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最弱のハムスターでも脚光を浴びたい  作者: プラタナスの並木
3/3

第3話 イージーモード

投稿遅れてごめんなさい、忙しい期間も終わり、投稿できるようになりました。

撤退!撤退ッ!

俺は迷わす回れ右して逃げ出した、そもそも戦う相手の格が違う、こちとら小動物だぞ!

今まで来た道を辿って全力で走ってゆく、多分もう追っては来ないだろうが、ここを出たくて仕方がなかった。

「やっぱりこんなんで世界救うなんて無理だろ!もうやめてや__」

急に何かに体を捕えられた

……まだ追ってきていたのか…万事休すだな。

しかし、その【何か】はそこから動きを止める。

中々自らに執行されない処刑に戸惑いつつ、恐る恐る目を開ける、

目の前にいたのは____人間だった…

「こんな所にハムスター…?迷いこんだのかな…。」

見たところ人間はこちらに敵意は無いようだ、それどころかいい人にみえる。そしてかわいい。

「とりあえず、1度出よう。」

保護してくれるのだろうか、やはりいい人だった。そしてかわいい。

……このままこの人について行こう…

絶望的だと思っていたハムスター人生だが、意外と何とかなりそうだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

外に出てみると、陽も沈みかけで、人々が自分の家に帰っている頃だった。

俺はというと、さっき拾われた人間に、冒険者ギルドへと連れてこられていた。

「リゲルさーん!」

「どうしました?あら、セルビィさん、今日はどうでしたか?」

この受付の女の人はリゲルさん、拾ってくれた子はセルビィと言うらしい。

「あの、ダンジョン内でこの子を見つけたんですけど…。」

「あら、ハムスター?迷い込んだのでしょうか。」

「そうみたいです…どうしたらいいでしょうか…」

「じゃあ、こっちで保護しましょうか。」

ここでギルドに保護されればあとはイージーモードだ。

「あ、あの…」

「どうしました?」

「わたし、この子をおうちで飼いたいんです、ダメでしょうか…」


えっ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はーい!ハムちゃーん、今日からここがあなたのおうちですよ〜」

なんという事だ、この子の家まで来てしまった、女子の家に入るなんて10年ぶりくらいだ、ハムスターだとはいえ、緊張して強ばる…。

「これから毎日あなたをお世話してあげますからね〜♪」

……これはこれで良さそうだ。

「いやぁ、これで一安心だな…ん?」

目の前の少女は、目を丸くして何やら驚いた様子である。

「ハ、ハ、ハムスターが…喋った!?」

今度はこちらが驚く番だ。

「人間、俺の声が聞こえるのか!?」

「き、聞こえるけど…ハムスター…ほんとにハムスター…?」

「あ、ああ…正真正銘のハムスター…だと思う…」

言ってる俺も少々困惑している、本当に俺はハムスターなのだろうか、ネズミ型のモンスターとかだったらあの女神には1発蹴りを入れたい。

「びっくりした…ハムスターが話すなんて…」

「俺もよくわかっていないんだ、気づいたらこの街にいて…」

「そ、そうなんだ…ごめんなさいハムスターさん、まだ状況が飲み込めない。」

「それは俺もだから安心していい」

しかし本当に驚いた。まさか人間に言葉が通じるとは、ほかの人間には聞こえていないのに、この子だけなぜ…

「ハムスターさんはなんでダンジョンに…?」

「えっと…女神様に言われて…」

「女神様?」

しまった、口が滑った。

「いや、ここに来たことに困惑してて…気づいたら…」

「迷っちゃったのね。前はどこに住んでたかとかはわかる?」

「…わからない。」

「そっか…じゃあ、しばらくはうちに住んでてもいいよ」

というかそもそも飼いたいと言ったのはそっちだ。が、面倒臭いので言わないでおく。

ともかく、これでしばらくの間は楽に過ごせるわけだ。

「ところでさっき言ってた女神様って誰?」



文章力のなさに絶望しながら書いております。

どうか暖かい目で見守ってやってください

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