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魔王さまの実況チャンネル ~その時魔王さまは思った。そうだ、配信しよう~  作者: ぢたま
三章 魔王さまによる魔法解説『魔法ってなんだろう?』
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三章 魔王さまによる魔法解説『魔法ってなんだろう?』 - 07 - 実験動画

三章 魔王さまによる魔法解説『魔法ってなんだろう?』 - 07 - 実験動画


 この瞬間に画面が静止画になる。

 視聴者全員が期待した通りの展開であった。

 それほど長時間続いたわけではなく、すぐに復活する。

 ただ、復活した時の画面は魔王バランの姿ではなく、見覚えのある超級美女が写っていた。

 スタッフが動画に切り替えたのである。


「まぁ、あれだ、直前の流れはすべて忘れてくれ。とりあえず、動画始まってるからまずは見て欲しい」


 コメントを拾うことなく、短く話し終えたタイミングを見計らうように、動画の中で超級美女が話を始める。


「みなさんこんにちは……いや、こんばんわでしたか? どっちでもかまわないから、自己紹介してください? ああ、すみません。前回の配信では生でださせていただいたハイエルフのリュールです。この度は、魔王バランさんに配信スタッフとして雇ってもらいました。そこで今から、実験をしようと思います」


 そう、動画に写っているのは、前回登場したばかりのハイエルフの超級美女、リュールであった。

 リュールが立っている場所は、屋外でどこかの山の中にある開けた場所であった。

 一見何もないような場所を歩いていく先には、大きさも形も同じくらいの白っぽい色をした火成岩が、離れた位置で並べられている。


「見て分かる通り、火成岩があります。大人の男性が四人がかりでようやく一つ持ち上げることができる重さです。とても硬いので、ブロードソードとかで切りかかれば確実に剣の方が折れてしまいます。これを今から、一つずつ別々の方法で破壊しようと思います」


 話しながらリュールは自分よりも少し低い程度の火成岩を、手のひらでぺちぺちと叩く。

 こんなものを鉄製のハンマーでぶっ叩いたところで、破壊するにはどのくらいの時間がかかるか分かったものではない。


「見ての通り、ここには三つの火成岩を並べてあります。実験の条件を同じにするために、材質は当然として、大きさと質量も同じにしてあります」


 そこまで説明を終えると、リュールは火成岩から小走りに離れていく。

 けっこう離れた場所までくると、そこにはテーブルが用意されていた。

 テーブルの上には何かが載せられていて、これからそれを使うのだろうと視聴者にはすぐ理解できた。


「それでは、左の岩石から順番に破壊していきます。まず一つ目の火成岩の破壊には爆薬を使います。すでに専門家の方が爆薬を仕掛けていて、導火線をここまで引いてくれています。後は私がこのボタンを押すと爆薬が爆発します」


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