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それは寿司屋ですか?

 夜分にこんばんは。

 ヘルプデスクです。


 一日のアクセス数が2,000を越えました。

 その記念に、ちょっとほのぼの話をお送りします。


 話のネタと一緒に、一笑に付していただければ幸いです。

「こんちは、皆籐さん」


 三〇代の男性が、ヘルプデスクに顔をだしました。


 どこかで見たことがあるキャラです。


 それもそのはず。


 牛丼論争を巻き起こした【南】です。


 なんとモブキャラで初の二回登場という快挙を達成です。


「で、どこで売ってるの?」


 ヘルプデスクコーナーに入ってきた南は、周囲をキョロキョロと見まわします。


 皆籐は、夢子と悠の二人と顔を見合わせてから、訝しげに彼を見ます。


「なにがです?」


「ヘルプデスクって、大人のおもちゃ、売ってるんでしょう?」


「……売ってませんよ」


 南がとんでもないことを言いだします。


「いや、だって、なんか夜の夫婦生活の世話まで始めて、相談受けた奴が大人のおもちゃを持っていたから、きっとヘルプデスクでお薦め品を買ったのだろうと噂になっているけど……」


「ものすごい角度から攻めてくる噂ですね……。うちは物販はやっておりません」


 思いだしたのか、「お楽しみでよろしかったですわね!」と悠が血の涙を流します。


「そうなのか。まあ、いいや。今日は別件だから。……えーっと、石野さんはいないね、よし」


 彼は机を見て、圭子がいないことを再確認します。


 そして、皆籐にビシッと指をさしました。


「皆籐さん、あんたはカ○パ派? スシ○ー派?」


「……またそのネタですか」


「寿司だけに、このネタです」


「オヤジギャグはいいですから、ランチぐらい自分で決めてくださいよ」


「いや。今日のはディナー」


「知りませんよ。ちなみに、私は銚○丸派です」


「だから、第三派だすなってば! ってか、きっと他の二人もまたバラバラなんだろう?」


 そう視線でふられた悠と夢子が答えます。


「銚子○派ですわ」


「銚○丸派です」


「なにいぃぃ! いきなりオレが少数派か!?」


 予想外に、三人とも好みが一緒でした。


 困った南が頭を抱えていると、そこに天敵が現れます。


「おはようございま~す★ あ、南さん。お疲れさまです」


「おっ、おう。石野さん、おつかれ……」


「ん? どうかしましたか?」


 南のぎこちない態度に、圭子が心配そうな顔を見せます。


「お熱でもあるんですか?」


「違うのよ、圭子ちゃん」


 圭子が南のおでこを触ろうとするのを慌ててとめたのは夢子でした。


「今ね、南さんがどこの寿司屋が好きかって話をしててね」


「ああ。寿司屋ですか。私がよくいくのは、銀座の久――」


「ああ、ストップ! ストップ! 言わないで!」


 南が慌てて大声で止めます。


 圭子はビックリ顔です。


「お願い、言わないで。これ以上、傷つきたくないの」


「……?」


「それに今、回転寿司の話だから」


「ああ。回転寿司ですか。……一度、行ってみたいと思っているんですけど」


「え? 行ったことないの!?」


 一同、ビックリします。


「ありませんよ? なんか楽しそうですよね、回転寿司。でも、寿司って出てきたらすぐ食べるのがいいと思うのですが、その辺はどうなっているのでしょうか?」


 顎に手を当てて、かわいく首を捻る圭子に、周りがザワッとします。


「圭子ちゃん……」


 夢子が口火を切ります。


「回転寿司には、ハンバーグがのった寿司があるんだよ」


「……へ? ハンバーグ? ……ま、またまた。いくら私でも、そんなこと信じませんよ★」


 皆籐、夢子、悠、そして南は顔を見合わせます。


 純真無垢なその瞳は、とても嘘をついているようには見えません。


「カルビ焼き肉がのった寿司もありますよ」


「なすがのっているのもありますわ」


「とんかつがのっているのもあるよ」


 皆籐、悠、南も後に続きます。


 圭子は目をパチクリです。


「ま、またまた~。みなさんでわたしをからかって★ そんなものが寿司にのるわけないじゃないですかぁ~……って、う、うそですよね?」


「それが本当なのよ、圭子ちゃん!」


「――!!」


 圭子、ショックで固まります。


 しかし、夢子は容赦がありません。


「さらにね、寿司と一緒に、ジュースやサラダ、ケーキや和菓子、唐揚げやフライドポテトまであるのよ!」


「――!! そ、それ……寿司屋なんですか!?」


 改めて言われると、非常にまっとうな質問で、みんな答えるのを躊躇ってしまいます。


「わ、わ、わ……わたし、行ってみたいです! 連れてってください!」


「……よし、行きましょう」


 その場の全員がうなずきました。



 その日の夜。


 ヘルプデスクに南を加えて、圭子のための回転寿司体験ディナー会が開かれました。


 彼女は「アメージングです! グルメというより、アミューズメントです!」と大変興奮しながら、体験したようです。


 ちなみに、女の子3人に迫られて、その時の食事代金は、すべて南が持つことになったそうです。


■用語説明


●牛丼論争を巻き起こした【南】

 21話「牛丼は何派ですか?」をご参照ください。


●「お楽しみでよろしかったですわね!」

 前回のお話をご参照ください。


●「カ○パ派? スシ○ー派?」

 作者は近くにカッ○があるので、そちらに行くことの方が多いです。


●銚子○

 作者は少し離れたこの店のが好みです。

 ただ、どうしても高いので……。


●「銀座の久――」

 まあ、銀座の名店なので言わずともわかるでしょう。


●「回転寿司には、ハンバーグがのった寿司があるんだよ」

 実は、これ実話が混ざっています。

 作者の知り合いが、「回転寿司に行ったことがない。ハンバーグがのっているという寿司を食べてみたい」と言いだして、みんなで回転寿司オフ会をやったことがあります。

 今は、ボカロのPとして活躍している彼。

 あの時、回転寿司に行ってハンバーグ寿司を見た時の感動をぜひ歌にしてほしいものです。

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