8話 シャニとカイルとイルナ
「あれ、ここはどこ?」
僕は、目が覚めて目を開けようとした時、頭にくる柔らかい感触があった。
「本当によかった、大丈夫ですか?」
そう、焦った声が聞こえる。どうやら、うさ耳の彼女がひざ枕をしてくれたみたいだ。
僕は、すぐに頭を起こして感謝を述べようとした。
「本当にありがとうございました」
僕が感謝をする前に先に感謝をされてしまった。
彼女が言うには、僕は魔力を使いきって倒れてしまったらしく、気絶している間にブロさん達が馬車に乗せてくれたようだ。
それより、僕は、彼女にすごく感謝をされたが、自分のことより双子の子供達が気になったので聞いてみた。
「全然気にしないでください。そういえば、双子の子供達はどうしたんですか?」
「あの、一応まだ私の後ろにいます」
よく見ると双子の子供達は、僕のことを見ていた。3人とも心配してくれたみたいだ。うさ耳の女の子が安心した表情でこう聞いてきた。
「あの、さっきの魔法って本当なんですか?」
「うん、多分だけど呪いも奴隷印も消えてるみたいだけど」
「やっぱり、すごいです。あの私達3人もあなたの旅について行かせてもらえないですか」
唐突にうさ耳の子は、言ってきた。それもそうか、彼女達は産まれてきてからずっと奴隷だったらしく帰るところもないのだから、僕は断る理由がなかったので、もちろん承諾することにした。
「僕とでよければ、全然いいよ。そういえば、君達は名前が無いんだったよね。じゃあ、名前を決めようか」
「名前をつけてもらえるのですか?」
「僕でよければね」
うさ耳の女の子が双子の子供達に言ったみたいで。双子の子供達も頷きこちらへ少し近づいてきた。双子の子達は、鮮やかな緑色の髪の毛で紫色の瞳をしていた。僕は、双子の頭を撫でながら名前を考えた。
「そうだな〜·····。いざ名前を付けるとなる難しいけど、うん、決めた!男の子の君は、カイル、女の子の君は、イルナそして兎人族の君は、シャニでどうかな?」
「シャニですか。ありがとうございます。この名前大切にします」
と僕が名前を決めると3人は、嬉しそうな顔をしてた。双子の2人は、頭を撫でていた時から可愛い笑顔だったのだがとても可愛い。
「ショウくん、そろそろ着くよ」
名前を決めていたらどうやら目的地まで着いたみたいだ。