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邪神様は勝利したい ~三万年負け続けた邪神様は英雄の家に転がり込み弱点を探る~

作者:泰明
「ひぐっ……ぐすっ……うえぇぇぇ……」

 世界を滅ぼすと言われる邪神を討伐した英雄は、六畳一間のアパートの玄関を開けたまま立ち尽くしていた。

「おうちがぁ~……ひっく、全部ぅ……埋まってぇえ……ぐすっ」

 目の前で泣きじゃくる少女こそがその邪神であるが……普段の自信満々の様子はなりを潜め、かわいそうな程に憔悴している。

「えっと……? んで、復活したはいいが地下神殿が都市開発で埋め立てられてた……と?」

「だっ……誰も居ないし……ひぐっ、おっ……お腹すいだぁっ! うえぇ……」

 邪神に呪いをかけられて三万年、互いに生まれ変わりを繰り返しながら殺し合いを続けてきた中で、初めて見る弱々しい邪神の姿になんとも言えない感情が英雄の胸を満たす。

「まぁ……上がってけ、飯くらいは食わせてやるから」

 もしやこれは演技か罠か? 英雄の懐に潜り込んだ邪神は勝利に向けて策を練る。

「ぐすっ……相変わらずの甘ちゃん、じゃが我を懐に入れたが運の尽きよ……ここで弱点を探り貴様にも敗北の味というものを教えてやる……」

「なんだ? さっきからぶつぶつと……ってかカレー食ったら帰れよ? どっか無事な神殿かダンジョンかあんだろ?」

「はへっ?」

 英雄の言葉に取り乱し、もう野宿は嫌だ餓えるのは嫌だと駄々をこねる邪神……果たしてこれは本当に演技か……?
 斯くして1026戦1026敗の戦績に白星をつけるべく邪神の迷走が始まる……これはそんな二人が夫婦になるまでの戦いのお話である。
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