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3/3

電話ボックスの中の男

マジにあった話ッス


 やぁ! 今日3回目の投稿だよ!


 マヂで暇なんやね。 って冷たい視線むけるのヤメテクダサイ。

 ガラスのハートなんで! マヂでへたれるっスから!


 実はさ、暇ってか怖いんだよ!自分で書いた幽霊話が怖くて一人で眠れねーんだよ!


 てか、前の話だと、やっぱりオレの見間違いで、実は3人でラブホで楽しんでた人達なんじゃね?って声もあると思うんで、


 これこそ! マジで! ガチで幽霊目撃経験!ってのをUPするッスよ!


 これを書き終えた時、果たしてオレは一人で夜中にトイレに行けるだろうか…


 視線の先にあるオバァの大人用のオムツなんか履かないんだからねっ!




 スー  ハー


 ま、ちょっと落ち着くっス。



 思い出して、今から書くっスね。


 



 あれは4月初旬、年度はじめの忙しさで、オレはやっぱり弱っていた。



 平成26年度の締めの書類がようやく終わったと思ったら、もう次の年度が始まっていやがって、その日もオレは残業でクタクタになっていた。


 N市とY市をまたぐ形であるその河川の橋の上を、渋滞の車の烈のテールランプが

赤く光ってずーっと続いていて、牛歩なみの速度で車は進んでいた。



 ついてないよなぁ。大渋滞じゃないか。



 オレはカーラジオをFMの局に合わせ、ハンドルを握ったままイライラを抑えようとしていた。


 さっきっからノロノロ進んでは止まりの繰り返しで、川を渡りきるのはまだ時間がかかりそうだった。


 ポツリポツリ


 雨が降ってきて、ワイパーのスイッチを入れた。


 なんだって今日はこんなに混んでいやがるんだ。


 早く帰って睡眠を取りたい。いや、その前に持ち帰った仕事を仕上げるのが先か。


 ビールを飲みたいところだが、飲んでしまえば歯止めが効かず、次の日に差し支える。


 提出日のせまった書類を頭の中で出来上がるまでの時間配分をして仕上げまでの流れをくみたてる。


 ちっ まにあわねーよ。


 明日も自主的な早出か(手当がつかない)



 暗澹たる気持ちで舌打ちしていると、それでも車は動き、橋を渡り終える場所のところまで来るとスムーズな流れになった。



 Y市側の橋を渡りきったところに電話ボックスがあるのは以前から知っていたが

暗い堤防上にポツンと建っている電話ボックスは暗闇に照明のせいで利用者を浮き上がらせ、付近に家もない事から、もし女性がこの電話ボックスを利用したら返って目立って危ないのではないだろうか? と、オレは以前から思っていた。


 橋のところは交通量はあるのだが、堤防側は真っ暗で人気がない。

 この橋を歩いたり、自転車で渡る人は皆無ではないのだが、いかにも寂しい場所だ。


 オレが車で通りすぎる時に電話ボックスを利用している人を見たことがないが、一人一台の携帯を持つ時代でも、要望があってこの場所から電話ボックスが撤去されないのかな? などと漠然と思っていた。



 だが、驚く事に今日は利用者がいるようだ。


 電話ボックスの中で60代位の白髪の男性が電話にもたれかかるように腕をかけ受話器を持ち何かしゃべっている。


 男性の黒いポロシャツとスラックスは電話ボックスの照明に照らされて、その身体が浮き出て見えるようだ。


「ほーお、めずらしい」


 オレは、何となく、その男性を注視しながら車で通りすぎた。


 その時だった。


「え???」


 通りすぎた瞬間に男性の姿は消えていた。


 まるでブラウン管を見ていて横を通りすぎた瞬間に画面が見えなくなったかのように男性は消えた。



 オレは目をこすった。


 オレの車は前の車に続いて進み、バックミラーにうつった電話ボックスに人の姿が視える事はなかった。



 やべぇ 視えちゃったかもしれねー。



 家に帰って、塩を背中にふった。


 まぁ気休めだ。





 それから暫くたった4月の終わり頃。


 その橋を渡ろうとしたがやはり混んでいた。



 ふと見ると、消防車と救急車が路肩に止まっている。


 堤防の火災か、それとも事故か?



 川の中ほどまで橋を渡ると、消防署職員が一般の青年とともに、何かを話ししながらサーチライトで川面を照らしていた。


 誰か飛び込んだらしい。




 



 この話は…怖くないっスか?


 マジでガチな話なんスけど。






 中で変身でもしてたんじゃね?って笑って読んでるそこの人!


 君、強いッスね。

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