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我こそはモン娘テイマー也  作者: hoikun
プロローグ
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プロローグ

「テイマーになりたい!!!!」



 そんなセリフが、果て無く真っ白な空間に木霊した。


「は、はぁ……テイマーですか……」


 そんな風に呆れた風な返答を返したのは目の前の美人な女性。

 金色の髪に青い目をした見た目20代後半くらいの女性だ。

 俺は初対面な訳だが、とある理由で彼女と会話をしている。


「モンスターテイマーは確かに強力なモンスターをテイムできれば強いですが、本体である貴方は戦士などよりは能力が劣りますから、危険な職でも有ります。」


「ええ、そうでしょうとも。」


「今回は転生という形ですが、次に死んでしまっても転生できるかはわかりませんよ? ……本当に勇者じゃなくても?」


「構いません! 勇者がモンスターをテイム出来ないなら!!」


 そう、転生。


 何を隠そうこの俺、松井佑介は、とある事情で前世界である地球の日本でぽっくりと死んでしまったのだ。


 それはもう大波乱で大往生で大……だい……


 まぁとにかくこの目の前の女神様に転生してもらえることとなったのである。



「……また湯船でテンション上がって前転して引っかかって溺死してもですよ?」


「やめて! 死因がいくら恥ずかしいからってそういう揺さぶり感心しないなぁお兄さんは!!」


 ……そう、何を隠そうこの俺、松井佑介は改装によりちょっと大きくなった自宅の浴槽にテンションが上がり、湯船で前転を繰り返していたら身体が沈んだ状態でうまいこと浴槽にハマってしまい、脱出できずに溺死したのであった。


 おそらく親もその死因には苦笑したことだろう……

 いや普通に泣くか……


 おそらく、それで流石にめちゃ可哀想な最後だったというわけで女神様にお情けを貰っているわけである。


「って、そんなことはどうでもいいの!」


 この話題は早く変えたい、今すぐに忘れたい。


「はぁ……まぁ貴方がそれでいいならいいですが……」


 そう言って、女神様は何か青いホログラムのような物を手元に作り出した。


 横長の長方形をしているそれに、俺のデータを書き込んでいく。


「えー……松井佑介、18歳、モンスターテイマー、ルベルタ、エマの町……と。」


 ルベルタというのは次の世界の名前らしい。

 ちなみに俺が住んでた地球がある世界は普通にアースと呼ばれていた、捻りがないね捻りが。


「それで、これから新しい人生を歩む貴方には2つ、ユニークスキルを与えたいと思います。1つは多言語理解で、どんな言葉でもわかるようになります。もう1つは貴方に選んでもらいます。」


「テイム補助系で」


「貴方自身が戦えないとテイム出来ないでしょうが!」


 即答したのに即怒られた、なんて早さだ


「いいですか? 唯でさえテイマーなんて本体が戦えないんですから、ユニークスキルでは戦闘系をとっておくべきです! そもそも、テイマーなんですから自然とそういうスキルは取得出来るでしょう!」


 う〜ん、そう言われても元々そんなに戦う気がないし俺はあるモンスター達をテイム出来ればいいのだ。


 それは


「モン娘……」


「貴方私の説教聞いてませんね?えぇそうですか、無視ですか、それで出る言葉がもんむすですか。なんですかそれは。」


 しまった、欲望が口に出てしまったらしい。

 おまけに女神様は拗ねてしまった。


 そう、俺は次の世界でモンスターっ娘、所謂モン娘でハーレムを作るのだ。何故なら、モン娘大好きだから!


 その為には戦闘もいる…のか…?


「ちなみに、今の俺でどこまでのモンスターをテイム出来るんだ?」


「そうですね、今の貴方では道端のスライムでギリギリってところでしょう。」


「分かっていたけどやっぱり!」


 そうだよね! ドラ○エモンスターズでも最初の相棒はそうだもんね!

 知ってましたよえぇ知ってましたとも。


「ちなみに、高位のモンスターともなると知性が有りますので、テイム出来ませんね。」


「……なに?」


 今なんと? え? 知性があるとテイム出来ない? それはもしや


「た、例えばどのようなモンスターが……」


「そうですね……何百年も生きていると言われる上位ドラゴンや、人型モンスター全般ですね。」


「……それは例えばハーピィとかラミアとかも……?」


「えぇ、人型は知性を持っていますから。」


 今世紀最大のショックを受けた……いや今世紀? 前世紀?

 どちらにしてもコレは非常に由々しき事態である。


 いきなり限界を見せられてお兄さん漏れそうだよ……

 不満とか液体とかが……


「な、何かいきなり落ち込みましたが大丈夫ですか……? それより、ユニークスキルは如何致します?」


 こうなったら生きるために戦闘系を取るか……?

 いやしかし俺の夢はここで潰えていいものなのか?


 俺は頭を回転させた…そして起死回生とも言える一つの案を思いついたのだ。




「じゃあ、テイム限界の上限解放とかそういうの……出来ます?」



 かくして、俺は上位のドラゴンだろうが人型だろうが、果てには古代竜であろうとテイム出来てしまうという、テイマーなら誰しも欲しがるクソチートスキルを受け取りながら、次の世界へと降り立つのであった。





 ちなみに戦闘系スキルを取れ取らないという水掛け論は、体感時間12時間程で女神が折れた。






ユウスケ・マツイ(松井佑介)

18歳

職業適性:モンスターテイマー


【所持スキル】

[U]テイム限界解放

[U]多言語理解

テイム

意思疎通

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