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【完結】蘇り地味令嬢と髑髏(しゃれこうべ)令息〜復讐も地味に地道に〜連載版  作者: ジュレヌク
第六章 セリ6歳

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ルドベキア11歳


セリ嬢のくれたお茶を飲むようになって、僕の体調は、凄く良くなった。


なにやら、紅花と言う花で作ったお茶らしい。


癖がなくて飲み易く、毎日有り難く愛飲させてもらっている。


セリ嬢が言うには、僕は、冷え性らしい。


今まで考えたこともなかったけど、こうやって血行が良くなって来ると、指先まで血が通う感覚に驚かざるを得ない。


そして、一つ良い方向に転がると、色んなことが変わって来た。


食欲も、体力も、気力も、日に日に改善している気がする。


でも、一番変わったのは、僕の心持ちだ。


いざと言う時の為に、セリ嬢を守る力が欲しくて、剣術にも力を入れ始めた。


恥ずかしくて、彼女には伝えてないけど。



「あら、ルドベキア、また、大きくなったのではなくて?」



母上が、目を細めて僕を見上げてくる。


前々からヒョロ高かったけど、今は、筋肉も付いてきたから、余計大きく見えるらしい。


確かに、少し制服もキツくなってきた。



「小さなお姫様は、貴方に、どんな魔法を掛けてしまったのかしら?今頃になって、ブンブン蝿が煩く飛び回り出したようだけど、気をつけなさいね」



揶揄う母上に、僕は、苦笑した。


セリ嬢とは、とても良い関係が築けているとは思うけど、改めて言われると、なんだか、照れ臭いな。


彼女のおかげで、僕は、胃腸が強くなり、必要な栄養源をキチンと取れるようになって筋肉もついた。


痩けていた頬も、顔色が良くなったことと、肉付きがほんの少し増した事で、少しマシになった。


ただ、困ったのは、今まで俺を嘲笑っていた奴等が、急に僕との距離を縮めようとしてきたことだ。


特に、女性は、鼻が曲がりそうな強烈な香水の匂いを漂わせ、元の顔が分からないような濃い化粧をしている。


彼女達に声を掛けられるたびに息を止め、まともに会話すら成り立たない。


それを、ニヒルだとか、精悍だとか、男らしいとか、美辞麗句で飾られても、気持ちを逆撫でされるだけだと何故気付かない?


僕のあまり宜しくない目付きは、セリ嬢とその身内を除き、更に悪くなっていった。


そんな僕の二面性に気づいたセリ嬢の兄ケイトウは、訝しげな視線をいつも向けてくる。


この前、剣術の模擬戦で戦った時も、つい本気を出し過ぎて、ドン引きされてしまった。


いけない。


彼女の家族にだけは、嫌われたくない。


僕は、鏡の前で、笑顔の練習をしてみた。


目が笑ってなくて、余計恐ろしげに見えた。



「ルドベキア、どうかしたの?」



「母上、僕の笑顔は、変ですか?」



「貴方は、どんな顔でも、それ程変わらないわ」



僕と同じで、あまり感情表現が得意でない母上が、真顔で言い切った。



「そうですか。残念です」



「そう落ち込まないで。貴方、小さなお姫様の話をする時だけは、とても良い表情なのだから」



僕は、顔に血液が一気に集まるのを感じた。


全てを見透かされているようで、かなり恥ずかしい。



「あら、その表情も、とても良いわ」



「母上、揶揄わないでください」



僕は、母上に背を向けると、登校の準備をしに自分の部屋へ戻った。


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