20話 シスターを助けよう
「ミュゼこの人たちは」
「シスター起き上がっちゃっダメだよ」
シスターは起き上がりミュゼに聞こうとしたが、ミュゼが止めてベッドで横にさせた。
「シスターこの人達がシスターの病気を治してシスターを助けてくれるって」
「申し遅れました。僕は、ショウと言います」
「私は、シャニです」
「カイルー」
「イルナー」
「自己紹介ありがとうございます。ですが、ベッドに横たわったままですみません。私は、リーナといいます。一応子供達の面倒見ていましたが今は、病気にかかってまして治療ギルドで観てもらったのですが、高ランクの術でしか治せないと言われ。もちろんそんな金は、この孤児院にはないので断りました」
一通り自己紹介をし終えて、シスターのリーナさんはすごく辛そうだった。
ゴホッゴホッと何度もリーナさんは咳をしていた。
それに、リーナさんの言う通りここの経営は本当に厳しいようだ。お金も子供たちに使っている事も分かった。
だから、こんなに優しいシスターは、絶対に助けてあげたいそう思ったのだ。
「そうなんですか。なら、なおさら治さないといけませんね」
「え!?」
僕が、そう言うとリーナさんは、かなり驚いていた。
「あの、ですが治療ギルドでも数人しか治せないと仰ってました。それに、お金も本当にないんですよ」
「大丈夫です。僕に任せてそれにお金はとりませんから」
「シスター治るの?」
「うん、僕達に任せて」
ですが、あのと言う声が聞こえてきたがその声を無視し僕は、リーナさんを鑑定し状態を見た。
どうやら、本当に病気にかかっていたようだ。
僕は、いつも通り優しさ・気遣いポイントを使い、状態異常回復魔法を覚えた。
ちなみに、状態異常回復魔法は、30,000ポイントだかなり痛いが助けられるなら背に腹をかえられない。
〈状態異常回復魔法〉
『その名の通り状態を回復する魔法である。治す状態が悪ければ悪いほどに必要な魔力が増えるようだ。』
そして状態異常回復魔法であるリカバーの呪文を唱えたのだが、不発に終わった。
「なんで、なんで発動しないんだ」
「おにいちゃん、どうシスターは治りそう?」
「ちょっと待ってね、もう少しだから」
ミュゼは、不安そうに僕に聞いてきたがそんなミュゼを安心させるように言ったが。
僕は、少し焦っていた。何故魔法が発動していないのか。
もしかして、僕がリーナさんの病気を治す程の魔力が足りないのか。
僕は、せっかく神様に能力を貰ったくせに人を1人助けられないのかと悔やんでいると。
「ショウさん、私にも手伝えませんか?」
シャニがそう言った、僕の魔力量では、助けられない、だが、もしシャニの魔力があればと思い。
僕は、優しさ・気遣いポイントの特殊スキルの中を探した。
いつもは、欲しいスキルが分かっていたので一瞬でそのスキルをとれてたがスキルの名前が今回は分からないなので探した。
ちょうど、良さそうなスキルがあった。
そのスキルの名は〈魔力供給〉
『 魔力供給とは、相手にも魔力をもらえるし、魔力を与える事が出来るスキルのようだ。』
どうやら、5,000ポイント必要なようだ。
僕はすぐに、5,000ポイントを使い魔力供給を覚えた。これで、リーナさんを助けられるかもしれない。
「シャニの魔力があれば助けられる。シャニ急で悪いけど僕の手を握ってもらってもいいかい?」
「は、はい分かりました!」
そうして、シャニに手を握ってもらい魔力をもらいつつ唱えた、そうするとリーナさんに光が纏った。
「あれ、なんだか、身体が楽になった」
「シスター治ったの?」
「ええ、ミュゼあなたが連れてきてくれたショウ様のおかげで治りました。」
2人は泣きながら、少し抱き合っているところを見て僕は本当に助けられてよかったと思った。
「「治ってよかったねー」」
「うん、そうだね」
「はい、治せて本当に良かったです」
どうやら、カイルとイルナも、もちろんシャニも同じ気持ちだった。
でも今回は、ポイントもギリギリだったので、足りてよかったと思っている。
そして僕は、いつも思うシャニがいてくれて本当に良かった。そして、神様ありがとう。
そうして、しばらくしてから、泣き止むと僕達に気付き、コホンと咳をし僕達にお礼をのべた。
「ショウ様、シャニ様、カイル様とイルナ様もこの度は、助けていただきありがとうございました」
「いえ、僕は特になにもしてないですよ。シャニが1番頑張ってくれましたから」
「いえ、私は魔力を渡しただけですよ」
「いや、シャニの魔力がなければ、助けられなかったよ」
「そうですが·····」
シャニが少し考えていたが、ミュゼが笑顔で近づいた。
「うさぎのおねえちゃんありがとう」
「はい、どういたしまして」
ミュゼに礼を言われ、考えるのをやめたのか、シャニも笑顔で返した。
でも今回は、本当に助けられて本当に良かった。
助けられたのもあるが、シャニの笑顔もみれたのでさらに僕は、嬉しくなった。
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