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桜姫  作者: 青木ユイ
9/10

第8話 トリップは突然に

「はぁ……。どぉしよ……」


私はため息をついた。

そして、庭にある大きな桜の木の前に立った。

そう言えば、学校にもあったよなぁ、桜の木。

……懐かしいな。

でも、やっぱりここの方が良いかな。

楽しい、し。

私は桜の木に手をついて、ため息をついた。

レオリー王子様、私の事どう思ってるんだろう……?

私、もう分からないよっ……!

その時、私は白い光に包まれた。

何……?

もしかして、この感じ、またトリップしちゃうの?

えっ、どうしよう!

カッと、とたんに白い光が眩しく光り出す。

やばい、この感じは完全に、帰っちゃう!

これで良かった……って、良くない!

ぐるぐる回っているような気がして、気分が悪くなる。

そこで私の記憶は途切れた――――――。



「うぅ……」


私は体を起こすと、周りを見回した。

見覚えのある建物――――学校だ。

やっぱり、私帰ってきちゃったんだ……。

私は大きな桜の木を見つめた。

桜の花はすっかり散って、緑色の葉っぱが今にも、芽吹いてきそうだ。

空を見上げると、雲一つない青空が広がっていた。

この空を見るのは久しぶりだ。


「あら? 白澤さん、こんなところにいたの? どこに行ったかと思って、私、心配してたのよ~」


後ろから聞こえてくるほんわかしたこの声には聞き覚えがあった。

この声は、遠野先生だ。

久しぶりだなぁ、この声。


「遠野先生……っ! お久しぶりです」


私はつい本音を漏らしてしまった。

ヤバい、変な人って思われる!

絶対、ミオウが遠野先生と接触してるはず!

私とミオウが本当に入れ替わっているとしたら、だけど。

それにしても、私たちなんで入れ替わったんだろう?

全く世界違うのに。

私みたいな平凡女がなんでお嬢様なんかと?

何の共通点が…………あ。

顔、かもしれない。

顔なら、私とミオウは似てる。

っていうことは、顔が原因?


「白澤さん、お久しぶりね。私探していたのよ? どこへ行ったのか」


突然声をかけられて、私はハッとする。

遠野先生がおかしなことを言っているからだ。

お久しぶりって……遠野先生、私に会ってないの?

私じゃなくて、ミオウだけど。


「会うの、何日ぶりですか?」


私はばれないように遠回しに聞いた。

すると、遠野先生は何も気にしていないように、考え込んでから言った。


「昨日プリント頼んだでしょう? あれから会ってないわ」


私は驚いた。

ミオウ、何をしてたの?

でも、私とミオウが同じ場所に存在することはない。

ミオウは元に戻ってるのかな?

それとも、私がミオウの世界に行ってミオウに間違えられただけで、ミオウは逃げ出したのかな?

どうなんだろう?

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