・・・でも・・・」
「お願いです。もっと遠く、海外に行ってください」
「だけど・・・」
「俺は2人に幸せになってもらいたくて命を懸けてここまで来ました」
「でも・・・そんな・・・・」
「俺にも黒魔術が・・・ゲハッ・・・」
マーキューシオは倒れこんでしまいました。
「だ・・・大丈夫ですか?」
「お・・・俺は・・・2人を守りたくて・・・」
「救急車呼びますから、喋らないで!」
「い・・・いいんで・・・早く・・・にげ・・・て・・・くだ・・・」
バタン・・・
マーキューシオは息をしていません。
黒魔術の餌食となってしまったのです。
「どぅしよう・・・ロミオ君・・・」
はてさて、えらいことになっちゃいました。
丑三つ時に不審者を見かけたら
きっとそれはこの争いの関係者です。