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ランニング星人

ある街にランニング星人と言われている男がいた。

 服装はいつも上下黒のジャージで、赤色のランニングシューズを履いている。

男の伸長は180㎝程度あり、短髪で堀の深い顔立ちなので、時には青年のように若々しく見えることもあれば、時には中年の男性のように見えることもある。

そんな男が走っていれば、誰の目にも止まるだろう。その街で彼の姿を見かけるのは近隣の人にとって見慣れた光景だった。働いているのか、なぜいつも走っているのか、その男の素性は誰も知らない。声をかけられても振り返ることはなく、黙々と走り続けるのだった。

 その容姿と圧倒的存在感から、近所の小学生たちの間で話題になり、いつしか「ランニング星人」と言われるようになっていた。ランニング星人の歩いているところは誰も見たことがない。走っているのを見かけた子どもたちが、「ランニング星人だ!」「おーい!ランニング星人」などと面白半分で声をかけても、彼は顔色一つ変えず、視界から消えるまでペースを落とすことなく走り去ってしまう。そのうち、街中で見かけることはあっても誰も話しかけようとしなくなった。



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