序.なんで僕が羨ましいんだろう?
こいつ、何もしてないくせに、なんでこんなにうまくいくんだろうと思ったことないだろうか?
今からする話はその中うちの一つ。
僕は、田辺晶。僕は周り人と少し感覚が違って浮くことが多いけど勉強だけはできたんだ。別に塾に行ってたわけでもないし、宿題をするたびに調べ物をして.........とかそんな真面目な性格なんかでもない。ただ、ゲーム好きで、正直にいえば周りの人たちよりもゲームしてる時間は長いし、友達ともよく遊んでたし、自分が他の人と違うだなんて思うはずもなかった。でも、なんか少し変なんだよね。みんなが僕を羨ましいと思ってるみたいなんだ。なんで、そんなこと思うんだろう。 そんなふうに考えていたこともあったな。人は生まれた時点で、いや、この宇宙ができることからなにもかも変えることのできない運命だったのだろう。多分、神様は僕たちに平等な力を分けてくれたんだ、ただそれが使えるかどうかは運命によるんだろうが...
「今度の日曜日、一緒に遊ぼうぜ!」友達の言葉に僕は迷わず答えを出した「いいよ、何時から?」と、いつもと同じような日...のはずだった。でも、そこから少しずつこれまでと変わった人生を歩むことになるなんてこのころの僕はまだ知るはずもなかった。知っててもこの道を選んだかもしれない。たとえ、どんなに悲惨で残酷な運命が待ち受けようと。