二章 魔王さまによる勇者解説『勇者の真実と闇』 - 14 - 画像
二章 魔王さまによる勇者解説『勇者の真実と闇』 - 14 - 画像
また魔王バランはパネルを取り替える。
今度の画像では、さっきの画像と比べてはっきりとした違いが存在している。
「おっ、コメント早いね。さすがに見てすぐに分かったようだね。これは、前のパネルの画像の場所から、すぐ側の位置で撮影された画像なんだ。君たちもすぐに分かったとおり、僧侶の姿がなくなってるね」
さらに魔王バランはパネルを取り替える。
「これは、その次に捉えた画像なんだけど、この画像では戦士が消えて、勇者と魔法使いだけになっている。そして……」
魔法バランは今の写真パネルと入れ替えて、一番最初に使った謁見の間で魔王と勇者を捉えた映像のパネルに戻した。
「最終的にこうなったわけだ。バランス型パーティの弱点が最も顕著に出てしまった例だよね。もちろんこんなの、戦闘中のマネージメントを失敗したからに決まっているんだけど、勇者は全てを魔王の責任に転嫁することで解決しようとした。
それが、さっき見てもらった動画での勇者の発言に繋がるんだよね。これが、魔王側……というか、客観的な視点に立った場合の分析なんだ。今、どうしようもなかったのかもなってコメントした人いるね。でも、それはちょっと違う。ここから少し横道に話しが逸れるけどいい?
……時間大丈夫?ってコメントきたけど、今日は少し配信枠を長めにとってあるから安心してくれ。もちろん、会員限定枠が削られるわけじゃないから、会員の人もこれまで通り安心して金を払ってくれていいよ。いいよ、いいよ、好きにやってくれ、あんぱんは好きですか?
……そんなもの好きに決まってるだろ。で、だいたい認めてくれてるようだから、少し横道にそれるね」
魔王バランは話しながら、パネルを倒して見えない位置に置いた。
「みんなわかると思うけど、バランス型のパーティっていうのは長期戦向きなんだよね。ダメージを分散させることが出来るから、攻守ともに常に安定した戦い方ができる。
一方、今画像で見てもらったような弱点も抱えている。圧倒的な強敵と闘った時、その弱点はいとも容易く露呈してしまうんだよ。つまりこのパーティは本来、勇者を魔王城まで送り届けたことでその役割を終わっていたんだ。
けれど、ここまでやってきた仲間意識が、勇者による魔王城単身突入という選択肢を除外してしまった。でも、それ以上に大切な判断を誤ってしまうんだ。単身突入って無謀だろ、意味ありげで意味ないとかいうオチですか? 仲間大事、ラーメンうめぇ……これに関しては俺も全力で同意する。




