第23話 決戦前夜
いよいよ夏の北海道大会決勝。
夏の甲子園初出場初優勝をした5年ぶりの甲子園まであと1つとなった。
準決勝第2試合は苫小牧日大vs札幌福祉大
試合は序盤両校の打線が繋がり2-2と試合がなる
中盤以降、苫小牧日大は5回途中からエース橘を投入。札幌福祉大打線を翻弄させた。
苫小牧日大打線は7回に犠牲フライで得点を奪い
3-2で春夏連続で決勝進出を決めた。
試合後、函館大翔稜の選手たちは近くの銭湯でゆっくりと疲れを取った。
その頃監督室では首脳陣が集まっていた。
「いよいよですね。5年ぶりの決勝。ここまで準決勝止まりでしたから。」篠原部長が話を切り出した。
「ここまで3投手が中心に寺尾も投げてきました。エース不在の中、平田が好投してくれたのは大きかった。しかし、明日は3年生にとってラストの北海道大会。先発は迷いどころなのでわ」遠藤コーチは大柳監督に問いかけた。
「ここまで絶対的エースがいない中投手陣が引っ張ってきてくれた。打線の組み替えも頭に入れなければいけない中、各選手たちが一生懸命頑張ってくれた。これは新チーム成り立ての頃に比べると断然に成長した証。特に3年生は個々の引っ張る姿勢が出てきました。明日は必ず勝ちに行きます。」と述べた。
夜のミーティング。
「ここまで来れたのは奇跡でもない。実力だ。
好投手相手に散々にされているが、夏の大会は勝ちが全て。明日の苫小牧日大は強豪だ。エース橘、原田の2枚どちらで来るかは想像は出来ない。どちらにせよ、攻略はある。9イニング目まで諦めないで挑戦者の気持ちで挑もう!」と大柳監督は選手たちに声をかけた。
また、「明日の先発だが、黒田。お前で行く。1イニングでも多く投げる事を頭に入れて投げてくれ。他の投手陣はいつでも行けるように準備をしておくように。また、大楽!お前も投げる準備をしておけ。場合によっては1人あるいは1イニング試し投げいくぞ!」会場は騒然たした。
しかし、夏の甲子園に行ければエースが戻ってくる事は目に見えている。
実戦から遠ざかっている中、少し実践感覚を取り戻そうという考えなのだ。
ミーティング後選手たちは素振りなどし調整した。
また、バッテリーは城の部屋で最終打ち合わせを行っていた。
「明日頭から全力で投げ込んでこいよ。」城は黒田に声をかけた。
決戦当日。
朝9:00にグランドを借り、バッティング練習を中心に調整。
11:30決戦の札幌球場に到着。
13:00開始の試合に向けて両軍準備を行なう。
12:30頃、両校の生徒がスタンド入りした。
シートノックを開始し、まず、後攻の函館大翔稜がグランドに散る。
「お待たせいたしました。本日の北海道大会決勝戦・・・」
スタンドからは大声援が飛び交う。
スタメンは以下の通りだ。
1 和田 三 6 1年
2 城 捕 2 3年
3 小柳 中 8 2年
4 寺尾 左 7 3年
5 須田 一 5 3年
6 秋山 右 9 2年
7 宮迫 遊 16 3年
8 黒田 投 10 3年
9 渡部 二 4 2年
駒澤を外し、スタメンに3年宮迫を起用した大柳監督。
守備には定評があり、打撃面でも存在感を出していきたいところだ。
一方苫小牧日大は
1 福田 三 5 3年
2 大澤 中 8 3年
3 山田健 捕 2 3年
4 山田大 左 7 3年
5 田山 一 3 2年
6 山崎 遊 6 2年
7 久本 右 17 3年
8 橘 投 1 3年
9 西野 二 4 3年
初戦から変わらないオーダーだ。
しかし、3番4番の山田コンビはパワーがあり各2本ずつホームランを放っている。
グランドには水が撒かれた。
試合開始までまもなくだ。
緊迫な状況と独特な空気が試合前の球場を包む。
両軍スタメンを発表。
苫小牧日大はエース橘を先発起用。
函館大翔稜はスタメンを少し変えてきた。
泣いても笑っても夏の北海道大会ラストの1戦。
勝つのは果たしてどっちなのか
まもなく試合開始になる




