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5.毒吐く夢とお姉ちゃん

見直すと誤字が多くて、投稿後もちまちま直して行きます。


見直したら今回、特に誤字とか多くて、多めに直しました。

 私は今、夢を見ている。

 夢を夢だと意識して見ることが出来るという、明晰夢と言うものだろうか。

 これってもっと自由に夢の中を、好き勝手出来るものだと思っていたんだけど……。

 そんなこともなく、私に体もなく、意識だけが宙からその場を見下ろしていた。

 アングルすら切り替えられないって不便だと思います。私。


 イラスト描写もあいまって、代わり映えのしないつまらないアニメを観賞している気分になってくる。


 この夢の舞台は、この世界のどこかの建物内のようだ。受付があり、そこに2〜3人が待機している。

 元の世界のお役所に雰囲気が似ている気がする。


 待機しているうちの一人、メガネの男がアニメ(夢)の主役のようであった。

 彼がなにか行動するたび、それに伴った独白が彼の発言とは別に聞こえてくる。


「ご依頼内容は以上でございます。〇〇様にはいつも贔屓にさせて頂いておりますので、こちらも助かっておりますよ。今後ともよろしくお願いいたしますね」


 メガネの彼が、愛想よく向かいに立つ強面の男に頭を下げると、強面は上機嫌で依頼書を受け取り、外へ出ていく。


『反吐がでる。反吐がでる!』

『気持ち悪くて仕方がない。ご機嫌取りの声も、貼り付けたクソみたいな笑顔も、それに気づかないアホも。なにもかも気持ち悪い』


 メガネの独白が始まったようだ。


『同僚達も、なにが素晴らしい成果です! だ。裏で散々バカだ、アホウだ、人の話なんて理解していない獣以下だとの知っていただろうが! どいつもこいつも嘘だらけ。俺も嘘だらけ。それでも貼り付けた笑顔がいつまでもくっ付いて嫌がって気持ちが悪い』


「あはは、それは面白い! ぜひ今度ゆっくり聞かせてくださいよ」


 独白の合間にも受付に並んだ人達とのやりとりは続いている。

 独白は彼の本心なのだろう。表には出すことができず。中で燻り、ダクダクと溜まる毒のようなものなのだろう。


『面白くもないし、もう来ないでくれ。心が冷えきってひび割れてしまいそうなんだ。ああ吐いてしまいそうだ』


 独白はそう言うが彼の表情はにこやかなまま、次の人の対応へと続いていく。

 ただ、その対応の合間合間に一瞬垣間見える無表情が、彼の心痛を表しているのかもしれなかった。


 幾ばくか場面は続き、独白で毒吐く。

 ……。

 なんちゃって……。


 しらけたとでも言うように、私は目を覚ましていた。




 朝日が昇り、時計があれば10時を指していそうな時間帯。私は朝食を頂いていた。

 朝食も大盛りで今度はステーキやら焼き魚やらサラダが多くあり、それらが乱雑に同じプレートに積まれていた。

 昨日の夜より豪華になってる。ように感じるかもしれないが、そうでもないような気もする。


 昨夜に見た他のお客さんが食べていた料理に同じものがあった気がするんだよねぇ。

 冷めてるし……。

 残り物だよね……これ。


 食べかけだったら嫌だなぁ。でも残すのも勿体無いし、そんな余裕もない。金銭的に……。

 仕方がないので食べました。

 量的にも気持ち的にも完食は出来なかったけれど……。


 その後は門番さん達が来るまで、部屋で街道を眺めて時間を潰した。

 絵でも描ければハッピーだったのだけれど、生憎とペンがないし。ちょっと悲しい。

 紙はあるよ。おトイレ用だけど……。


 街道を眺めること自体はそれなりに面白かった。

 窓枠を額縁とした、動く絵画を見ているようで、心踊ったのだ。

 そんなおり、この宿屋に向かって来る門番さんに気づき、暇つぶしを終わりにし宿屋の入り口近くでお出迎えをする事にした。


「おう、待っててくれたのか。悪いな」


「いえ、部屋から来るのが見たので、待ってたわけじゃないですよ。気にしないでください」


 入り口に立って直ぐに門番さんも現れ、そんなやりとりをする。


「そうか? おっとそんなことより、こっちがカミさんでこっちのがうちの娘だ」


 門番さんが挨拶も程々に奥さんと娘さんを紹介してくれる。


「どうも、初めまして。ミズカと言います」


「こちらこそはじめまして、今日はよろしくね? ミズカさん。私はマリーです」

「初めましてです! キッカです! よろしくなのです!!」


 お淑やかな奥さんのマリーさんと、元気な娘さんのキッカちゃんが挨拶を返してくれた。


「早速ですけど、ここで描きますか?」


「いやその前に、画材やらを買いに行こう。折角だから良い物にしてもらいたいしな」


「え、でも、私。お金な」

「あぁ、気にするな。娘の誕生日が近くてな。いい機会なんで画材やらも使ってもらった後は、絵と一緒に娘のプレゼントにしてしまおうと思ってな」


 ついでだついで。と門番さんは言うとキッカちゃんの頭を優しく撫でている。


「あぁ、なるほど。そうだったんですね」


「はい! よろしくなのです! お姉ちゃん!」


「お姉ちゃん……。気合を入れて描かせていただきます!!」


 可愛いキッカちゃんのため、張り切ろうと思います!

 可愛い子にお姉ちゃんって呼ばれるのって、なんか良い……。


「ほら、お姉ちゃん。早く行こうなのです!」


 私の手を掴み引っ張るキッカちゃん。

 えへへ。なんか嬉しい。


「ほらほら慌てないの」


 言いながらマリーさんが後を追って来てくれる。


「画材買うついでに、街を案内してもらうと良い。俺はこれから仕事なんでな。マリー、後は頼むな」


 そう言うと門番さんは仕事の為去っていった。


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