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歌と詩

空中浮遊

作者: 風花 深雪


誰も居ない 放課後独り

夕陽だけが 私を照らす


屋上から 眺める景色は

どうしたって 無彩色


物質だらけのこの世界

見えるものだけ 触れるものだけ


それ以外にも 目を向けて

無理してつくった 笑顔の裏側



私のの傷 募った痛み


癒す術を 教えてください






突き刺す言葉と その波動

同調圧力 蔑む視線


これらが私を 殺すのです

無残に心を 抉りとる


物質だらけのこの空間

私は叫ぶ やめてほしくて


けれど皆んなは 知らん顔

見て見ぬフリを するのです



私のの傷 募った痛み


私は透明人間いないものですか?






沈む夕陽と 寄り添うように

私は空を 飛びました


白黒だった 街並みが

さらに暗く 染まるとき


物質だらけのこの瞬間

やっと私を みてくれた


くうを切る手に 声が聴こえて

涙に濡れた あなたの顔が



私のの傷 募った痛み


誰かに気づいて ほしかった






ゆっくり闇に 吸い込まれてく

今更世界が 色づいた


私がいても いなくても

どうでもいいと 思っていたから


物質だらけのこの世界

助けてくれる 人間ひとはいたんだ


愚かな私は 気づけなかった

優しいあなたに 気づけてよかった



私のの傷 募った痛み


潰れた体躯の その向こう






最後の最期で 報われた









あなたの脳裏に、焼き付いて。






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― 新着の感想 ―
[一言] とても幻想的な詩だと思いました。 私の見方が違っているのかもしれませんが、儚く散っていく情景が浮かびました。 素敵な詩をありがとうございます。
[良い点] 紡がれてゆくリズムが、終始心地よかったです(*^^*) 風花さんの世界に浸りながら、物語をゆっくりと食んでいたくなる、そんな作品でした(*^^*)
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