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概要~しゃちんとまる秘ちゃん~

「しゃちん!」

ガラリッ。


引き戸の向こうから、ころころした影がとびこんできました。

まる秘ちゃんです。

丸っこくて、かわいい子です。


「これみて、ちょっ!」


まる秘ちゃんが胸にだきかかえていたのは――

きらきら、きらきら。

光をあつめるような絵でした。


「こ、こりはあああ〜〜〜!!」


しゃちんは目をまるくしました。

まる秘ちゃんのお絵かきは、いつだって真っすぐで、

あたたかくて、芯がありました。


しゃちんは、その絵がだいすきです。


「まる秘ちゃん、ほんとうにすごいなぁ。」


しゃちんは、まる秘ちゃんの頭をそっとナデナデしました。

まる秘ちゃんは、ほころんだお顔で「えへん!」と胸をはります。


しゃちんは思います。

痛い日も、つらい瞬間も。

まる秘ちゃんの絵があれば、何度だって立ち上がれました。



ある日。

まる秘ちゃんのお絵かき道具が、ぽきりと壊れてしまいました。


しゅん……。


まるっこい肩が小さくなります。


「だいじょうぶ!」

しゃちんは胸を張りました。


「しゃちんは、お金があるんだ!」


――嘘です。


しゃちんには、お金はあまりありませんでした。

お腹は、ぐーぐーなっていました。蓄えはありましたが、それは何かあった時のためのものでsた。


「まっててね、まる秘ちゃん!」


たたたたたっ!


しゃちんは、走りました。



「よいしょっ……よいしょっ……!」


お仕事は、大変です。

手はひりひり。

体はぐったり。


でも、くじけません。


「しゃちんは、つよいんだ!」


――嘘です。


しゃちんは、つよくありません。

立派なひとでも、すごいひとでもありません。


ただ、まる秘ちゃんを悲しませたくない

その気持ちだけが、しゃちんを動かしていました。


そして、ついに。


「買ってきたお!」


「ほんとに!?」


まる秘ちゃんの目が、きらぁっ!と輝きました。


「たかくなかったのん?」


「やすいもんだよ!しゃちんは、お金もちなのさ!」


そうです。

しゃちんにとっては、本当に「やすい」ものなのです。


まる秘ちゃんの、うれしい声。

ふくらんだほっぺ。

はにかむ笑顔。


それが手に入るなら、どんな値段でも安いのです。


しゃちんには、お金も、才能も、肩書きもありません。

誰にも自慢できるものはありません。


でも、まる秘ちゃんを幸せにしたいと思う気持ちだけは本物でした。

挿絵(By みてみん)

世界、人物、引用、元ネタ、テキスト等【引用、参考文献等】

blog

https://as-game.net/

cien(全年齢)

https://ci-en.net/creator/11836

pixiv

https://www.pixiv.net/users/291714

https://www.pixiv.net/users/86840261

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