ルシカと二人で旅をさせられた
誤字、脱字や文法など自分なりに全部修正させていただきました。よろしくお願いします。
ルシカはチラッと天羽を見て気持ちを探ってみる。
「行こうか」
「うん。そうだね。前に進まないと」
「あんた意外と繊細だね」
「いえそんな、ただ……」
「ただ?」
「いえ、やっぱり何でもない、さっきの忘れてて」
「わかった、もう忘れたから安心していいよ」
天羽はルシカに直視して感謝の気持ちを述べる。
「あとは、ありがとう、さっき止めてくれて」
「お安い御用よ、ああしないと何か起きるか予測つかないから、万が一何かあったら、取り返しのつかない事態になるんで」
「そうね」
天羽は打って変わって翳りのある顔してだんまりした。
「そんなにくよくよするな、もういいのよ。あんたを苛む人なんていないわ」
ルシカは天羽の頭を撫でてよしよしとする。天羽はそれに対し恥ずかしいと思い彼女の手を振り払ったがルシカは身長差を利用してそれをうまくかわせた。
「ほんの少し私より背が高いからっていい気になりやがって……!」
「ストップストップ、ここからは真剣な話をしよう」
「あんたが先に……はぁ、わかったよ。おすすめスポットとかある?」
「え?私に委ねるの?」
「見知らぬ世界に入り込んで、ずっと他人のアドバイスを従ってここまで来たから」
ルシカは口を隠して熟考を重ねる。
「困っちゃうなぁ…だったら戦力の補充はどうだ?」
「なんで?守ってくれるじゃないの?」
「そうだけど、基本的な道具を買っておいた方が心強いじゃん」
「一理あるね」
天羽は無自覚のままルシカのアイディアに相槌を打った。
「南へ降りるととある有名な町に着くから、あそこでは美味しい食べ物がいっぱいあるらしいよ」
「うん?何言ってるの?」
ルシカが言っていることは辻褄が合わないことに気づき、天羽は怪訝そうに彼女を見つめる。
「あ、失礼、言い間違っちゃった。ちまたでは南の町には多様な雑貨屋があると有名だ」
ルシカは慌てて軌道修正して、きれいに自分のミスをフォロワーした。
「もしかしてあんた、お腹すいたの?」
「違う、本当に言い間違っただけ」
天羽はバックに突っ込んで何かを探っている様子だった。
「はいはいわかってる……お!あんたついてるね!まさかもう一個あるとは」
ルシカは目を光らせ、はやる心を抑えて朗報を待つ。天羽はバックからぺしゃんこのおにぎりを取り出した。それを見てルシカはあきらかに落胆した。
「スイッチを切れたようは表情はやめて。これおいしいよ」
「なにこれ?」
「おにぎり」
「いや、このぐらいは知っているよ、なんだそのパッケージ」
「あ……バックの奥から引っ張り出したもので、ちょっと平たくなっちゃった」
「ちょっとどころじゃないけどお嬢さん、もう完全にクッキーな形になってるし……」
「文句多いなあ、あんた喋りすぎだよ。これしかないの!食べる?」
「まぁ、何もないよりマシだね」
ルシカはしぶしぶと頷き妥協した。
天羽はおにぎりを真っ二つに分けて、ルシカに渡した。
ルシカは勢いよく一口だけで半分のおにぎりを一気に口に詰めて、もぐもぐと咀嚼する。
「ていうか、一口デッカッ!」
「なんかまずくないけど、食感は最悪だね」
「悪かったな、バックの中で押しつぶされたから、べちょべちょになって」
「そうは言っても、ありがとう、初めてこの世界以外の食べ物を食べられた」
「美味しかったらそれでいい」
「じゃ行こう、南の町へ」
こうして天羽はルシカと二人で南の町へ歩く、途中からは誰にもしゃべらなかったから、少しずつ気まずい空気が流れ始めて、天羽は率先してこの状況を打破する。
「質問していい?」
「いいけど、なに?」
「あんたは狼だよね?」
「ええ。紛れもなく世界一で、一番強くて頼もしい狼だ」
「自画自賛かよ……私が聞きたいのはなぜこの姿で、元の姿に戻らないの?昔は架空の物語を読んでて、人間の姿を維持するのは魔力がかかるって」
「それを聞くの?もっと他のこと……」
「じゃ逆に何の質問をされたいの?」
「いや、私考えすぎた。そうね。私は他のやつと違って、ちょっと特別な事情があって、だから自由自在に変換できるの」
「なんか便利だね」
「理由、聞かないの?普通の人ならそれがグイグイ行くでしょう」
「私、人と関わりたくないの。どうしても避けられないのなら、なるべく深く掘り下げないようにする。それが私の性格なんだ」
「なんッ……」
ルシカは天羽にどうして人との絡み合うは極力に避けたいのかと聞きたかったけど、ふと自分もそういう似たようなところもあって、半分出てきた言葉を強引に喉へ逆流させた。
「どうした?」
ルシカは平静を装って鼻を触りながら彼女にこう答える。
「何でもない」
「いつか、あんたが自発的に言いたかったら、いつでも歓迎するぞ。まぁ、前提としてはその日の私は上機嫌だったこと」
今でも暴かれそうになり、その笑顔まみれの仮面の裏に一体何を隠しているのか、恐らくそれを知っているのは天羽自身のみだ。
「……わかった。その時相手にしてくれ」
「うん。あんたが望むのならば」
南の町へ向かう途中、天羽はルシカの口から異世界のところどころの面白さを聞かされて、彼女にとってどれも神秘的で、魅力的だった。
「つまりあんたは全部行ったことがあるの?」
「全部じゃないけど、村長から教えられたの。彼は若い頃から異世界を一周したらしいよ」
「例えば?」
「獣の国」
「聞いた印象には主に獣が生息している国?」
「案外賢いね」
「バカにしないで」
「獣の国は凄く不思議な国なの、噂によるとその領土に入ると、人間でも獣の具現化してしまうよ。例えばあんたなら……多分……」
ルシカは天羽の顔を見つめて、何か面白いことにツボって思わず失笑してしまった。
「失礼なぁ、人の顔を見て笑うなんて!」
「ごめんごめん、そうね、羚夏は子犬や猫かな。結構似合うと思うよ」
「だからさっき、ガン見してて想像してたよね。できればカエルさんの方がいいと思うけど」
予想もつかない答えが咄嗟に返えてきて、ルシカは笑いを堪えなかった。
「何か面白んだよ」
「違う、カエルに偏見はないけど、獣の国だから、カエルなんて絶対出てこないよ!」
赤面になった天羽は慌てて話題の方向を切り変わる。
「それで、獣の国に何かあるの?」
「ここからは本番だ。あそこには動物と話せる魔法水があるんだ、それを手に入れたら、動物たちと会話できるの」
「聞いた話によると面白そうだね」
「ちょっとワクワクしてた?興味津々のようで」
「行きたいは行きたいが、今は南の村に行くでしょう、あそこに行ってから決める」
「オッケー」
「あと何時間に着く?」
「多分三時間くらいかかるかなあ、今のスピードだと」
「そうか……そんなにかかるの?」
「ええ、だって生贄の村は東南の位置にいって、南の町は南にいるから」
「じゃもうひと踏ん張りしよっか」
そうは言っても天羽は引きこもりすぎて、以前よりも体力の消耗が早い。よろよろと歩いている姿を見てルシカは不安になり、彼女を受け止めた。
「引きこもりですか…さぞ普段運動していないお方ですね」
「そうだよ」
「このままだと、目的地に着く前に倒れてしまうよ、最終手段を使うわ」
「最終手段?どこ○もドアでもあるの?」
「ない、ていうか何それ?聞いたことがないけど」
ルシカは跪いて、両手を後ろに置く。乗れと言わんばかりに姿勢を構える。
「え?」
「元々は狼の姿に戻って、あんたを背に乗せてあげたかったけど、さすがに危ないので、これなら安全だ」
「これはおんぶ?ってこと」
「あんたの状態は万全じゃないから、その方がいいと思う。それに私は羚夏より何百倍元気よ」
「ごめん」
「いいのよ、気にしないから」
「じゃ、お言葉に甘えて」
天羽はルシカの背をペタッとくっつく、力が入らないから何度も横に倒れそうになるところだった。
「おっとっと、危ない、しっかりつかまってよ、落ちたら知らねえからなぁ」
「落とされないとうに頑張る」
ルシカはバランスを崩さないようにやおら立ち上がり、位置を整えて出発する。
ゆりかごにいるような感じで天羽はいつの間にかすやすやと寝てしまった、
あれから三時間が経って、ついに南の町にたどり着いた。
「羚夏、着いたよ」
天羽は微睡の中で誰かに呼ばれた気がするが甘美な眠りに起きる気は一切なかった。
「羚夏、起きろ!もう着いたよ。いつまでも寝るつもりなの?」
「うん?もう着いたの?」
「もうとっくに着いたよ」
「早っ!走った?」
「うん、早かったでしょう」
「気づかなかった……」
「熟睡しているからだよ」
「それはそうだよなぁ」
「一人で立てそう?」
「うん、たぶんいける、ありがとう。ルシカ」
「なら、町に入ろう」
「うん」