表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【詩集】Shangri-La

夜のほおずき / 紫陽花

作者: 野鶴善明

 夜のほおずき



 星を見上げる

 夜のほおずき

 深い紅は

 火照った心


 眠れぬままに

 あなたを想う

 届かない

 わたしの夢


 瞳を伏せる

 夜のほおずき

 冷たい闇に

 ついた吐息は


 いっそ雨が降れば

 この想いも

 さめてくれる

 かもしれないのに


  近づく風

  あなたの影

  舗道に響く

  乾いた靴音


 息をひそめる

 夜のほおずき

 見つめる瞳

 深い紅


 音もないまま

 ささやきかけた

 夜へ落ちた

 深い紅




 紫陽花



 わかってもらえない

 悲しみがある

 月の光を浴びても

 癒せない

 悲しみがある


 涙まじりの青

 憂鬱な紫

 咲き乱れる赤

 譲れない白


 うつろいながら

 悲しみは

 その姿を変えるだけ

 消せない傷に

 気づいて欲しいのに

 なぜ


 抱きしめるしかない

 悲しみがある

 風に吹かれても

 ほどきようのない

 悲しみがある


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ