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雪女の一生【冬の詩企画】

作者: 桃丞 優綰

 ひゅーと白いふわふわが流れていく

 私の周りを舞い遊ぶ

 いつもふわふわ私を包み

 私の周りを閉じ込める


 恋をした

 熱く熱い恋をした

 それでも彼はいなくなった

 私を残していなくなった


 冷たい冬だけ私に残った

 ひゅーと風が家を突き抜ける

 時が止まったようだった

 私は灰を身体に塗した


 寒くなくなる

 彼と共にある

 白い衣が私を包む

 彼に近い色として


 私を求める男がいた

 私の噂を聞いた人

 私の噂に恋した人

 私は彼にキスをした


 白い衣がふわって広がり

 私の周りのふわふわが彼を包んでいく

 恋は一生私のもの

 彼の恋は永遠になった


 私は毎日キスをする

 唇の先からは熱い想いが伝わってきた

 私がずっと欲しかったもの

 ずっとずっと欲しかったもの


 ずっとずっと

 違う

 こんなものではない

 私が欲しかったのは


 私はまた待った

 次の来訪者を

 時折街におりては

 その「人」を待ち望んで

本作は「冬の詩企画」参加作品です。

企画の概要については下記URLをご覧ください。

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)

なお、本作は下記サイトに転載します。

http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)


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― 新着の感想 ―
[一言] 熱い恋を求めて、どんどん男に口づけを交わしては、凍らせてしまう。 どんなに求めても手に入れても、恋人は凍ってしまって、また新しい人を求める。 というように解釈しました。 真実、凍らないで愛…
[一言] 小泉八雲の怪談奇談の中の雪女が頭にあるせいか、この雪女の詩がなかなか消化出来ません。 冬、街角に立つ女性を意味しているんでしょうかね?
[良い点] 雪女の恋とは、またステキな視点ですね。 冷たさと熱さ、相容れないものを重ね合わせるから切なくなる。 なんて、思いました。 [一言] 雪女が待ち望む「人」に出会えることを祈ってしまう。
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