Last Bad End
俺の名前はウラジーミル・ローレンスだが、ここでは青花国 緑青と言おう、これは暗開領海の扉が開いた数十年後
緑青「よーしこれでようやく10年だ、あの時は諦めたがこれでようやく夢の機長に!」
俺はずっと待ってたこの日、今までのテストは全て百点を取り合格し最後のテストの日だ、ついに副操縦士から機長に昇格出来ることで胸を躍らせていたがまさかこの日が、""人生最期の日"になるなんて思いもしなかった……。
俺はSPO連合軍の首領をやめ、数十年のうちに暗開領海からこちら側までに展開してきたインデックスPという領海一の航空会社に入社し今日が機長の実技テストの日だ、インデックスPでは運転席に入ったり変わるたびに実技テストが行われる、元SPOの首領だがまだ公開していないため幸い誰も俺が元首領だということに気付かずまるで車の教習所の性格の悪い教官のように舐めた態度でやってくるが俺の担当は幸いにも良い人だった。
〜実技編〜
操縦席に教官と乗り飛ばした、天候や風も普通で何事もなく順調なフライトになると思っていた
それは上空約5000mを飛んでたとき
ギギャャャーーーアアアアアア
悲鳴と戦闘機が、混ざったような音が右から聞こえ機体は大きく揺れ何処かから爆発音が聞こえた、一瞬の出来事で反射的に右を向いた、そして俺の視界に映ったのは……
緑青「ディス・エクスティンキャロー?!何でこいつが」
ディス・エクスティンキャロー、非常に攻撃的で鷲のような見た目をした大型の飛猛類、最大羽を広げ30m生態系の頂点に君臨し、自分以外の全ての生命が獲物、とても執念深く一度狙った獲物は地球を10周しても追いかけてくる。
俺は思い出した、あの日ディス・エクスティンキャローと闘った時に逃した一匹が……
「(まさか、あいつか?何で暗開領海にしかいるはずないのに!)」
たぶん右翼のエンジンを一つ壊されたらしい、このままじゃ墜落してしまう
教官「おいまだ残りのエンジンがある!早く降りるぞ!」
教官の言葉にはっとしてすぐに降下する準備をしようとしたその時、
バキッ ガッシャーーン
あいつが鋭い嘴で窓を割ってきた、今は上空5000m氷のように冷たい強風が俺たちを襲う、
窓はあいつの頭が入るくらい壊れていたが不幸中の幸いにも操縦席は何ともなかったがエンジンが燃えているらしく何処か熱く感じる、そんなことを思っていたその時、
緑青「うわっぁ!!」
あいつが俺を咥え飛び立った、燃え盛る機体からどんどん遠ざりあたりには巨大な羽毛と火の粉が待っている、操縦席では教官がモードをかえ何とか運転しようとしていた。
目が覚めたら地上にいた、どうやらヤツの急降下により急激な気圧の変化で気を失ったかもしれない、
「ああぁ、ここは…どこだ」
全身痛くて体が動かず目を動かして辺りを見回すと平原のようで近くに森があり所々飛行機から散らばった残骸があり近くには煙が立ち燃える音が聞こえる、しばらくしてだんだん落ち着き起き上がろうとしたら、
バァサー バァサー ザクッ
後ろから嫌な音がした、まさかと思い振り向いたら、
「ギギャャーーーーァァアア!!!」
案の定やつだった、ヤツの白い顔や羽は所々黒くなっていた、
急いで逃げようとしたが足が動かない、やつは近づき、でかい足の先にある血を吸ったようにドス黒く鋭い爪を振り下ろした、俺は死を覚悟したが……
グサッ ボキッ
鈍い音がした
「ギャー」
それは俺の右足を貫通していた、
「やめ…ろ」
バキッ
「ギャャーーー!!」
やつは俺を拷問するかのようにゆっくり殺すらしい、次は左足を刺し潰した、あまりの痛みにヤツの顔を見れなかったが一瞬笑っているように見えた、
一旦攻撃をやめたが俺の足はそのまま刺していて逃げられない、oeluの剣で切ろうと思ったが力が入らないし万が一腕を引きちぎられるかもしれないのでやめた、しばらく俺のことをみて爪を研いでいた次のことは予想できたが恐ろしかった、数分後だんだん痛みも落ち着いて体も動くようになってきたが到底逃げれるわけもなくやつと見つめ合っている状態だ、
「なぁ……お前、何が目的だ、復讐なのか?…」
ア゛ア゛ア゛…
やつは低く唸った
「あの時の…ことだろ……私の負けだ、降参するよ…」
相手に通じてるわけがないが話しかけた、するとしばらくヤツは固まったと思ったら急に怒り出した、そして俺の右足に刺さった爪を荒く抜き胸に向かって振りかざした
「やめろぉぉぉぉぉ!!!!」
ザクッ バリバリ ブシャッ
「ギャァァァ!!!」
俺は右胸から左腹まで裂かれた、あたりは俺の血や肉で真っ赤に染まった、ヤツはわざと心臓などの急所を狙わずにやってきた、気絶したかったができなかった、全身から汗が出て涙が止まらなかった、だんだんと息がしづらくなってきた、ヤツは顔を近づけ口を開けた、
「あぁ……ぁ…」
グチャ
「バンッ バンッ やめろぉぉーー!!」教官が発砲しながらやってきヤツは逃げた、せっかく教官が来てくれたが手遅れだった、「ロ…ローレンス……そんな…ウソだぁぁぁ!!!」 ハ゛サ ァ
何も見えない、俺が最期に聞こえたものはもしかしたら空耳かもしれないが、領海語に聞こえた……
それは
"お前と会うのがずっと楽しみにしていた"
その後、教官は急いで本部と消防、警察に救急を呼びますが到底信じられませんでしたが遺体の周りには1mの羽毛や巨大な爪痕があり確実な証拠はインデックスPはドラレコのようにカメラを付けていてガッツリその時の音声、ディス・エクスティンキャローの姿、緑青が連れ去られる瞬間など全てを収めていて信じられました。